保科宗四郎
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残業に次ぐ残業で、やっと定時で帰れると思った華の金曜日。帰り支度を始めようかとしたところで舞い込んだトラブルに定時退社は夢のまた夢となった。結局職場を出たのは長針が2度頂点を回ったころだった。
食材を買い足す気力もないまま疲労困憊した体に鞭を打ち引きずるように帰宅すれば化粧も落とさずソファへとダイブする。
やることは山ほどあるのに頭では分かっていても体は言うことをきかない。
しんと静まり返る部屋からは同居人の気配はなく、今日も帰ってきていないという現実に心も体も重くなるような錯覚に襲われる。
日本防衛隊第3部隊に所属する彼がこの家にいるのをここ数週間見た覚えはない。
もしかしたら、私が仕事の時にふらりと帰ってきているのかも知れないがその痕跡を見つけることはできなかった。
じんわりと疲労感がソファに溶けて行くような感覚に抗うことなく意識を手放した。
どれくらい眠っていたのだろうか意識の向こうで扉が開く音がきこえる。
珍しく足音をさせながら近づきてくる気配にぼんやりとする頭で電気も付けずにリビングまで来たことを思い出した。
「…なまえ?!ここにおったん?」
パッと明るくなる室内に思わず目を細めればいつもよりも焦った表情の宗四郎さんがリビングへと入ってくる。
悪いことしたなぁ、と思いつつ軽く手を上げる。
「ちょお、どぉしたん?具合でも悪いん?」
そのまま近づいてきた宗四郎さんに前髪を梳かれると顔を覗き込まれる。
心配させまいとなるべく明るい声を意識したものの思った以上に掠れた声が出た。
「…んーん、ちょっと寝ちゃってたみたい。お帰りなさい」
「鍵も閉めんと電気もついてへんから何かあったんかと…おったと思ったら倒れとるし。なんもないならええんやけど」
「心配かけちゃってごめんね。いつもはすぐ閉めるんだけど…今日は忘れちゃってた…気をつけるね」
宗四郎さんはそれ以上わたしを責めることなくただいまと言いながら頭をひと撫でする。
「まだ夜食べてないんやろ?なんか作ろか」
何度か撫でていった手を離すとそのままキッチンへと消えていく。
久しぶりの宗四郎さんがいることに先程沈んだ心が少しだけ軽くなった気がした。
彼にばかりやらせるわけにもいかないと体を起こし宗四郎さんのあとを追うようにリビングへと行けば冷蔵庫を開けているところだった。
「うどんにたまご…お、ねぎもあるな。なまえ、あんかけうどんでもええ?」
「うん、でも私が作るよ。宗四郎はソファで待ってて?」
小首を傾げながら問えば納得のいっていない表情で見下ろされる。
「疲れてるのはお互い様やろ。僕のことばかり心配せんと自分のことも大切にせなあかんで。それとも僕の作るうどん食べたないん?久しぶりに逢えた恋人を甘やかしたい僕の気持ちは迷惑?そうやったら…無理やり甘やかすだけやけど…」
「宗四郎さんのご飯は食べたいよ。でも私だって…わっ」
どうやら甘やかしが実行されてしまったらしい。
こうなると何を言っても聞いてもらえないので大人しく宗四郎さんに甘えることにする。
背中に回る腕に応えるように頬を寄せすぅっと息を吸えば宗四郎さんの香りで胸が満たされる。
どれくらいたっただろう、長いようで短い時間だった。回された腕は宗四郎さんの声と共に離れて行く。
「さて、さっと作るからもうちょい待っててな」
そう言って離れて行く宗四郎さんはなんだか名残惜しそうだ。
「うん、その間にお風呂準備しておくね」
「ありがと、後のことは僕がやるからソファに座っとってな」
「邪魔にならないようにするから…くっついててもいい?」
宗四郎さんは一瞬驚いた表情をするもすぐに口角を緩め照れたように笑う。
「なまえ、そう言うとこめっちゃかいらしなぁ…湯切りする時とかは離れてな」
「もちろん…!宗四郎さんは最高にやさしくてかっこいいよ!」
疲れていた体が嘘のように軽い。我ながら単純だと思うが本当にそう感じるのだから仕方がない。
戻ってきてからは言葉通りにくっつかせていただき、出汁が効いた卵がふわふわの美味しいうどんも堪能した。
お風呂では頭も背中も洗ってもらい出てからもドライヤーをそれはそれは丁寧に乾かされいつもではありえないほどの髪の艶も得た。自分で乾かしたらここまで艶々にならないのにすごいなぁと思う。
つやつやの髪を指で遊ばせているとお揃いのマグカップを持った宗四郎さんがソファへと腰掛けた。
「ホットミルク飲んで温まったらベッドに行こか。ハチミツも入ってんで」
「ありがとう!あれ、宗四郎さんは明日休み?」
「せやで!ここんところ休みなしでキツかったわぁ…なまえ不足でどうにかなりそうや」
茶化すように笑って見せる宗四郎さんにどぎまぎしながら呷るようにホットミルクを飲む。
冷めない頬の熱を隠すように肩口に顔を埋めれば抱き寄せられるように回された腕に力がこもる。
そのままゆるゆると背中を撫でられればそれがなんだかくすぐったくも情交を思い出させるような手つきでぞわりと下腹部が疼いた。
「あしたもぎょうさん甘やかしたるから今日はもう少しだけつきあってな」
宗四郎さんは熱のこもった瞳でこちらを見ていて私も期待のこもった瞳で思わず頷く。
その様子を見てそれはそれは嬉しそうに微笑むとあとはもう思うままに求め合った。
食材を買い足す気力もないまま疲労困憊した体に鞭を打ち引きずるように帰宅すれば化粧も落とさずソファへとダイブする。
やることは山ほどあるのに頭では分かっていても体は言うことをきかない。
しんと静まり返る部屋からは同居人の気配はなく、今日も帰ってきていないという現実に心も体も重くなるような錯覚に襲われる。
日本防衛隊第3部隊に所属する彼がこの家にいるのをここ数週間見た覚えはない。
もしかしたら、私が仕事の時にふらりと帰ってきているのかも知れないがその痕跡を見つけることはできなかった。
じんわりと疲労感がソファに溶けて行くような感覚に抗うことなく意識を手放した。
どれくらい眠っていたのだろうか意識の向こうで扉が開く音がきこえる。
珍しく足音をさせながら近づきてくる気配にぼんやりとする頭で電気も付けずにリビングまで来たことを思い出した。
「…なまえ?!ここにおったん?」
パッと明るくなる室内に思わず目を細めればいつもよりも焦った表情の宗四郎さんがリビングへと入ってくる。
悪いことしたなぁ、と思いつつ軽く手を上げる。
「ちょお、どぉしたん?具合でも悪いん?」
そのまま近づいてきた宗四郎さんに前髪を梳かれると顔を覗き込まれる。
心配させまいとなるべく明るい声を意識したものの思った以上に掠れた声が出た。
「…んーん、ちょっと寝ちゃってたみたい。お帰りなさい」
「鍵も閉めんと電気もついてへんから何かあったんかと…おったと思ったら倒れとるし。なんもないならええんやけど」
「心配かけちゃってごめんね。いつもはすぐ閉めるんだけど…今日は忘れちゃってた…気をつけるね」
宗四郎さんはそれ以上わたしを責めることなくただいまと言いながら頭をひと撫でする。
「まだ夜食べてないんやろ?なんか作ろか」
何度か撫でていった手を離すとそのままキッチンへと消えていく。
久しぶりの宗四郎さんがいることに先程沈んだ心が少しだけ軽くなった気がした。
彼にばかりやらせるわけにもいかないと体を起こし宗四郎さんのあとを追うようにリビングへと行けば冷蔵庫を開けているところだった。
「うどんにたまご…お、ねぎもあるな。なまえ、あんかけうどんでもええ?」
「うん、でも私が作るよ。宗四郎はソファで待ってて?」
小首を傾げながら問えば納得のいっていない表情で見下ろされる。
「疲れてるのはお互い様やろ。僕のことばかり心配せんと自分のことも大切にせなあかんで。それとも僕の作るうどん食べたないん?久しぶりに逢えた恋人を甘やかしたい僕の気持ちは迷惑?そうやったら…無理やり甘やかすだけやけど…」
「宗四郎さんのご飯は食べたいよ。でも私だって…わっ」
どうやら甘やかしが実行されてしまったらしい。
こうなると何を言っても聞いてもらえないので大人しく宗四郎さんに甘えることにする。
背中に回る腕に応えるように頬を寄せすぅっと息を吸えば宗四郎さんの香りで胸が満たされる。
どれくらいたっただろう、長いようで短い時間だった。回された腕は宗四郎さんの声と共に離れて行く。
「さて、さっと作るからもうちょい待っててな」
そう言って離れて行く宗四郎さんはなんだか名残惜しそうだ。
「うん、その間にお風呂準備しておくね」
「ありがと、後のことは僕がやるからソファに座っとってな」
「邪魔にならないようにするから…くっついててもいい?」
宗四郎さんは一瞬驚いた表情をするもすぐに口角を緩め照れたように笑う。
「なまえ、そう言うとこめっちゃかいらしなぁ…湯切りする時とかは離れてな」
「もちろん…!宗四郎さんは最高にやさしくてかっこいいよ!」
疲れていた体が嘘のように軽い。我ながら単純だと思うが本当にそう感じるのだから仕方がない。
戻ってきてからは言葉通りにくっつかせていただき、出汁が効いた卵がふわふわの美味しいうどんも堪能した。
お風呂では頭も背中も洗ってもらい出てからもドライヤーをそれはそれは丁寧に乾かされいつもではありえないほどの髪の艶も得た。自分で乾かしたらここまで艶々にならないのにすごいなぁと思う。
つやつやの髪を指で遊ばせているとお揃いのマグカップを持った宗四郎さんがソファへと腰掛けた。
「ホットミルク飲んで温まったらベッドに行こか。ハチミツも入ってんで」
「ありがとう!あれ、宗四郎さんは明日休み?」
「せやで!ここんところ休みなしでキツかったわぁ…なまえ不足でどうにかなりそうや」
茶化すように笑って見せる宗四郎さんにどぎまぎしながら呷るようにホットミルクを飲む。
冷めない頬の熱を隠すように肩口に顔を埋めれば抱き寄せられるように回された腕に力がこもる。
そのままゆるゆると背中を撫でられればそれがなんだかくすぐったくも情交を思い出させるような手つきでぞわりと下腹部が疼いた。
「あしたもぎょうさん甘やかしたるから今日はもう少しだけつきあってな」
宗四郎さんは熱のこもった瞳でこちらを見ていて私も期待のこもった瞳で思わず頷く。
その様子を見てそれはそれは嬉しそうに微笑むとあとはもう思うままに求め合った。
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