坂本の親からの借り物の軽自動車で、最寄り駅のロータリーで待つマナちゃんとスイちゃんを拾う事になっていた。

　一般車レーンに入ってすぐに、二人の姿が見えた。

「おはよう。今日はありがとうね」

　マナちゃんが柔らかく笑って言った。

「いいっていいってー！　後ろに乗って乗って！
　あ、俺達朝飯まだだから、ドライブスルー寄っていい？」

　運転席から坂本がテンション高々に言った。助手席は俺。

「あー、あたしらもデザート系いっちゃう？　ねえマナ？」

　マナちゃんに続いてスイちゃんが後部座席に乗り込む。

　飲み会ではあまり絡まなかったけど、大分はっちゃけた印象のスイちゃん。

　マナちゃんは控えめでお嬢様タイプ。

　この組み合わせで海、いや、足湯？　どちらにしろ、どんな展開になるんだか。

　まあ、坂本の助けはしなきゃなんだろうけど。

　すぐ近くのドライブスルーに入って皆の食料を買ってから、多分30分はかかるだろう海へ向かった。





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