第41夜
夢小説設定
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「まーけど、木々嬢のお父上が伯爵になられていたとはね。伯爵令嬢って響きも、木々嬢が冠するといいもんですね」
「よくわからん…」
『ミツヒデに同意』
しょうもないことを言ってのけるオビの言葉を一蹴し、アキは乾いた笑みを浮かべた。
「…おまけに芝居とかいいつつ、絵になりますね、あの二人」
「…本当だなあ」
『…ミツヒデさあ、相手がゼンだから穏やかなものだけど』
「ん?」
ふと思ったことを口にしようとしたアキだったが、その次の言葉はオビに奪われてしまう。
「相棒どのの隣に芝居じゃない誰かがあの距離感で立ってたら、黙って控えてはいないんじゃないですか」
「…俺をゼンみたいにからかえると思ったら甘いぞ、オビ」
余裕綽々、といった顔で薄く笑って見せるミツヒデ。アキは黙ってその横顔を伺った。
「想像力がないな旦那は」
「いや、想像しろっていうならするが…。それこそ、木々の隣に立たせたくない厄介な奴なら5年前から…」
そこまで言って黙ったミツヒデは、徐々にその顔に険を宿していく。
『…おや?』
「………からかえてますよね?」
「…さあなあ…」
「空気が物騒になってますって」
『もう少し誤魔化すの上手くなってね、側近どの』
アキの言葉に一度顔を顰めてから、ミツヒデはオビに言う。
「オビおまえ今回の事、中途半端に茶化して白雪に伝えたりするなよ。今みたいに」
「そんな自分から主のげんこつに頭突っ込む真似しませんよ」
『ゼンだけじゃなく私のげんこつも待ってるからね』
「なにそれ怖い」