おはよう
名前変換
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小鳥のさえずる声が聞こえて、まだ眠たいまぶたをごしごしと擦る。長屋はすきま風が入り込んで寒い。布団の温もりを感じながら、薄目を開けて天井を眺める。
格子戸のわずかな間から、眩しい朝日が漏れて部屋の中に広がっていた。光の中で、空を舞うチリがきらきら煌めく。
ごろんと横向きになる。
きり丸くんと半助さんと……三人で川の字で寝ていたはずなのに。きり丸くんはもうアルバイトに出掛けてしまったのだろうか。隣の布団がぽっかりと空いて、少し離れたところに半助さんがこちらを向いて眠っていた。
その整った寝顔。
長い前髪が鼻筋に陰を作り、形のよい唇が少し開いていた。安心しきった姿に、先生という枠から解放されているように見える。
少し乱れたこげ茶色の髪が顔にかかり、思わず払ってあげたくなって……。
伸ばしかけた手をそのまま引っ込めた。
……起こしたらかわいそうだ。
まだ、もう少し、見つめていよう。
「……もう、起きたのか」
「ごめんなさい。起こしちゃいました……?」
「君が起きる前から起きてるよ」
「そうだったんですか……?!」
「私を誰だと思ってるんだ?」
「……忍者の先生、です」
「さっ、こっちにおいで」
入りやすいように掛け布団をめくる。名前さんは恥ずかしそうにはにかんで、素直に私の布団にすべり込んできた。
目覚めたばかりだからか、小さな身体はいつもより体温が高くてぽかぽかしている。包み込むように抱き締めて、その温度と女性特有の柔らかさを堪能する。
「今日は休みだ。何かしたいことはあるかい?」
「そうですねぇ。ふたりで朝ごはん作って、一緒に食べて、それから街に出掛けて、お買い物したりお団子食べたり……したいです」
腕にすっぽりと彼女をうずめながら、とても近い距離で見つめ合う。遠慮がちに告げられた可愛らしい予定に、つい口元が緩んでしまった。
ちょっとしたことでも、二人だと特別に感じられるのは同じなのだと嬉しくなる。
「いいだろう。今日はずっと一緒だからね」
「ありがとうございますっ」
赤く染まったほほにペタッと張り付く、艶やかな髪を耳に掛けてやる。
そのまま、すーっと地肌をすくように髪に指を通してもてあそぶ。さらりとした感触と、撫でるたびに漂う甘い香りに……薄い寝巻き越しに触れる部分が熱くなる。
名前さんは気持ちよさそうに目を閉じて、きゅっと胸元の布を掴んでくる。その姿にたまらず、むっちりした太ももに自身の脚を絡めていく。布団に入り込んだ時に裾がめくれ上がったのか、簡単に肌と肌が触れあってしまう。
「ひゃぁっ……!あ、あの……」
「ん?……どうした?」
しっとりとした素肌がより密着するように、ぐいぐい押し付ける動きが抑えられない。びくんと驚く名前さんを逃さないように、さらにきつく腕に閉じ込めた。
「……したいことは、それだけ?」
「えっと……。半助さんは……?」
「そうだなあ。どうしようか……」
少し熱っぽく潤む瞳を捉えながら、悩むフリをする。本当はどうしたいかなんて、最初から決まっているんだ。
手のひらで華奢な背中をさすると、脇腹からさらにその下の柔らかな場所を何度も撫で上げる。
「……んっ、くすぐったいです」
鼻にかかったような甘い声で身をよじる名前さんに、もう我慢できそうにない。
ゆるんだ腰紐のせいで開いた胸元を、さらに押し広げる。露わになった白い首筋に顔をうずめ、ちゅうっと優しくその柔肌を吸い上げた。
「証、つけてしまおうか」
「えっ!?だ、だめ……んんッ!」
口付けをして、飛び出しかけた言葉を閉じ込める。
お互いの指を絡めるように手を握って組み敷くと、塞いだ唇のすき間から舌をねじ込む。口腔を探るようにして、さらに深く繋がっていく。
「ん、ふ……っ……はぁ……」
口付けから解放すると、熱に浮かされぼんやりとした顔で見つめられる。濡れた唇を指のはらで拭い、上気したほほに手を添えた。
「大丈夫だ。そんなことはしないよ」
「もう。半助さんったら……」
「お団子デートはちゃんと予定に入れておこう」
「ほんとうに……?」
「約束する」
名前さんは嬉しそうに目を細め、繋いだ手を解いて首に巻きつけてくる。
「デートもしたいですけど……半助さんと、こうするのも幸せです」
ぎゅっとしがみつかれると額がくっついて、名前さんへと沈み込んでいく。布団を二人覆うようにしてかぶり直し、時間を忘れて甘く戯れ合うのだった。
格子戸のわずかな間から、眩しい朝日が漏れて部屋の中に広がっていた。光の中で、空を舞うチリがきらきら煌めく。
ごろんと横向きになる。
きり丸くんと半助さんと……三人で川の字で寝ていたはずなのに。きり丸くんはもうアルバイトに出掛けてしまったのだろうか。隣の布団がぽっかりと空いて、少し離れたところに半助さんがこちらを向いて眠っていた。
その整った寝顔。
長い前髪が鼻筋に陰を作り、形のよい唇が少し開いていた。安心しきった姿に、先生という枠から解放されているように見える。
少し乱れたこげ茶色の髪が顔にかかり、思わず払ってあげたくなって……。
伸ばしかけた手をそのまま引っ込めた。
……起こしたらかわいそうだ。
まだ、もう少し、見つめていよう。
「……もう、起きたのか」
「ごめんなさい。起こしちゃいました……?」
「君が起きる前から起きてるよ」
「そうだったんですか……?!」
「私を誰だと思ってるんだ?」
「……忍者の先生、です」
「さっ、こっちにおいで」
入りやすいように掛け布団をめくる。名前さんは恥ずかしそうにはにかんで、素直に私の布団にすべり込んできた。
目覚めたばかりだからか、小さな身体はいつもより体温が高くてぽかぽかしている。包み込むように抱き締めて、その温度と女性特有の柔らかさを堪能する。
「今日は休みだ。何かしたいことはあるかい?」
「そうですねぇ。ふたりで朝ごはん作って、一緒に食べて、それから街に出掛けて、お買い物したりお団子食べたり……したいです」
腕にすっぽりと彼女をうずめながら、とても近い距離で見つめ合う。遠慮がちに告げられた可愛らしい予定に、つい口元が緩んでしまった。
ちょっとしたことでも、二人だと特別に感じられるのは同じなのだと嬉しくなる。
「いいだろう。今日はずっと一緒だからね」
「ありがとうございますっ」
赤く染まったほほにペタッと張り付く、艶やかな髪を耳に掛けてやる。
そのまま、すーっと地肌をすくように髪に指を通してもてあそぶ。さらりとした感触と、撫でるたびに漂う甘い香りに……薄い寝巻き越しに触れる部分が熱くなる。
名前さんは気持ちよさそうに目を閉じて、きゅっと胸元の布を掴んでくる。その姿にたまらず、むっちりした太ももに自身の脚を絡めていく。布団に入り込んだ時に裾がめくれ上がったのか、簡単に肌と肌が触れあってしまう。
「ひゃぁっ……!あ、あの……」
「ん?……どうした?」
しっとりとした素肌がより密着するように、ぐいぐい押し付ける動きが抑えられない。びくんと驚く名前さんを逃さないように、さらにきつく腕に閉じ込めた。
「……したいことは、それだけ?」
「えっと……。半助さんは……?」
「そうだなあ。どうしようか……」
少し熱っぽく潤む瞳を捉えながら、悩むフリをする。本当はどうしたいかなんて、最初から決まっているんだ。
手のひらで華奢な背中をさすると、脇腹からさらにその下の柔らかな場所を何度も撫で上げる。
「……んっ、くすぐったいです」
鼻にかかったような甘い声で身をよじる名前さんに、もう我慢できそうにない。
ゆるんだ腰紐のせいで開いた胸元を、さらに押し広げる。露わになった白い首筋に顔をうずめ、ちゅうっと優しくその柔肌を吸い上げた。
「証、つけてしまおうか」
「えっ!?だ、だめ……んんッ!」
口付けをして、飛び出しかけた言葉を閉じ込める。
お互いの指を絡めるように手を握って組み敷くと、塞いだ唇のすき間から舌をねじ込む。口腔を探るようにして、さらに深く繋がっていく。
「ん、ふ……っ……はぁ……」
口付けから解放すると、熱に浮かされぼんやりとした顔で見つめられる。濡れた唇を指のはらで拭い、上気したほほに手を添えた。
「大丈夫だ。そんなことはしないよ」
「もう。半助さんったら……」
「お団子デートはちゃんと予定に入れておこう」
「ほんとうに……?」
「約束する」
名前さんは嬉しそうに目を細め、繋いだ手を解いて首に巻きつけてくる。
「デートもしたいですけど……半助さんと、こうするのも幸せです」
ぎゅっとしがみつかれると額がくっついて、名前さんへと沈み込んでいく。布団を二人覆うようにしてかぶり直し、時間を忘れて甘く戯れ合うのだった。
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