お試し 檜佐木修兵
あなたのお名前は?
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私が1番、あなたの近くにいたいのに…
行かないで…!って伝えたら…あなたは傍にいてくれますか?
いつもの昼休み。本来であれば仲のいい者たちや恋人と昼食を取ったり、おしゃべりを楽しんで仕事の疲れを癒す時間であるはずなのだが…
「はぁ…」
蘭夢はぽつりとため息を漏らした。窓の外に見えるのは、付き合って半年になるはずの恋人、檜佐木修兵。もちろん、仕事もできてルックスも良い彼が、休み時間にただ1人で外にいるはずがない。周りには、綺麗、可愛い、明るい、と、男性にモテる要素を兼ね備えたお姉様方がいるのである。修兵も、嬉しそうな顔で彼女たちに微笑みかけ、談笑している姿がよく見える…いや、蘭夢には、見せつけているかのようにすら感じる光景である。
そう思うのならば、彼女という立場なのだから、自分から彼の元に行ってしまえばいい。相談する友達にはそう言われるばかり。分かっている。付き合っていることを隠している訳でもないし、修兵を彼女たちに渡すつもりもない。しかし…
「自信…無くすよなぁ」
窓の外を眺めながら、心の中で思っていただけのはずの言葉がぽつりと漏れた。外からはキャッキャと嬉しそうな声。それに合わせて修兵の照れて少し赤く見える笑顔もはっきり見えてしまうのだ。
「見ないようにすればいいのに」
蘭夢の様子をずっとみていた同僚にはそう言われてしまう。
「なんかさ、焦れったいよ」
「私だってさ、昼休みに修兵を独り占めしてみたいなーって思うことはあるよ。でもさ、ムカつくんだよね…女の人に囲まれてデレデレしちゃってさ。」
「そんな可愛いこと言って、可愛くむくれちゃってさ、女の私にその顔見せてないで、さっさと彼氏のとこ行って『行かないで』ぐらい言って来なさいって」
真剣なのか、茶化しているのか…この同僚はいつもそう言って私の気持ちを幾分軽くしてくれる。外の様子を横目に、彼女と昼食をとって昼休みを終えた。