ハジメのエピローグ

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 (★)

「エッ?」

 ホノカは目をパチクリさせた。

 この反応を見て、やっぱだめだよな、と思った。

 以前ホノカは言ったことがある。ずっと付き合っていても、俺への尊敬の念は消えないから、きっと敬語のままだしずっとさん付けだろう、と。

「…ゴメン。忘れて」

 そう言ってホノカの乱れたワンピースをすっかり直して、防波堤の前に立った。

 戸惑うホノカの頬を両手で包んで、また唇を貪る。これで一旦宿へ戻るつもりでいたのだが…

 …ホノカが、モゴモゴと口を動かす。

「…メ」

「…え」

 なんて?



「ずっとは…ムリだよ…?



 たまに…で、いいなら…





 ………ハジメ………」





 …俺、死んでもいいかも。(いやダメだろ)

 だって、こんな、こんな、心を掻き乱される名前の呼ばれ方ってあるかよ。



「ホノカぁ」



「わあっ」



 ホノカを抱きすくめたまま砂地に尻を着いた。

 ほんとにたまたまなんだけど、俺がゆるいあぐらをかいて、その上をホノカが跨いで膝を着くっていう、またいかがわしい体勢になった。

 沸き上がるイケナイ気持ち、再び。

 ワンピースの裾に手を入れて、ホノカの下着を下げる。

 ワンピースからすっかり姿を現したそれを、ホノカの脚から抜いた。

 ホノカが顔を背けながら裾を押さえる、でも俺がそれを静かに退かす。

 無防備に開かれたホノカの膝の間を俺の手が滑っていって、また掻き回すと、ホノカがのけぞって水を滴らせた。



「ホノ。ホノカ。


 こんな所でゴメンな。


 ブレーキ効かねぇ。


 あいしてるホノカ。


 …ゆるして…」



 指輪を忍ばせていたポケットの反対側に、ゴムを入れてた俺。

 ポケットの中で摘まんで取り出して、封を口で切った。

 ハーフパンツを下着と一緒に少しだけ下ろして、反り立ったモノに素早くゴムを被せて、すっかり潤ったホノカのナカになるべくゆっくり挿入した。



「ア…ア…ア…



 …いーよ…?



 …ハジメの好きにして…」



 涙を浮かべながら俺の首にギュウッと抱きつくホノカ、胸も当たるし、お尻もすっかり俺の脚に預けて、どこまで俺をクラクラさせるんだろ。

 ホノカの腰を掴み、前後に腰を振る…

 その動きに合わせて、ホノカのカラダが妖しく揺れる…



「…ンッ…ハ…



 ハジメ、ハジメ、ハジメ…ッ」



 ホノカが額を俺の額にくっつけて顔を歪めながらそう連呼した時、俺の中で何かが弾けた。



 腰を振る速さが増す…





「…っ、ホノ、ホノ、ホノ…ッ、





 ─────」





 ホノカのワンピースの中で、俺の欲が飛んだ。





 後にも先にも、外でシタのはこの一度っきり。





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