〜夕焼けの草原のタマーシュナ・ムイナ〜【凍結】
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プルルルル……
早朝のレオナの私室に響き渡るコール音。
のそりと、怠惰な動きで端末を手にしたレオナ。
「……ああ、うるせえ。誰だ、こんな早い時間に…
!コイツは……、チッ!出ないと余計面倒なことになりそだな」
ピッ、
「どうした、朝の報告でも?……やれやれ、念押しの電話とはおそれいった。さすが王家の侍従長殿は優秀だな。何度も言われなくてもわかってる【タマーシュナ・ムイナ】に合わせて帰省しろって話だろう?」
『(帰省?…れおなさん、誰と、電話…?)』
隣で寝ていたなまえも、流石に電話の音とレオナの声で目が覚めたのか、そっと瞳を開けて会話の声を拾った。
「わかってるが、去年はつい忘れちまったんだ。ま、今年も忘れちまうかもしれないがな」
ふん、と鼻息を吐いて、レオナはまた約束を蹴る気満々のドヤ顔である。
何の話なのか不安そうに見守るなまえを余所に、
「……は?迎えに来る?侍従を全員集めて?ナイトレイブンカレッジにか!?そこまで本気とは……ああ、ああ、わかったよ。はぁ!?なまえも!?……わかったよ」
『(?私も連れて行ってもらえるの?)』
「祭りの前日に国へ戻る。本当だとも。今まで俺が嘘をついたことがあったか?」
チラリとレオナと目が合った。
「うるせえ奴だな…軽い冗談だろうが。ただし、帰省するには1つ条件がある。【キャッチ・ザ・テイル】の大会出場枠を1チーム分用意しろ」
『(きゃっちざてーる?)』
「…理由なんかどうでもいいだろ。つべこべ言わずに準備をしておけ」
ピッ!
乱暴に通話を切って端末を近くに放り投げ、ベッドに身体を戻すとなまえを引き寄せた。
『おはようございます』
「はよ。聞いてたか?」
『帰省に連れて行ってくれるの?お兄さんとかにご挨拶できる感じ?』
「さぁな。古臭い伝統イベントとやらに出ろとしつこくてな。だが考えようによっちゃ、厄介事に片を付ける良い機会だ」
『どんなイベントなの?』
「…まあ、来ればわかる。さて、ゲームに勝つために必要な駒を集めるか」
始まりの朝
(ジャックを呼んでこい)
2023.02.09