contact
3/12ページ
その文芸冊子を譲ってもらえないかとヤスコに聞いてみたけど、
「やーだよ(笑) あたしだって気に入ってんだよ」
と突っぱねられてしまった。ちょっと強く言ったヤスコに驚く。
ヤスコ、小説とか好きなんだっけ? 読み耽っている姿なんて、今まで見た事ないけどな(笑)
その日以来、私とヤスコは会う機会が無く…ヤスコは高卒入社、私は受験生、お互いが落ち着くまで行き来が出来なかった。
それでも…あの相田さんの
「芽衣子? 何か機嫌いいね? あら美味しそう、お母さんに作ってくれたのかしら?」
「ん? ふふ、残念でした、これは私の夜食用でーす。でもお母さんにもちょっとだけ、よそってあげるね(笑)」
「あらあら、お優しいこと(笑)」
ごまかせたかな? 本当の事なんて言えない。私の心を優しく満たしてくれるあの
…