FALL

38/87ページ

前へ 次へ


「うーん、あー、でもさ、水着じゃないと、ここで遊べないでしょ?」

 言いながら、芽衣子ちゃんの傍へ寄っていった。

 一体どんなのをタオルで隠しているのか、悶々と考えてしまう自分。男なんだからしょうがないよね。

「はあ、まあ、そうですよね…」

 むー、と考え込む芽衣子ちゃん。

「自分で行くって決めて来たのに…ダメですね、うん、ダメだ」

 決意を固めたのか、羽織っていたタオルをスルッと剥いだ。

 突如露になった、芽衣子ちゃんの肌と水着。

 トロピカルカラーのセパレート。

 フリルが控えめに付いていて、腰の両側は細いゴム。

 芽衣子ちゃんの形のいいくびれが強調されて、一見大人びたデザインじゃないのに…なんかヤバイ。

「相田さん! 持ってて下さい」

「あっ…ハイ」

 ボーッと見とれていたら、急にタオルを投げ込まれて、慌ててキャッチした。

 シャワーで芽衣子ちゃんの身体が潤っていく。

 しぶきに当たり、髪を掻き上げる芽衣子ちゃんの表情とか、色々もう、ヤバイ。

 シャワーを止め、さっと消毒槽に浸かって、俺の所に来た。

「相田さん、もう大丈夫です、お待たせしました」

 多分芽衣子ちゃんは、タオルの事とか、なかなかこちらへ来れなかった事に対して言ったんだと思う。

 でも、俺の方が、大丈夫じゃなくなってるんじゃないのかっていう位…鼓動がすごい事になっていた。





38/87ページ
いいね!