ベラミーさんと因縁の相手である麦わらのルフィさんを、ローさんというドフラミンゴさんの大事な人が連れてきた。
あの日、ベラミーさんと戦っていた時にも何となく感じた、この人は次元が違う。そんな雰囲気を纏っていて、それはローさんからも感じて、これからも勝ち続けないといけないそんな人たちに見えた。

だからルフィさんと戦い始めた時、ドフラミンゴさんとのお別れを感じて決して離れなかった。

決着の瞬間、ドフラミンゴさんと目があった。
助けを、許しを請う、そんな寂しげな目に飛び出し、抱きつきたかった。でも、それはヴァイオレットさんに強く抱き締められてできない。


「権兵衛が海軍にドフィの仲間だと思われることをドフィは望んでない。わかっているでしょう？」

「でも、でも……ッ助けてッて許してッて！」

「……ッわかってる！だけど！……ドフィもわかってるわッ」


私たちはお互いを強く抱き締め泣き、わざとドフラミンゴさんに聞かせるように叫び泣いた。

これが、ドフラミンゴさんの罪。
私たちは、そんなドフラミンゴさんを救えなかったことが罪。

死ぬまでドフラミンゴさんを想い続け死んでいく。輪廻の輪を外れたほんの一時を待ち焦がれながら生きていくのだ。


「寂しくない……だって、死ねば会えるはずだから」

「健気な猫は嫌いじゃねえ」


“暫しの別れだ”