呼吸を重ねて

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 (★)

 上目遣いのハジメさんと視線が絡む。

 ハジメさんが微笑む、私の腰を掴み、自分の腰を揺らしながら。

 ハジメさんのこの笑顔が好きだと思いながら、今、こうして卑猥なコトをしている…

 鳴り止まない鼓動に耐えて、頬を赤らめて見つめるしか出来なかった。

「背中向けて…」

 言われた通り半回転して、背中というよりはおしりを突き出すような体勢になった。

 肩甲骨が隠れる位までに伸びている後ろ髪を、うなじから右肩の前へ流される。

「背中、色っぽい」

 背中の色んな所を、ハジメさんの唇が這う。

 下からの振動も静かに続く。

「…ンンン…ッ」

 全身を巡る甘い痺れ。

 肌と肌がぶつかる柔らかい音。

 本当にどうにかなってしまいそうで、私はネックレスのチャームごと心臓の辺りを掴んだ。



「ハァ…ッ

 ホノカ…?

 …もっかい…コッチ」



 また半回転、したと同時に仰向けに押し倒されて、両耳の外側にハジメさんが両手をついた。



「ホノカ。

 スキ。

 ホノカは?」



 熱っぽく問われた。



「ウン。スキ。



 …ハジメさん…



 …どんどん



 …スキになってくよぉ…」



 感情が昂って、最後の方は涙声になった。

 それを聞いてハジメさんは少し慌てて、



「ばか。俺のが上。

 誰にも譲らねぇ」



 私の頬を撫でながら上に覆い被さった。

 ハジメさんの体温。ハジメさんの重み。

 私も、誰にも譲らない。

 ハジメさんの背中に腕を回して、目一杯密着した。



「………ッ

 ホノ………ァアッ、

 …ハゲシクスルヨ…?」



 抱き合ったまま、ハジメさんに強く突かれる。

 全身を揺さぶられて、お腹の奥の奥が、こう、変な風にうねりだす。



「あぁん…っ」



 もっと、という意味を込めて私は喘ぐ。

 ハジメさんの唇が私の耳に寄って、



(イク)



 囁かれた時はもう、この日一番の絶頂だと思った。



(キテ)



 私の声なき声が合図となって



 ハジメさんは



 私の中へ



 溶けていった





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