第41夜
夢小説設定
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「な……!!」
執務室にゼンの絶句する声が響いた。
ミツヒデや木々は呆れた顔をしてその様子を見守っている。
「オビおまえ…今なんて言った…」
「何って…だから」
オビはもう一度、先ほど口にした内容を話し出した。
「【お嬢さん、主が見合いした事は城の人らの話で聞いて知ってましたけど】」
「その後だ」
「【相手が木々嬢だって事は俺、話してませんよ】…」
アキは思わず片手で目元を覆う。
青い顔をしたゼンは、オビにずいっと迫って問いかけた。
「しばらく会えんから伝えておいてくれって言ったよな…?」
「え、でもほら、木々嬢の事は伏せてないとだめなんでしょ」
「そうだがそうじゃないだろ」
「というかすみません、言っていいのか聞こうと思って忘れてました」
ゼンはもう気の毒になるほど真っ青になっている。
当然だ。恋仲である白雪を差し置いて、自分は見合いをしていた。ということになっているのだ。
「………ミツヒデ…」
「ああ大丈夫だ。今日は少し抜けるくらいの時間はある」
「あ、主!俺お嬢さん呼んでおきますから!ね!」
『(私が説明しに行けば良かったな…)』
荒れに荒れているゼンの心境を慮って、アキは無言でゼンの肩に手を置いた。