第54話 これからも、ずっと(完)

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桜が咲き誇るころ。
ゆるりとした風が障子から入り込み、文机に置かれた紙が乾いた音をたてる。

畑で汚れるかもしれないから、袴をはいて――。伝子さんから分けてもらったおしろいを肌にのせ紅をさした。不思議なお札が燃えてしまったせいで、元いた世界の化粧道具も消え去ってしまったのだ。

今日は杭瀬村に行くと決めた日。
ひとりで、と言いたいところだけど、バイト先が途中まで同じ方向のきり丸くんと一緒だ。

この前、雅之助さんと口付けしそうになって……。野村先生が現れ有耶無耶になって、逃げるように食堂へ向かったけれど。思い返すたびに恥ずかしくて、嬉しくて、どうしていいか分からない。どんな顔をして会えばいいのだろう……? 変に意識しすぎて、笑われてしまいそうだ。


支度を終え、廊下に出ると隣の部屋の前で立ち止まる。話し声とプリントの擦れる音がわずかに聞こえる。

土井先生、いるのかな。
雅之助さんと学園中を走り回り、ちょっとした騒動になってしまったこともあって気まずい。土井先生は、そんな私たちに眉を下げて笑っていた。いつも通りに接してくれて、自分だけが慌てているみたいだった。それでも、黙って出かけることは良くないし……。

「土井先生、山田先生。名前です」

「どうぞ」

「お仕事中すみません」

名前くん、かまわんよ」

障子を引くと文机に向かう先生達が見える。積み上がった報告書の束がその大変さを物語っていた。障子を引き、ぺこりと頭を下げる。

「その格好は、出掛けるのかい?」

「あの、途中まできり丸くんと一緒に。杭瀬村へ」

「そ、そうか。外出許可は……」

「先日、吉野先生にいただきましたっ」

「じゃあ、あとは向かうだけだな。気をつけて行ってくるんだぞ。大木先生によろしく頼む」

「はい、山田先生。ちゃんとお伝えしますね。では、いってきます!」

もう一度頭を下げると、障子を閉じた。
部屋の中からは、「半助、そう落ち込むな」なんて声が聞こえてきた。つづけて、「あいつらの宿題も集まってなくて……」とも話している。

土井先生の神経性胃炎をさらに悪化させてしまったかもしれない。いたたまれず、きり丸くんを呼びに忍たま長屋へ歩き出した。





名前さーん。大木先生と学園中を走り回ってたから、あの後すっごく大変だったんっすよー?」

「そ、そうだよね。ごめん……」

きり丸くんと杭瀬村へ向かう道中。ちょっと不満げに切り出され何も言えない。あはは……なんて苦笑いで会話を濁している。

「は組のみんなも、先輩たちも、みんな『何があったんだー?!』って質問攻めで」

「それで、なんて答えたの……?」

「ちゃーんと、上手く返しましたよ。野村先生が忍務で名前さんを連れて行こうとするから、心配した大木先生に追いかけられてるって」

「えーっ! ぜんぜん違うのに……」

「え、なんです?」

「い、いえ! 何でもない、ですっ」

また変な噂になってしまったら……!
でも、きり丸くんなりに穏便に収めようとした結果だ。大人しくお礼を言って、反論を引っ込めた。すると、きり丸くんの歩みがゆっくりになって、歩幅が小さくなっていき、とうとう二人して足を止めた。

「……おれ、夏休み楽しかったんだ。名前さんと、土井先生と一緒にいられて」

「私も、楽しかったよ。たくさんアルバイトしたよね」

「ねぇ、名前さん。今度の夏休みは、もう……」

「泊まれないけど……もちろん、バイトはお手伝いするよ。杭瀬村から街まで、いい運動になるなぁっ」

「そうっすよね。 ……あの、大木先生とうまくいって良かったです」

悲しげな声色に、胸がぎゅうっと苦しくなる。土井先生ときり丸くんと三人で過ごした日々は、事件もあったけどとても温かくて、幸せだった。バイトに明け暮れて、二人して先生に叱られたっけ。

向かい合うと、きり丸くんの肩にそっと手をおく。少し尖らせた口が年ごろの子どもらしい。

「いつでも、杭瀬村においで。バイトだって頑張るし、野菜だっていっぱいあげるよ。大木先生も巻き込んじゃおう?」

「あひゃあひゃ。それ、いいっすね!」

「でしょー? きっと、どこんじょー!でたくさん内職してくれるはず……!」

「そりゃ嬉しいっす!」

「しかも、土井先生には今まで通りバイトしてもらって。ねっ」

本当の気持ちだ。みんな、きり丸くんを気にかけて力になることは厭わない。軽い冗談を言って、くすくす笑い合った。


街を抜けると、山や木々が並ぶ通りに移り変わっていく。道端の草や花がそよ風に吹かれ、雅之助さんに会う緊張感をすこし和らげてくれた。

「もうすぐ杭瀬村だね」

「おれ、少し先のところで犬の散歩のバイトなんっすよ」

「帰りは、大木先生のお家に寄らない?」

「寄りませんよ〜! 畑仕事を手伝わされそうだから、そのまま帰りまーす」

「あはは。きり丸くんってば」

「じゃ、こっちなんで! 大木先生によろしくお伝えくださーい!」

猫っぽいつり目を細め、大きく手を振るきり丸くんを見送る。元気いっぱいに駆け出して、その姿はあっという間に林の奥へと消えていった。





少し足を進ませると見慣れた景色が広がる。野菜たちの青々とした葉が揺らめく畑だ。清々しい空気を目いっぱいに吸い込み、浮き立つ気持ちを落ち着かせた。

雅之助さんはどこだろう……?
くまなく目を凝らしてもその姿が見つからない。お家で待っていようか、なんて思った時。

こじんまりとした小屋から、つぼを抱えた雅之助さんが出てきた。その近くにはケロちゃんとラビちゃんが寝転んでいる。

「雅之助さーんっ、来ちゃいましたー!」

「おお、名前か! よく来たなあ」

足元につぼを置いて、豪快に笑っている。その嬉しそうな表情に、私までつられて笑みがこぼれる。ジャリジャリと地面を踏みしめ、小走りで彼の元へ向かった。

「お前だけでここまで来たのか?」

「途中まで、きり丸くんと一緒だったんです」

「そうか、ひとりでは心配だからな」

「もう何度もきた道ですから、大丈夫なんですけどっ」

大丈夫とは言いつつ、心配されるのは嬉しい。口を真一文字にした雅之助さんにイタズラっぽく笑うと、難しい顔が崩れていつも通りだ。そんなやり取りにもドキドキして耳まで熱くなる。

「ラッキョのつぼ、整理されてたんですか?」

「ああ。整理というか、杭瀬村の長老に頼まれてな。これから持って行くところだ」

「私も手伝います!」

名前は領収書を、」

「はーいっ。あと、矢立もですね」

「慣れたもんだな。助かる!」

何度も手伝っているから、何をしたら良いかは分かっていた。通じ合っているような、そんな感覚についつい得意になってしまう。

でも、一緒に渡しに行ったら……。それこそ、夫婦だって思われかねない。大丈夫なのだろうか。

「あの、雅之助さん。二人で行ったら、きっと、その……」

「ほれ、いくぞ」

雅之助さんを遠慮がちにうかがう。すると、そんな気持ちを察してくれたのか、安心させるように人懐っこい目元が緩められた。

慌てて家へ戻って、矢立と紙を引っ張り出す。つぼを抱え直した雅之助さんに続いて歩いていった。



――ドンドン
「長老どのー、大木雅之助です! ラッキョ漬けを持ってきました」

少し離れたところにある、藁葺き屋根のお家の前に着く。古びた戸を叩くと中からゴトゴトと物音が響いた。

「入れ!」と言われて中に進む。そこは雅之助さんのお家よりも広く、部屋も沢山あるようだ。険しい顔の、偉そうな長老さんが奥から出てきた。白いまゆげが鋭い目つきを隠してはいたが、威厳のある雰囲気に気後れしてしまう。

「おお、雅之助か。悪いのう」

「いえ、かまいません。ぜひ、ラッキョを村おこしに使ってください」

「そうじゃな。おや、名前くんも一緒なのか」

雅之助さんがラッキョつぼを土間に置くと二人楽しく会話している。急に私の名前が出てきて、慌てて頭を下げた。

「長老さん。あのっ、ラッキョのこと、よろしくお願いします!」

「ははは、安心しろ! 味は確かだから、名産品にしてやる!」

長老さんも雅之助さんも私を見ては大きく笑っている。何か変なことを言ってしまったかと焦るも、その視線は穏やかだ。

「それにしても……お前さん、この前は災難じゃったろ。あんな侍に名を騙られて、しかも団子を50本も食い逃げした犯人にされてはなあ」

「私のフリをして、く、食い逃げ……!? ひどい!」

「さすがに名前でもそんなに食えんだろう!」

「もう。わたし大食いじゃありませんっ」

「すまんすまん!」

お嫁さんに、いや、私に成りすまして、お団子の食い逃げとは……。雅之助さんが花房牧之助に関わるなと言った意味がようやく分かった。くつくつ笑う二人に頬を膨らませる。

「長老さんも、ご存じだったのですね……!」

「村でちょっとした騒ぎになったんじゃ。雅之助の嫁だというから、お前さんのことかと思ったんだが……。そんな事するように見えんのでな」

「この辺りじゃ、名前のことはみんな知っているぞ」

「え、ええっ?!」

「働き者でいい娘じゃないか! おすそ分けの煮物も食べてやったが相当なもんだ。なあ、雅之助」

「はい、助かっとります」

みんな知ってるって……。そんな事になっているとはつゆ知らず。すぐ隣の雅之助さんを見上げると、照れ臭そうに頭をかいている。私まで気恥ずかしさが伝わってきて両手をかたく握った。

「嫁かと思ったのに、雅之助。お前、はやく身を固めろ!」

「ええ、そのつもりです」

「……っ、そうなんですか!?」

「ん、そうだぞ? おおっと、名前。領収書をお願いできるか」

「は、はいっ!」

思考が追いつかない。
パッと雅之助さんを見るも楽しそうに笑っていて。軽く流され、何ともないように領収書を頼まれる。返事ははっきり返すけれど自分だけ置いてけぼりだ。懐から紙と矢立を取り出し品名を書いて、長老さんへ手渡した。

「また、よろしくお願いします」

「ああ。お願いされてやる!」

雅之助さんにならってあいさつすると、二人で長老さんのお家を後にした。



ザッザッとジ小石を踏みしめる音だけが響く。連なる山々と青々としげる木々。それに可憐な花が咲く、のんびりとした風景。

一歩先をゆく雅之助さんを見つめる。つい先ほどのことが頭から離れない。何を話していいのか、どんな顔をしたらいいのか。ぽーっとして、足だけ交互に動かしていた。気がつくと、彼の大きな背中が目の前に迫って――

「……いててっ!」

「ちゃんと前をみて歩かんとぶつかるぞー」

「す、すみません」

ぼんやりしていたからか、雅之助さんの背中に顔ごと突っ込んでしまった。辺りを確認すると、もう家の前に着いたようだ。ぶつけた鼻の頭をさすって足元を見つめる。

「何をぼけっとしてるんだ?」

「さっきの、長老さんとのはなし。考えちゃって」

「うむ」

「雅之助さんが、私と身を固めるだなんて。……冗談だったりして、とかっ」

泥で汚れた大きな足先が視界に入る。雅之助さんが近づくとわずかに彼の気配を感じ、おずおずと顔を上げた。

「まったく、お前は。そんなことを考えてたのか?」

「……あの時。木から落ちて、しかも野村先生とケンカも始まって有耶無耶になっちゃったから。まだ信じられなくて」

雅之助さんは困ったように眉を下げ、私に目線を合わせるよう腰をかがめた。目の前に、優しくほほ笑む想い人がいる。それだけで、胸がいっぱいになって苦しくて、悲しくないのに涙がこぼれそうだ。

仕方がないやつだって、呆れられるかもしれない。視線を逸らそうにも、その瞳に捉えられて逃げられない。少しの間、見つめ合う。言葉を交わさなくても気持ちが伝わるようだった。

「なあ。名前、」

雅之助さんに呼びかけられた瞬間。
遠くから、「おーい!」という声が聞こえてきた。

二人して声の方に顔を向ける。

「きり丸くん!?」

名前さんに大木先生ーっ!」

きり丸くんは息を切らして駆けてくると、膝に手をついて大きく呼吸を繰り返していた。小さな肩が大きく揺れて、だいぶ焦っているようだ。

「そんなに急いでどうしたの?!」

「バイトで何かやらかしたのかー?」

「違いますよ、大木先生! ……じつは明日、宿題の提出日だったんです! すっかり忘れててぇ!」

「でも、そこまで必死なのは珍しいね……?」

「宿題忘れたら、来週の休みに補習授業をみっちりやるらしいんっす……! せっかく時給の良いバイト入れたのに〜!」

「それは、早く帰って終わらせなきゃ……!」

うるうるした目で何かを訴えてくるきり丸くんに圧倒される。ひとまず、落ち着くように背中をさすった。

「だから、名前さん! ……今すぐ宿題手伝ってぇぇ!」

「えーっ!?」

「きり丸! 宿題とは、おのれの力、どこんじょー!でやるものだ」

雅之助さんの大声がうるさい。きり丸くんにビシッと指をさし、まるで先生みたいに指摘している。今度は雅之助さんに向かって、まぁまぁとなだめた。

「大木先生っ。私、また杭瀬村に来ますから」

「だがな、」

「おれも、こんど畑仕事手伝いますから! お願いしますよ〜っ!」

一所懸命に頼みこまれて、断ることなんかできない。きり丸くんにしっかり頷いてから、雅之助さんをうかがう。

すると、彼は思案するように視線を上に向けてから、ニカっと口角をつり上げた。チラリと見え隠れする尖った犬歯が、いたずらを思いついた子どもみたいだ。

「じゃあ、わしが送っていこう」





三人であぜ道を歩いていく。
前を進むきり丸くんは、まだ宿題が終わっていないのに意気揚々としてご機嫌だ。隣の雅之助さんは頭の後ろで手を組んで景色を眺めていた。

結局、ちゃんとした話はできず、畑のお手伝いさえもできなかった。一緒にご飯を食べたり、ラビちゃんたちと遊んだり……。また、今度かな?なんて苦笑いして遠くの方を見つめると、薄いピンク色の木々が視界に飛びこんできた。

「雅之助さん。最初に出会った時も、桜の頃でしたね」

「そうだなあ。あっという間だな」

風にのって、こちらまで桜の花びらがひらひらと舞い落ちる。あまりの綺麗さに手のひらで空を握った。ゆっくり開いて、中を見てみる。

「やっぱり、だめだ」

「そんなことしなくても、ほれ。ついとるぞ」

すーっと髪をすかれ、小さな花びらを差し出される。太くて土で汚れた指に摘まれたそれは、白っぽくて消えてしまいそうなほど儚い。

「わぁ。ほんとだっ」

両手で大事に握って、雅之助さんと小さくと笑った。触れられた髪も、重なった指先も、わずかなことなのにドキドキしてしまう。

「お二人ともー! どーしたんっすかー?」

足が止まって、きり丸くんとだいぶ距離が開いていた。すこし早足でそばへ寄ると再び三人で忍術学園へ向かう。



――深緑の林道
ひらけた場所に、学園の正門が現れた。

「やっと着いたぜ! 名前さん、はやくはやくっ」

「きり丸くん、ちょっと待って」

門へ急ぐきり丸くんに慌てていると、潜り戸からふわふわの赤毛と丸っこい体が出てきた。

「あー! 名前さん達っ。おかえりなさい!」

「乱太郎くんにしんべヱくん。ただいまっ」

満面の笑みの二人に大きく手を振る。その奥から、「入門票〜!」といつもの声が聞こえてきた。門の前で、乱太郎くん達がわいわい騒いで可愛らしい。

「きりちゃん、宿題忘れてるでしょ!?」

「それで急いで戻ってきたんだ!」

「ぼくたちも忘れてたんだけどね〜。えへへ」

名前さんが手伝ってくれるってさ! ……でしょ?!」

きり丸くんがそう言うと、みんな期待を込めた表情でこちらを振り向いた。口元に両手を添え「もちろんだよー!」と答えてあげれば、三人とも飛び跳ねて喜ぶ。そのあと、「忍たま長屋で待ってまーす!」と学園の中へ走っていった。


……私も行かなきゃ。
雅之助さんに小さく頭を下げて駆け出そうとした、その時。

「待て」

「っ……!」

ぐっと手首を引かれ、その反動でよろける。そのまま、逃げられないほど強くかき抱かれた。何が起こったのか分からないのに、なぜだかとても満たされる。

目の前には鉢巻きの端っことたくましい胸元。それは温かくて、とくとくと鼓動が伝わる。

雅之助さんに抱き締められたまま、ようやくこの状況を理解して――
……誰かに見られているかもしれない。でも、そんなことどうでも良くなるくらい、もう何も考えられなかった。大きな背中をたぐり寄せるようにきつく腕を回す。

名前

ほほに手を添えられ、自然と雅之助さんを見上げる。柔らかく細められた垂れ目に、好きな気持ちがあふれて視界がぼやけた。まばたきしたら、涙がこぼれ落ちそうだ。

すこしつま先立ちをして、さらに彼へと近づく。

「ん、っ……」

優しく口を塞がれ身体が燃えるように熱い。かさついた唇が食むように動いて、ぎゅっとまぶたを閉じた。目尻から涙が伝っていくのを感じる。

しばらくして、そっと離れた。
茶色の髪がさわさわと風に吹かれ、その度に顔にかかるからくすぐったい。ほほを包まれると、ぴたりとくっ付いたまま見つめ合う。

「ずっと一緒だ」

「……はい。離れませんっ」

「よーし!」

甘えるように雅之助さんの胸元へおでこを押し付ける。ぎゅうぎゅうと苦しいくらい抱き締められ、二人してくすっと笑う。

「……もう、戻らないと」

「杭瀬村へか?」

「雅之助さんったら」

そんな冗談を言って、頭をくしゃっとかき混ぜてくる。手ぐしで整えながら、もう一度彼を見上げた。

「また会いにくる」

懐っこい笑顔が、私だけに向けられる。こくりと頷くと雅之助さんは来た道を戻っていった。


最初に、忍術学園に連れて来てもらったとき。雅之助さんと離れることが不安で、寂しかったのに。みんなに助けられ、笑い合って、辛い時だって何とか乗り越えられたのだ。

この世界で、一緒に。

すべてを捨てて、飛び込んでしまった。けれど、何ひとつ迷いはない。

遠くに消えていく雅之助さんの姿をいつまでも眺める。幸せを噛みしめるように、両手を胸元に重ねるのだった。



(完)
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