眠
NAME CHANGE
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「う、ううん」
塩の香りが鼻をくすぐる。目を閉じていても刺さるような日光がジリジリと肌を焦がしていくのを感じた。
(て、これ夢で見たやつじゃないのよ)
瞼をハッと開けると夢で見た光景そのものだった。青い海に青い空。遠くの方で鳥が飛んでいる。
ただ夢と違うのは水平線から何かが凄い勢いで迫ってくることは無く、一向に夢が覚める気配がない所だった。
自分でするのは恥ずかしいが、頬をつねってみる。
「痛い…」
この奇妙な光景がますます現実味を帯び始めてきた。さっきから心臓がドクドクと早鐘を打っている。
「大丈夫よ、こんなのすぐ覚めるわ」
自分にそう言い聞かせる。
ところが、次の瞬間心臓が飛び上がるような事態が起こった。
「あの…」
「ひっ…!」
首が180°回るような勢いで後ろを振り向くと、あちらもきっと私に驚いたのか、怯えた表情をした少女が立っていた。
奇妙な事に、南国で見るような民族衣装を身にまとい、肌はよく焼けている、更に髪の毛がオレンジ色だ。
どう見ても日本人ではない。
凝視する私の視線に耐えかねたのか、少女の方から話しかけてきた。
「おねーさん、島の外から来たの?ここら辺じゃ見かけない顔だったから…」
「え、あ、あぁ!そうなの!実は道に迷ってしまって…」
「そっか!じゃあ村まで案内してあげる!」
元々そういう気さくな性格なのか、彼女は私はの手をとって歩き出した。
まだ状況を整理しきれてない私は少女に連れられるがまま歩き出す。
「あ、あの、お嬢ちゃん、お名前は?」
「ミシェル!ルルネア・ミシェルよ!」
完全に外人の名前だ。
という事はここは異国の地ということになるが
(何か、大事な事を忘れてるような…)
それが何かを思い出せないまま歩き続け、少女の村だという集落にたどり着く。
家においでよと言われるがままミシェルの家に上がらせてもらった。
ミシェルの母はやはり気さくな性格で、見ず知らずの私に料理を振舞ってくれた。
(ちなみに出された料理は一つも知らなかった)
暫く経って落ちついたころ、ようやく本題に入ることが出来た。
ミシェルの母が問う。
「あなたは、何処から来たの?」
その瞬間、全身に鈍い痛みが走った感覚に襲われた。
しかも私はこの感覚を知っている。
体が浮く、時間が酷くゆっくり流れる、そして地面に叩きつけられる感覚。
全てを悟った時、目の前が真っ暗になった。
崩れ落ちる意識の中、
最後にもう二度と、あの日常に戻る事は出来ないと思った。
塩の香りが鼻をくすぐる。目を閉じていても刺さるような日光がジリジリと肌を焦がしていくのを感じた。
(て、これ夢で見たやつじゃないのよ)
瞼をハッと開けると夢で見た光景そのものだった。青い海に青い空。遠くの方で鳥が飛んでいる。
ただ夢と違うのは水平線から何かが凄い勢いで迫ってくることは無く、一向に夢が覚める気配がない所だった。
自分でするのは恥ずかしいが、頬をつねってみる。
「痛い…」
この奇妙な光景がますます現実味を帯び始めてきた。さっきから心臓がドクドクと早鐘を打っている。
「大丈夫よ、こんなのすぐ覚めるわ」
自分にそう言い聞かせる。
ところが、次の瞬間心臓が飛び上がるような事態が起こった。
「あの…」
「ひっ…!」
首が180°回るような勢いで後ろを振り向くと、あちらもきっと私に驚いたのか、怯えた表情をした少女が立っていた。
奇妙な事に、南国で見るような民族衣装を身にまとい、肌はよく焼けている、更に髪の毛がオレンジ色だ。
どう見ても日本人ではない。
凝視する私の視線に耐えかねたのか、少女の方から話しかけてきた。
「おねーさん、島の外から来たの?ここら辺じゃ見かけない顔だったから…」
「え、あ、あぁ!そうなの!実は道に迷ってしまって…」
「そっか!じゃあ村まで案内してあげる!」
元々そういう気さくな性格なのか、彼女は私はの手をとって歩き出した。
まだ状況を整理しきれてない私は少女に連れられるがまま歩き出す。
「あ、あの、お嬢ちゃん、お名前は?」
「ミシェル!ルルネア・ミシェルよ!」
完全に外人の名前だ。
という事はここは異国の地ということになるが
(何か、大事な事を忘れてるような…)
それが何かを思い出せないまま歩き続け、少女の村だという集落にたどり着く。
家においでよと言われるがままミシェルの家に上がらせてもらった。
ミシェルの母はやはり気さくな性格で、見ず知らずの私に料理を振舞ってくれた。
(ちなみに出された料理は一つも知らなかった)
暫く経って落ちついたころ、ようやく本題に入ることが出来た。
ミシェルの母が問う。
「あなたは、何処から来たの?」
その瞬間、全身に鈍い痛みが走った感覚に襲われた。
しかも私はこの感覚を知っている。
体が浮く、時間が酷くゆっくり流れる、そして地面に叩きつけられる感覚。
全てを悟った時、目の前が真っ暗になった。
崩れ落ちる意識の中、
最後にもう二度と、あの日常に戻る事は出来ないと思った。