深夜のオフレコ

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樹深
「さぁ、どーぞ。ちょっと冷えるかな?
 暖房点けようか」

北川
「あっそんな、おかまいなく…
 おじゃましまーす…
 へへへ、変わらないなぁ…ここは」

樹深
「そう?」

北川
「あータツミさんにバッタリ逢えてよかったっす。
 終電行っちゃったし、どうやって夜を明かそうか悩んでた所だったすよ。
 でもほんと、おじゃまじゃないすか? 何かの作業中だったんじゃ?」

樹深
「気にしないでいーよ。
 ちょうど休憩取りたくて、夜食を買いに行った所だったんだよ。
 ありあわせで悪いけど…頂き物のクッキーと…たこせんべいと…はい、お茶であったまって」

北川
「わはー、いいっすね。んじゃ、遠慮なく…
 いただきまーす。ポリポリ」

樹深
「キタガワくん、酒でも飲んでた? 顔赤い」

北川
「あ、分かるっすか?
 そーなんですよ。実はね、この近くで高校の時の同窓会やっててね。
 オレら、この春でほとんど就職するし…
 担任の先生に赤ちゃん生まれたんで、お祝いついでに…
 いやー、幹事、張り切らせて貰ったっす」

樹深
「へぇー。疲れちゃった?」

北川
「へ、楽しかったすよ。
 え、そんな風に見えます?」

樹深
「ウン。なんか、スッキリしないカオ」

北川
「………」

樹深
「…あ、ヘンな事言っちゃったかな? 気にしないで」

北川
「…イヤ、いいんす。
 ………
 …あーっ、あの、タツミさん」

樹深
「ウン?」

北川
「オレ、シラフっすよ」

樹深
「そう?
 フフ、そういうことにしておこうか」

北川
「シラフだから…

 今から話す事

 誰にも内緒にしといて貰えませんか」





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