Sin - 罪 -
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「貴女、若様の女なら身なりをもっと派手にするざます!」
「いいじゃなーい。このままでも十分綺麗よ?ジョーラ」
デリンジャーさんにジョーラさんがあれよこれよと服を試着させては、これじゃないと脱がせていくが、ここは応接間、当然更衣室などない。
言わずもがな、そんな部屋の真ん中で全裸にさせられる私は羞恥心で今にも死にそうである。
しかもソファーにはその場にいて当たり前だと言わんばかりにドフラミンゴさんがいて、ただでさえ恥ずかしくて堪らないのに穴が空くんじゃないかってほど見つめるものだから余計に恥ずかしい。
「これなんかどうざます?」
「ちょっとジョーラ、貴女さっきから奇抜な服ばかり選びすぎよ。権兵衛はそれよりこれだわ」
淡いピンクの布地がメインの、裾には黄色のスパンコールがアクセントに散りばめられたワンピース。まるでドフラミンゴさんとデリンジャーさんの色を纏ったような気分になる服だ。
「きゃっ!」
私の意思を反して動く身体は迷うこと無くドフラミンゴさんの胸へと収まり、見上げれば無表情のまま見下ろされる。
「……あの」
「その服は止めろ」
少し怒気の含まれた声。
何が失態なのか分からないジョーラさんと意味深な笑顔で手を振るデリンジャーさんを置いて、私を抱き部屋を出ていくドフラミンゴさん。
応接間が見えなくなってきた頃、不意に部屋へと歩いていたドフラミンゴさんの足が止まる。
「……」
「……っ」
「……」
何も言わないまま人の目があるにも関わらずドフラミンゴさんに抱きつけば、段々と震えが収まっていき私を見る目も変える。
「……私は、ドフラミンゴさんが大好きです」
抱きついたまま、ちゃんと言葉にしてもドフラミンゴさんは部屋に行くこともせず、ただ立ち尽くしていた。
声をかけても反応はない。
「……ッ」
成り行きを大人しく見守る私に勢いよく伸びる影。それは首を強く握りしめ、息は吐き出した直後の限界は近くすぐに苦しくなった。
「……ッ」
泣いていた。
否、正確には泣いてないけど確かにドフラミンゴさんは泣いている。
“私は出ていこうなんて思ってないのに、どうして拒絶するの?”
疑問は疑問でしかなく、答えは到底見えてこない。ドフラミンゴさんの姿さえ、疑問が埋めつくし見えなくなる。
私が何よりも怖いのはドフラミンゴさんを見失うことだから、見失いそうな時こそ捕まえないと。気持ちだけが焦って首を握る手を弱々しく掴むことしかできない。
「……」
それでも握り続けていると力が弱められていき、息が段々とできるようになる。
「……ゲホゲホッ……ッゲホッ」
「……」
ドフラミンゴさんの少し荒い呼吸音と、私が咳を繰り返す音がするだけの世界。
お互いに何も言わず抱き締めあった。
「……」
「……すまなかった」
ドフラミンゴさんの謝罪を受け入れることも拒絶もせず、ただ黙って抱きしめ続ければこちらが壊れてしまうんじゃないかってくらい抱き締め返してくれる。
「……早く、お部屋に戻りましょう?」
頬に手を添え笑って自室へと思考を促す。
……ドフラミンゴさんが唯一安らげる、自分だけの世界。それが自室という名の繭だとしても、私は喜んで帰るから。
肩の荷を、私にも分けて。
「いいじゃなーい。このままでも十分綺麗よ?ジョーラ」
デリンジャーさんにジョーラさんがあれよこれよと服を試着させては、これじゃないと脱がせていくが、ここは応接間、当然更衣室などない。
言わずもがな、そんな部屋の真ん中で全裸にさせられる私は羞恥心で今にも死にそうである。
しかもソファーにはその場にいて当たり前だと言わんばかりにドフラミンゴさんがいて、ただでさえ恥ずかしくて堪らないのに穴が空くんじゃないかってほど見つめるものだから余計に恥ずかしい。
「これなんかどうざます?」
「ちょっとジョーラ、貴女さっきから奇抜な服ばかり選びすぎよ。権兵衛はそれよりこれだわ」
淡いピンクの布地がメインの、裾には黄色のスパンコールがアクセントに散りばめられたワンピース。まるでドフラミンゴさんとデリンジャーさんの色を纏ったような気分になる服だ。
「きゃっ!」
私の意思を反して動く身体は迷うこと無くドフラミンゴさんの胸へと収まり、見上げれば無表情のまま見下ろされる。
「……あの」
「その服は止めろ」
少し怒気の含まれた声。
何が失態なのか分からないジョーラさんと意味深な笑顔で手を振るデリンジャーさんを置いて、私を抱き部屋を出ていくドフラミンゴさん。
応接間が見えなくなってきた頃、不意に部屋へと歩いていたドフラミンゴさんの足が止まる。
「……」
「……っ」
「……」
何も言わないまま人の目があるにも関わらずドフラミンゴさんに抱きつけば、段々と震えが収まっていき私を見る目も変える。
「……私は、ドフラミンゴさんが大好きです」
抱きついたまま、ちゃんと言葉にしてもドフラミンゴさんは部屋に行くこともせず、ただ立ち尽くしていた。
声をかけても反応はない。
「……ッ」
成り行きを大人しく見守る私に勢いよく伸びる影。それは首を強く握りしめ、息は吐き出した直後の限界は近くすぐに苦しくなった。
「……ッ」
泣いていた。
否、正確には泣いてないけど確かにドフラミンゴさんは泣いている。
“私は出ていこうなんて思ってないのに、どうして拒絶するの?”
疑問は疑問でしかなく、答えは到底見えてこない。ドフラミンゴさんの姿さえ、疑問が埋めつくし見えなくなる。
私が何よりも怖いのはドフラミンゴさんを見失うことだから、見失いそうな時こそ捕まえないと。気持ちだけが焦って首を握る手を弱々しく掴むことしかできない。
「……」
それでも握り続けていると力が弱められていき、息が段々とできるようになる。
「……ゲホゲホッ……ッゲホッ」
「……」
ドフラミンゴさんの少し荒い呼吸音と、私が咳を繰り返す音がするだけの世界。
お互いに何も言わず抱き締めあった。
「……」
「……すまなかった」
ドフラミンゴさんの謝罪を受け入れることも拒絶もせず、ただ黙って抱きしめ続ければこちらが壊れてしまうんじゃないかってくらい抱き締め返してくれる。
「……早く、お部屋に戻りましょう?」
頬に手を添え笑って自室へと思考を促す。
……ドフラミンゴさんが唯一安らげる、自分だけの世界。それが自室という名の繭だとしても、私は喜んで帰るから。
肩の荷を、私にも分けて。