マイクロノベル
2024/06/10 19:41 宇宙蟹
2024/06/10 19:41「こちら蟹~蟹~応答求ム」
「オーケイ、俺だ。こんな時間まで何してるんだ」
「宇宙を彷徨ってるんだよ! 困ってて」
「そりゃ困るだろうな! なんで宇宙なんかに」
「え? ロマンだから」
「その価値観だいぶ古くないか?」
「君は宇宙好きなヒト全員に謝りなさい」
「えっあっすまない……」
「ふんふん」
「で、帰ってくる気はあるのか」
「あるとも! ワープ!」
「あっ本当に帰ってきた、しかも俺の部屋に! 一瞬で帰れるならすぐ帰ってこいよ……」
「君と連絡がつかないと帰れないのさ」
「なんで……」
「対だからね」
「なんで勝手に宇宙に出たんだ」
「それはね」
蟹の黒い目が光る。
「キミ ニ トモダチ ヲ ツクッテ アゲタカッタ カラ ダヨ」
「うわあああ!」
飛び起きる。
俺の隣には蟹がすやぁと寝ていて、宇宙のことを聞いてみても何それ、知らなぁいと返されるだけだった。
「オーケイ、俺だ。こんな時間まで何してるんだ」
「宇宙を彷徨ってるんだよ! 困ってて」
「そりゃ困るだろうな! なんで宇宙なんかに」
「え? ロマンだから」
「その価値観だいぶ古くないか?」
「君は宇宙好きなヒト全員に謝りなさい」
「えっあっすまない……」
「ふんふん」
「で、帰ってくる気はあるのか」
「あるとも! ワープ!」
「あっ本当に帰ってきた、しかも俺の部屋に! 一瞬で帰れるならすぐ帰ってこいよ……」
「君と連絡がつかないと帰れないのさ」
「なんで……」
「対だからね」
「なんで勝手に宇宙に出たんだ」
「それはね」
蟹の黒い目が光る。
「キミ ニ トモダチ ヲ ツクッテ アゲタカッタ カラ ダヨ」
「うわあああ!」
飛び起きる。
俺の隣には蟹がすやぁと寝ていて、宇宙のことを聞いてみても何それ、知らなぁいと返されるだけだった。