FALL

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 予定より少し遅くなって、集まりが何となく始まったのは陽が大分落ちた頃だった。

 いつものカラオケ店に大部屋で予約していた坂本。最終的に何人集まるのか、全く予想がつかないから(笑)

 行けないと言ったヤツが突然来たりする事もあるから、小を大で兼ねておかないと後々面倒くさい。

 ○○時くらいに俺達がいるから、それ以降の好きな時間帯に来れるヤツは来て。だいたい、いつもそんな感じの誘い文句。

 気が付けば、俺と坂本しか座っていなかった長ソファーがいっぱいの人で埋まっていた。

 適当に曲を入れて、和気あいあいと歌ったり喋ったりしている所で、

「よし、そろそろ席替えするぞ! 全員、グラスを持って移動ー!」

 坂本の鶴のひと声でぞろぞろと皆が移動する。

 俺は何となく、フロントコールの受話器の側にいる方がいいような気がしてその付近に移動した。

 結果、カラオケの機材から遠く離れた席になった、当たり前だけど。

 そして今日初めて、集まったメンツを眺める。今回は、いち、に…15人位か。

 あ、靖子もいつの間にか来てやがる。声くらい掛けろっつうの。

「♪」

 視線に気付いた靖子がヒラヒラと手を振る。

 やれやれと、ソファーに背中を沈み込ませた時、あれ? と思った。



 隣にいるこの子、誰だ?





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