優しい彼の裏側
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兄者が登場した時、兄者の目を見た時、僕の決心は決まったけど、涙は中々止まらなくて、とてもカッコいいもんじゃなかった。
でも、君の目が僕の奥を見ていると思うとそんな事、どうでも良くなったんだ。
大切な時に心を着飾るのは、本当はカッコ悪いのかも知れない。
「よろしくお願いしますっ」
至極嬉しそうに笑う名無しのさんの顔に、僕もつられて笑顔になる。
まだまだずっと奥に隠した感情を見られることに抵抗はある。けど、むしろ僕自身をさらけ出せる場所ができたと考えたら、そっちの方がずっと心が軽い。
「……んで、飯どうするよ」
ゴタゴタに方がつくとお腹が鳴り出す僕らはとても素直だとみんなで笑う。
時計を見るともう12過ぎで、完全に飲食店も、スーパーも閉まってしまった。
「……もう少し寒いし、寄せ集めの具材で鍋にしますか」
鼻を啜りながらそういう僕に、そうだな。と笑う兄者が、僕よりもずっと大人に見えた。
「……っ」
「おついちさんは、おついちさん。だから好きなんです」
いらないことを考えているのがバレた僕の手を、名無しのさんは優しく握ってそういった。
本当に、敵わないなぁ。
「じゃあ、みんなでおついちさんの家へゴー!」
弟者くんの声で、兄者、俺、と家へと帰っていく。
動かない名無しのさんに、声を掛ける。
「……いいんですか?私まで入って」
おどおどと、挙動不審に問う姿がとても可愛くて、顔が自然ににやけてくる。
そんな僕に名無しのさんはさらに挙動不審になる。
「いいよ、おいで!」
手を繋ぎ、名無しのさんを家へと引っ張っていく。
変わらず戸惑いながらもついてきてくれる姿がとても可愛い。
「……おーい、そこのお二人さん。ご飯の準備手伝って」
部屋に入って、弟者くんを目にしたとたん、弟者くんのエプロン姿に目を奪われているから思わずイラッとする僕。
「可愛いですね!弟者さん!」
ほらほら、そんなこと言ってるとここにもエプロンあるから僕もつけちゃうよ。
「……いや、もうあいつらが切ってるから。参加の必要なし」
問答無用で僕の手を止める兄者に、分かりやすく不貞腐れてもダメの一点張り。
しょうがなく、弟者と一緒に野菜やらなんやらを切っているエプロン姿の名無しのさんをソファーから眺める。
「俺さ、実は名無しのさんに惚れてたんだよ」
「……」
兄者の告白はさほど驚きはしなかった。
理由は、お食事会をしようといった日の兄者の一言で、ああ、兄者も好きなんだってわかってたから。
「……泣かすなとか、傷つけたら奪う。とかそんな気はさらさらない。けど!……名無しのさんから目を離すなよ」
最近の僕は何も返せてないのに励まされてばっか。
それもたまにはいいのかな。
いい匂いが部屋に漂い始め、いそいそとソファーからみんなが待つテーブルに移動する。
そして、みんなの笑顔を確認して、この物語のシメの挨拶。
「……いただきます!」
でも、君の目が僕の奥を見ていると思うとそんな事、どうでも良くなったんだ。
大切な時に心を着飾るのは、本当はカッコ悪いのかも知れない。
「よろしくお願いしますっ」
至極嬉しそうに笑う名無しのさんの顔に、僕もつられて笑顔になる。
まだまだずっと奥に隠した感情を見られることに抵抗はある。けど、むしろ僕自身をさらけ出せる場所ができたと考えたら、そっちの方がずっと心が軽い。
「……んで、飯どうするよ」
ゴタゴタに方がつくとお腹が鳴り出す僕らはとても素直だとみんなで笑う。
時計を見るともう12過ぎで、完全に飲食店も、スーパーも閉まってしまった。
「……もう少し寒いし、寄せ集めの具材で鍋にしますか」
鼻を啜りながらそういう僕に、そうだな。と笑う兄者が、僕よりもずっと大人に見えた。
「……っ」
「おついちさんは、おついちさん。だから好きなんです」
いらないことを考えているのがバレた僕の手を、名無しのさんは優しく握ってそういった。
本当に、敵わないなぁ。
「じゃあ、みんなでおついちさんの家へゴー!」
弟者くんの声で、兄者、俺、と家へと帰っていく。
動かない名無しのさんに、声を掛ける。
「……いいんですか?私まで入って」
おどおどと、挙動不審に問う姿がとても可愛くて、顔が自然ににやけてくる。
そんな僕に名無しのさんはさらに挙動不審になる。
「いいよ、おいで!」
手を繋ぎ、名無しのさんを家へと引っ張っていく。
変わらず戸惑いながらもついてきてくれる姿がとても可愛い。
「……おーい、そこのお二人さん。ご飯の準備手伝って」
部屋に入って、弟者くんを目にしたとたん、弟者くんのエプロン姿に目を奪われているから思わずイラッとする僕。
「可愛いですね!弟者さん!」
ほらほら、そんなこと言ってるとここにもエプロンあるから僕もつけちゃうよ。
「……いや、もうあいつらが切ってるから。参加の必要なし」
問答無用で僕の手を止める兄者に、分かりやすく不貞腐れてもダメの一点張り。
しょうがなく、弟者と一緒に野菜やらなんやらを切っているエプロン姿の名無しのさんをソファーから眺める。
「俺さ、実は名無しのさんに惚れてたんだよ」
「……」
兄者の告白はさほど驚きはしなかった。
理由は、お食事会をしようといった日の兄者の一言で、ああ、兄者も好きなんだってわかってたから。
「……泣かすなとか、傷つけたら奪う。とかそんな気はさらさらない。けど!……名無しのさんから目を離すなよ」
最近の僕は何も返せてないのに励まされてばっか。
それもたまにはいいのかな。
いい匂いが部屋に漂い始め、いそいそとソファーからみんなが待つテーブルに移動する。
そして、みんなの笑顔を確認して、この物語のシメの挨拶。
「……いただきます!」
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