「逃げてみてもいいよ。……すぐに捕まえてあげる」
「この期に及んでまだ逃げようと思うのかい？……ま、いいけど。君との鬼ごっこは楽しいしね」
「今から君は僕に捕まっちゃうんだよ」
頬杖をつきながらそう、対照的に表情筋をひくつかせる私へと余裕ありげに微笑みかける。