遭遇
NAME CHANGE
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村長宅は私が思っているよりずっと質素な佇まいで私達を迎え入れた。
もう何歳かも分からない老人がこの村の村長らしい。
軽い挨拶を述べた後、本題を切り出す。
「村長さんは日本という場所を知っていますか?もし知っているなら私はそこへ帰りたいんです。」
一縷の希望、
しかし返ってきた答えは酷く簡潔で、
「わしは100年近く生きておるが、そんな島は聞いたことがないのぉ、力になれず申し訳ない」
「そんな…」
頭を鈍い痛みが走る。絶望の淵に追いやられ、もう手段もなくなってしまった。
これで泣かない方が無理な話だろう。
目頭が熱くなり、目の前がボヤけてくる。
そんな私を気遣ったのか、暫くこの村での暮らしを保証してくれた。
その申し出はありがたかったが、ここから先何もせず、この村で暮らしていくことには耐えられなかった。
申し出を断ろうと思ったその時、
「じゃあリン!あたしに勉強教えてよ!」
「え、勉強?」
「リンは学校に行ってたんでしょ?
あたしも勉強したい!!」
それまで黙っていた村長が口を開いた。
「うーむ、それもひとつの案かも知れぬ。
幸い、この村は貿易も盛んじゃし、もしかしたら情報を持つものが現れるかもしれぬ。」
「……!!そういうことなら!」
「決まりじゃな」
そこから私の新しい生活が始まった。
電気が通ってないこの村で暮らしていくのは大変だったけど、それでも続けていけば何とかなるものだ。
昼は子供たちに授業をする。
授業と言ってもこの世界の文字はどうやら英語らしいので、中学レベルの内容からなのだが。
教材は新聞を使った。
黒板なんてものは無いので地面に棒で書く。
夜はミシェルのいえの家事を手伝っていた。
そんな新しい日常も悪くないと半年経って思い始めていた。
そんな矢先、
突如鋭い鐘の音が響き渡る。
音の方角は港からだろうか?
「皆!危ないから早く家へ!」
パッと駆け出していく子供達を見送ったのち、あの子がいない事に気がついた。
(ミシェル…!!)
もう何歳かも分からない老人がこの村の村長らしい。
軽い挨拶を述べた後、本題を切り出す。
「村長さんは日本という場所を知っていますか?もし知っているなら私はそこへ帰りたいんです。」
一縷の希望、
しかし返ってきた答えは酷く簡潔で、
「わしは100年近く生きておるが、そんな島は聞いたことがないのぉ、力になれず申し訳ない」
「そんな…」
頭を鈍い痛みが走る。絶望の淵に追いやられ、もう手段もなくなってしまった。
これで泣かない方が無理な話だろう。
目頭が熱くなり、目の前がボヤけてくる。
そんな私を気遣ったのか、暫くこの村での暮らしを保証してくれた。
その申し出はありがたかったが、ここから先何もせず、この村で暮らしていくことには耐えられなかった。
申し出を断ろうと思ったその時、
「じゃあリン!あたしに勉強教えてよ!」
「え、勉強?」
「リンは学校に行ってたんでしょ?
あたしも勉強したい!!」
それまで黙っていた村長が口を開いた。
「うーむ、それもひとつの案かも知れぬ。
幸い、この村は貿易も盛んじゃし、もしかしたら情報を持つものが現れるかもしれぬ。」
「……!!そういうことなら!」
「決まりじゃな」
そこから私の新しい生活が始まった。
電気が通ってないこの村で暮らしていくのは大変だったけど、それでも続けていけば何とかなるものだ。
昼は子供たちに授業をする。
授業と言ってもこの世界の文字はどうやら英語らしいので、中学レベルの内容からなのだが。
教材は新聞を使った。
黒板なんてものは無いので地面に棒で書く。
夜はミシェルのいえの家事を手伝っていた。
そんな新しい日常も悪くないと半年経って思い始めていた。
そんな矢先、
突如鋭い鐘の音が響き渡る。
音の方角は港からだろうか?
「皆!危ないから早く家へ!」
パッと駆け出していく子供達を見送ったのち、あの子がいない事に気がついた。
(ミシェル…!!)