-BlueRosePrincess-【凍結】
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――幸せな日々に戻れたら――
優姫をレベルEから助けた後、黒主さんの所に預けた。
そのあとは元老院の監視下にある元の屋敷に戻ろうとしたが、一翁が引き取ると言い出したので、保護という形で屋敷に招かれ、生活することとなった。
一翁の孫にあたる拓磨とは歳も近く顔見知りなので、不自由はしないだろうと。
それからは、黒主さんの気遣いだろうが、優姫が熱を出したなどと何かと理由をつけて枢と私を度々呼び出した。
(最初は理由を知ってても、もしかして、と焦ったな…)
優姫は段々と私たちに懐いて、雪の中待っててくれたり、よく笑うようになった。
今日も優姫に会うために、こっそり二人で抜け出して、黒主さん宅へ向かった。
「こんばんは、優姫」
『こんばんは』
「あっ!なまえ様、枢様!!」
「…様?」
「あ、これは、私のけじめというか、二人は命の恩人なので」
『そんなこと気にしなくていいのに』
「でもっ!私がそう呼びたいんです…」
『…そう、』
枢はきっと眉間にシワが寄って、不服そうな顔をしているだろうと思ってこっそり覗いてみた。
が、どうしたことだろう。
枢はずっと私を見ていたのか、バッチリ目があってしまったではないか。
(しかも少し頬が緩んでるよ!枢っ)
すると枢はニッコリ微笑んで、私の腰をまたしっかりと抱き寄せた。
どれだけ時間が経っても、例えどんな場所であっても、枢のベッタリ癖は治ることなくて
(むしろ年々スキンシップが激しくなってきた…!)
たまに垣間見る“優姫を大切にするのは、なまえが大切にするからそうしている”というニュアンスの言動…
将来が不安で堪らない。
ふ、と優姫の方を見ると顔を少し赤らめて、もじもじとしながら口を開けたり閉じたりしている。
『優姫?どうしたの?』
「あっ、あの、!」
『なぁに?』
「なまえ様と枢様は、その…」
何か言いにくそうに、もじもじする姿を見て枢が「あぁ、」と何か納得すると、そのまま私の顎をグイッと掴んで枢の方に向かせたかと思うと、
――ちゅ、
「婚約者。僕の大切な人で、僕の大好きな姉さんだよ」
“姉さん”という単語を久しぶりに聞いた…
じゃなくて、!
『―っ、枢!!』
「本当のことを言っただけじゃない。これくらい…いいだろう、なまえ」
『よ、よくないわよ!人前で、キ…キスなんて!!』
「照れてるの?可愛い、なまえ」
また今度は額にちゅっ、として腰を抱き寄せられた。
そんなシーンを目の前で見てしまった優姫は、真っ赤な顔をしていたが、次の瞬間には「素敵!!」と瞳をキラキラさせてこちらを見ていた。
あの頃のようで、
(少し違う)
2011.09.29