シークレットガイド
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#いきさつ
穴は、元々人が5、6人立って入れる程の大きさで存在していた。
なんかかまくらみたい、ここを溜まり場にしたら楽しいだろうね。
そんな話をしていたら灯琉が、「だったらもっとカッコよく、秘密基地みたいにしようぜ!」と意気込んだ。
僕達もそれに賛成だった。
道具や材料は全て、自分達で集めてきていた。木材やロープ、シャベル、雪かき用のスコップ、バケツ、脚立、親の承諾が必要だったけど。
「なんでそんなの持ってくの」親に不審がられたが、みんなで合同自由研究するんだとか言ってごまかした。
実際、合同ではなかったけどそれぞれ自由研究はここでやっていて、それはすぐに終わった。
穴を見つけてから約ひと月。奥行きが倍に広がり、上から外へ繋げる穴も掘り始めた。
普通に外から斜面を上って行けるけど、「中から上に行けたら、カッコよくね?」これも灯琉の案だったし、もちろん誰も反対しなかった。
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