深夜のオフレコ

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樹深
「へぇ? なんか、キタガワくんらしくないね? 即行話しかけに行きそうなのに(笑)」

北川
「んーっ、そうっすか?
 まぁ、その時は彼女がいたし…受験の年になって色々すれ違って、別れちゃったんすけどね。
 アイツはアイツで…剣道で推薦取るために忙しそうで、担任とずっと喋ってて…
 …ふ、ふふっ…」

樹深
「ナニ、突然?(笑)」

北川
「イヤ、アイツ、いっつもかったいカオしてたなぁって(笑)
 近寄らせないオーラ出してたなぁ。かといって浮いてるワケでもなく…
 まぁとにかく、席も近くになった事ないし、キッカケがなかったっす」

樹深
「ふぅん(笑)
 で、その後キッカケがあったワケだ」

北川
「へへへ…
 そ。オレ、アイツに助けて貰っちゃって。他校のヤツらに絡まれてるトコを…
 そりゃもう、ヒーローにしか見えなくなっちゃうワケっすよ」

樹深
「ヒーロー見参(笑)」

北川
「(笑)(笑)」

樹深
「で? 一目惚れ?」

北川
「イヤ! イヤ!? んーっ…
 多分、違います。
 その時はね、クラスにこんなスゴイのがいたんだって誇らしい気持ちの方がでかかった(笑)」

樹深
「(笑)(笑)」

北川
「絶対トモダチになってやろーって…
 そこから…二人でいる事が多くなって…
 まぁそれって、オレらが他校と揉めたから、担任にお目付け役の意味でそうさせられたんだけど。
 行事の委員会…体育祭とか…文化祭とか…そういうのをアイツとでやらされてました」

樹深
「フフ。大変だったね。
 でも、楽しかったでしょ?(笑)」

北川
「そりゃまぁ、ね(笑) 楽しくなきゃね。やってらんないっすよ(笑)
 アイツも…楽しそうだったな…
 あー…でも…
 オレ受験生だったし、アイツは推薦が決まって剣道に集中し出して…
 行事が終わったら、全く接点が無くなっちゃってね。
 おんなじ教室にいたのに、全く顔を合わせなかったなぁ…」





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