呼吸を重ねて
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初めて逢った時は、こんな関係になるだなんて思ってもみなかった。
高校の時の男友達の北川がバイトをしているラーメン屋さんの、気さくで話しやすい店長さん。
そう、あの時はただの客でしかなかったのに。
この夏で急接近した。一緒に海に行って、一緒に花火を見て、一緒にラジオを聴いて。
この人といると安心する。
安心の中に…トクトクと心臓を苦しくさせる音が響く。
それに気付いた時に、
「ホノちゃん。
俺と…付き合って下さい。
なんでって(笑)
…好きになっちゃったんだよ。
…ダメ?」
5コも年上の彼からの告白。
こんな年下の、子供みたいな私をどうして好きになってくれたんだろう。
それはまだ、聞けないままでいる。
後で北川から聞いた、
「にーさんとホノカがくっついたらいーなぁ、って思ってたし、くっつくんだろーなぁ、って思ってた。
なんでって。
カンだよ、カン(笑)」
この言葉は未だにナニソレって思う(笑)
近藤帆乃夏、21歳の秋始め。
彼、ハジメさんとのお付き合いが2ヶ月を経過したところだった。
…