短編小説(2庫目)

 俺はなんでもすぐ飽きる。何かというとすぐ飽きる。
 三日坊主、そう言ってもいいかもしれない。ゲームなんか、三日間熱中して遊んで課金までしたのに四日目にはもうやる気を無くして放置していることがざらだ。
 漫画もそう。
 毎週楽しみに追っていたのに変化のない展開がだんだん面倒になってきて、好きだったキャラたちもなんだか戯画化され尽くした果てかのように思えてしまって、もう、ダメなんだ。
 ダメ。
 それなら距離を置くべきなのだが、好きだったころの輝きが忘れられなくて離れられない。
 まるで倦怠期。
 離れたいのに離れられない。夫婦と違うのは、これが俺の一方的な想いだということだ。

 もう一度好きになりたい。
 ゲームも。漫画も。楽しかったあの頃に戻りたい。
 俺の人生は淡々としていて、平板。レールの上を走ってきただけ。何も面白くはない。
 だからこそ、胸躍る物語には惹かれたし、その物語の焼き直しを自分でも行ってみたりもした。
 嫌いな部長と似た敵キャラを登場させて倒して、主人公たちに説教させたり。
 はあ?
 俺、何やってんだろ。
 突然、自分のやってること、やってきたことがバカみたいに思えた。
 ここで執筆にも飽きていることに気付く。執筆なんていいもんじゃない。妄想俺強ぇ小説。いいもんじゃない。
 これはよくある展開だが、俺は人生に飽きているのかもしれない。三日で飽きたんじゃなく、数十年かかっちゃいるが、でもまあ、早くないか?
 飽きたくなかった。

 ここで手記は途切れている。
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