最後の一滴
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食事と後片付けが終わってみんなのお腹が満たされた頃、緑頭の終始私を睨みつけていた彼が話を切り出した。
「それで?言うことがあんだろ?」
「こら!ゾロ!怖がらせたらダメだゾ!」
「っせ!どう見ても怪しいだろあの女!なんで一緒にメシ食ってんだよ!!」
「オメェも食ってただろ!」
「うるさい!そこまで!!」
またピリピリとした空気が漂ってきた。
今すぐにでも消えたいと思う私は間違っているだろうか…
そっとロビンさんが背中に手を当ててくれた…え、手?生え?!
『っえ!?手!?』
「うふふ、相変わらず新鮮な反応で可愛いわね」
『ッッ!?、?!?』
「大丈夫よ。さっき私に説明してくれたこと、みんなにも話してあげて」
『…信じてくれると思いますか?』
不安で消えたくてずっと俯いていたが、勇気を出して視線を上げ、そっと覗いたロビンさんの瞳はしっかりと私を見ていて、…
『…私、多分異世界から来ました』
消えたくて夜の海に入ったこと
日本…ココとは異なる世界から来たであろうこと
何故ネコだったのかはわからないこと
そして、
今すぐにでもただの穀潰しは捨て置いてほしいこと
「事情はわかったわ。ねぇ、その前に自己紹介しない?」
『えっ、でも、』
「お前は捨てない。拾ったからには育てる。サンジが!!」
「俺が!?」
「そうだ。お前が拾ったネコだ!お前が育てろ!」
「…はぁ、そういう事ね」
「どういう事でしょうか?」
船長のルフィさんが言うには、私は"ペット"という枠らしい。
そして飼い主は私を救い上げたコックのサンジさん。
困惑しているのは音楽家の骸骨ブルックさん。
『(そろそろ奇天烈なことにも耐性がついてきた)』
「詰まるところ、ゾロが懸念してるのは戦闘時のおもりが足手まといで、なまえ本人が言う通り非戦闘員は穀潰しだと」
「そうだ」
「しかも能力者じゃなさそう、ってやつだろ?」
「おう!」
因みにずっと睨んでくる緑頭さんは剣士のゾロさん。
ずっと不安そうにしてる長鼻さんは狙撃手のウソップさん。
そして何故か私の事情を聞いてからずっと静かに泣いているのは船大工のフランキーさん。
ルフィさんの言葉足らず(?)を上手く翻訳できるナミさんは航海士なんだそう。
そして終始優しく接してくれるロビンさんは考古学者なんだって。
みんなちゃんと船で旅をするにあたって目標と役割分担がしっかりしていて、船医さんのトナカイ(鹿じゃなかった)チョッパーさんもちゃんと戦闘員らしい。
この中でどう考えても闘えない私(ネコ)はただの穀潰しのお荷物だ。
「拾ったからには世話しろって、ジジィも言ってたしな。俺は船長がそう言うなら、レディを喜んで守らせて貰うぜ?」
「だからそれが足手まといだっつってんだろぉがよお!!」
「レディのどこが足手まといなんだこのクソマリモ!」
「2人とも喧嘩しない!!」
またしても喧嘩が始まってしまった。
やはり私は捨て置いて貰えたら…
「なぁ、もっかいネコになれねぇのか?」
『、え?』
「確かに!戦闘中も能力者じゃねぇただのネコならもし見つかってもそうそう殺されることは無いんじゃねぇか!?」
「確かに!ネコの姿なら医務室の棚裏とか!」
「アクアリウムの本棚とか?」
「みかん畑の木の上とか!」
「キッチンの棚とか?」
「オウ!おれ様のス〜パ〜な作業部屋は最高のアスレチックになるぜ!」
「う〜ん、私が匿える場所は…骨の中とかどうでしょう?」
「「キショイわ!!!」」
総出でツッコまれているが、みんなが自分のテリトリーに匿うと申し出てくれるこの現状にどう反応すれば良いのかわからず、反対の意が強いゾロさんに助けを求めるよう目線を送ってしまった。
「…チッ、で?どうやったらネコに戻んだよ」
「なあ!どうやったら戻るんだ!?」
「なまえはネコが本体じゃなくて、人間よ!?」
「どっちでもいいだろ!」
「よくない!」ゴチン!
「いてぇ…」
理不尽で可哀想だが私自身、この世界ではどちらが本体かはわかっていないので、仕方ないと思う。
「ゆっくり整理してみましょうか?先ずはプールを2つと目隠しカーテンをそれぞれ。バスタオルと、サンジくんは温かい飲み物の準備を」
「もちろん用意しますよぉお♡♡♡」
なまえちゃん、何が飲みたい?とラブハリケーンで飛んできて優しく目線を合わせてくれるサンジさん。
『えっと、ココアとか、ありますか?』
「もっっちろん♡マシュマロは好き?」
『しゅもあ!好きです!(噛んだ)』
「(噛んでる)ぎゃんわぃいいいいいい」―ブハッ
『!!、!?』
あーあーまたやってるよ。って、みんな慣れたようにサンジさんの鼻血の処理をしているが、本当にコレは日常として片付けていいことなのだろうか?
そんなことをしているうちに、広い甲板に水遊び用であろうビニールプールが2つ並べられ、その前には診察室のであろう目隠しのカーテン衝立がそれぞれ立てられている。
「さぁ、あとはそれぞれに海水と真水を汲んでちょうだい」
「「アイアイサー!!」」
ロビンさんの声に元気よく返事をして、ウソップさん、フランキーさん、ブルックさん、チョッパーさんがそれぞれに水を張った。
実験開始
(ロビンさんには法則が理解出来ているのだろうか?)
2024.07.27
「それで?言うことがあんだろ?」
「こら!ゾロ!怖がらせたらダメだゾ!」
「っせ!どう見ても怪しいだろあの女!なんで一緒にメシ食ってんだよ!!」
「オメェも食ってただろ!」
「うるさい!そこまで!!」
またピリピリとした空気が漂ってきた。
今すぐにでも消えたいと思う私は間違っているだろうか…
そっとロビンさんが背中に手を当ててくれた…え、手?生え?!
『っえ!?手!?』
「うふふ、相変わらず新鮮な反応で可愛いわね」
『ッッ!?、?!?』
「大丈夫よ。さっき私に説明してくれたこと、みんなにも話してあげて」
『…信じてくれると思いますか?』
不安で消えたくてずっと俯いていたが、勇気を出して視線を上げ、そっと覗いたロビンさんの瞳はしっかりと私を見ていて、…
『…私、多分異世界から来ました』
消えたくて夜の海に入ったこと
日本…ココとは異なる世界から来たであろうこと
何故ネコだったのかはわからないこと
そして、
今すぐにでもただの穀潰しは捨て置いてほしいこと
「事情はわかったわ。ねぇ、その前に自己紹介しない?」
『えっ、でも、』
「お前は捨てない。拾ったからには育てる。サンジが!!」
「俺が!?」
「そうだ。お前が拾ったネコだ!お前が育てろ!」
「…はぁ、そういう事ね」
「どういう事でしょうか?」
船長のルフィさんが言うには、私は"ペット"という枠らしい。
そして飼い主は私を救い上げたコックのサンジさん。
困惑しているのは音楽家の骸骨ブルックさん。
『(そろそろ奇天烈なことにも耐性がついてきた)』
「詰まるところ、ゾロが懸念してるのは戦闘時のおもりが足手まといで、なまえ本人が言う通り非戦闘員は穀潰しだと」
「そうだ」
「しかも能力者じゃなさそう、ってやつだろ?」
「おう!」
因みにずっと睨んでくる緑頭さんは剣士のゾロさん。
ずっと不安そうにしてる長鼻さんは狙撃手のウソップさん。
そして何故か私の事情を聞いてからずっと静かに泣いているのは船大工のフランキーさん。
ルフィさんの言葉足らず(?)を上手く翻訳できるナミさんは航海士なんだそう。
そして終始優しく接してくれるロビンさんは考古学者なんだって。
みんなちゃんと船で旅をするにあたって目標と役割分担がしっかりしていて、船医さんのトナカイ(鹿じゃなかった)チョッパーさんもちゃんと戦闘員らしい。
この中でどう考えても闘えない私(ネコ)はただの穀潰しのお荷物だ。
「拾ったからには世話しろって、ジジィも言ってたしな。俺は船長がそう言うなら、レディを喜んで守らせて貰うぜ?」
「だからそれが足手まといだっつってんだろぉがよお!!」
「レディのどこが足手まといなんだこのクソマリモ!」
「2人とも喧嘩しない!!」
またしても喧嘩が始まってしまった。
やはり私は捨て置いて貰えたら…
「なぁ、もっかいネコになれねぇのか?」
『、え?』
「確かに!戦闘中も能力者じゃねぇただのネコならもし見つかってもそうそう殺されることは無いんじゃねぇか!?」
「確かに!ネコの姿なら医務室の棚裏とか!」
「アクアリウムの本棚とか?」
「みかん畑の木の上とか!」
「キッチンの棚とか?」
「オウ!おれ様のス〜パ〜な作業部屋は最高のアスレチックになるぜ!」
「う〜ん、私が匿える場所は…骨の中とかどうでしょう?」
「「キショイわ!!!」」
総出でツッコまれているが、みんなが自分のテリトリーに匿うと申し出てくれるこの現状にどう反応すれば良いのかわからず、反対の意が強いゾロさんに助けを求めるよう目線を送ってしまった。
「…チッ、で?どうやったらネコに戻んだよ」
「なあ!どうやったら戻るんだ!?」
「なまえはネコが本体じゃなくて、人間よ!?」
「どっちでもいいだろ!」
「よくない!」ゴチン!
「いてぇ…」
理不尽で可哀想だが私自身、この世界ではどちらが本体かはわかっていないので、仕方ないと思う。
「ゆっくり整理してみましょうか?先ずはプールを2つと目隠しカーテンをそれぞれ。バスタオルと、サンジくんは温かい飲み物の準備を」
「もちろん用意しますよぉお♡♡♡」
なまえちゃん、何が飲みたい?とラブハリケーンで飛んできて優しく目線を合わせてくれるサンジさん。
『えっと、ココアとか、ありますか?』
「もっっちろん♡マシュマロは好き?」
『しゅもあ!好きです!(噛んだ)』
「(噛んでる)ぎゃんわぃいいいいいい」―ブハッ
『!!、!?』
あーあーまたやってるよ。って、みんな慣れたようにサンジさんの鼻血の処理をしているが、本当にコレは日常として片付けていいことなのだろうか?
そんなことをしているうちに、広い甲板に水遊び用であろうビニールプールが2つ並べられ、その前には診察室のであろう目隠しのカーテン衝立がそれぞれ立てられている。
「さぁ、あとはそれぞれに海水と真水を汲んでちょうだい」
「「アイアイサー!!」」
ロビンさんの声に元気よく返事をして、ウソップさん、フランキーさん、ブルックさん、チョッパーさんがそれぞれに水を張った。
実験開始
(ロビンさんには法則が理解出来ているのだろうか?)
2024.07.27