traverse
158/168ページ
(★)
ゆっくり…タツミくんが入ってくる。
指より太いモノが入ってくる。
「…イッサぁ…いたくない…?」
ダイジョーブ。
上気した顔でうなずくと、私の頬を包みながら、タツミくんが徐々に倒れ込んでくる。
カラダの前面同士がぴったりくっついたと同時に、
「…はいった…
…う…わ…ヤバ…」
タツミくんの掠れた声が耳元で響いた。
「ぁ…タ…ツ…」
タツミくんの背中に手を回す。繋がっているトコロが熱い。
タツミくんがそっと腰を振る。
少しずつ…早くなる…
「ぁあ…んんっ…」
奥まで突かれているのが分かった。コワイよりウレシイ。タツミくんの全てを感じられてウレシイ。
そう思ったら、急に、目が熱くなって、タツミくんの顔が涙でゆらりと揺れた。
「イッサ? ゴメン、ゴメンね、俺ばっかり、キモチイイ…」
私は慌てて首を振った。
「ちが…っ、タツミくん…っ
なんか、わかんないけどっ…ううっ…
…タツミくんが…こんな…近くて…
……
……
タツミ。ダイスキ。ダイスキ…ッ」
「…ァ…んっ…伝わってる…
…イサミ…言うたび、キューッてしまる…
……
……
イサミ。俺もスキ。俺の方がダイスキ。
イサミのハジメテちょうだい。
俺のハジメテあげる。
…アアア。イサミ。スキ。スキ。
イッパイ、聞かせて…?」
「…ァンッ…スキ…スキ…タツミスキ…ッ」
「…ァ、ァ、イサミ。イク。
──イッチャウ…ッ」
タツミくんが私にしがみついて、激しく動いた。
ウッて絞り出すような声を出した時に、タツミくんの腰がピタリと止まって、クタッと私に体重を預けた。
タツミくんも、イッちゃった。
…