traverse

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 (★)

 脱衣場で私を降ろすと、タツミくんはトランクスを脱いだ。

 タツミくんのモノ、今ちゃんと目の当たりにして、慌てて両目を手で覆う。

「指の隙間が、やたら広いですけど(笑)」

 笑ってタツミくんは私の手首を掴んで、そっと顔から剥がした。

 そうして掴まれたまま、洗い場へ。ボディーソープでいっぱいアワアワにして、洗いっこをした。タツミくんのイタズラな手が、胸を、腰を、お尻を滑る。

 シャワーで泡を流す間…私達は二度目のエッチをした。

 シャワーに打たれながら、バックで挿れられた。

 備え付けの鏡に、びしょ濡れになりながら喘ぐ私とタツミくんが映し出されて、なんて卑猥なんだろうと思った。

「ア…ッ、ゴム、持ってきてな…


 イサミ、ゴメン、ココに出させてっ…」

 発射前に抜かれて、タツミくんの熱いモノが私の背中に放たれた。タツミくんはすぐに洗い流してくれた。

 湯船に浸かり、やっとひと息。

 でも、あんなコトの後だから、まだ心臓がバクバクで、長湯出来そうになかった。

「…ねぇ…」

「んー…?」

「ほんとに…ハジメテ?」

「え」

 タツミくんが目を丸くする。だって…あんなに…ねぇ。

「まぁ…情報収集はしてましたからね? 聞いたり…観たり…読んだり…」

「…なんだり?」

「そ、なんだり(笑)」

 ふふふと笑い合って、私達はお風呂を出た。



 もう、3時間位しか眠る時間がなさそうだった。

 私達は下着だけ着けて、抱き合いながら眠りについた。

 身も心も満たされて、いっぱい幸せを貰った。

 濃い一日だった。





 私達が一緒にいられるのは、もう本当に、あとわずか…。





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