鳴海弦
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けたたましい音に沈んでいた意識は急浮上した。
「な、なに?!?!敵襲?!?!」
ガバリと身体を起こせば、どんどんと扉が叩かれる。 ノックなんて可愛いものではない。
ここ東京都江東区防衛隊有明りんかい基地は防衛隊第一部隊が拠点としている大規模基地だ。 一隊員にも急な討伐に備え仮眠室として個別の部屋が設けられていた。もちろん、隊長などの役職持ちに比べたらこじんまりとした部屋ではあるが、討伐の疲れを癒すには十分すぎる部屋だ。 その扉がいまだに叩きつけられているのだ。
「ひぃ…怖すぎる、ほんとなに」
壁にかけられた時計を見やれば6時10分を過ぎたところだ。
「なまえ!!!!!いることは分かっている!!!早く扉を開けろ!!!!!」
どうやら、敵襲でもなんでもなく、なまえの部屋に訪れているのは我らが隊長鳴海弦、その人だ。 こんなにも早く鳴海が起きていることにも驚きを隠せないが、なぜ自分の部屋へきているのかも分からなかった。
第一部隊に配属される前には鳴海弦と言う人間に尊敬の念も抱いていた。 自分と歳も変わらないはずなのに才能に溢れ、目を見張る速さで階級を上げ隊長に昇りつめたのだから。 ただ、怪獣討伐に全てのステータスを振り分けたような人間なのだ。 討伐以外の時間は全てゲームに注ぎ込む。 長谷川副隊長が親猫とように引きずっていく姿をよく目にする。 そんな姿ばかり見ていたら尊敬の念も少しの恋心もどこかに置いてきてしまった。
「このまま出たくない、居留守は無理…だけど諦めてどっか行かないかな…」
そんななまえの願いも虚しく扉は無常にも開かれるのだった。予想を超える形で。
バギィッ!!!!!!!!!!
びくっ!と肩を揺らして思わず目を瞑る。 頭の片隅で扉が破壊されたな、勘違いだといいな、と現実逃避もままならないまま見やれば肩で息をしながらずんずんとこちらに来る。鳴海。 扉は悲しいかな上部の蝶番は外れぐらぐらと揺れている。
「いるじゃないか!!!!!!なぜ開けない!!!」
「や、いたとしても開けたくないぐらいの勢いだったよね?鳴海…隊長だとしてもこんな朝早くに人の部屋に訪ねてくるもんじゃないよ?あと扉壊さないで」
「ぐっ…元はと言えばさっさと開けていればこんなことにはならなかったのだ…」
悪いと思っているらしいが、謝る気も認める気もないらしい。 このままでは話が進まないと思い、そっと息をつきながら何のために来たのか聞けば前髪に隠れた瞳を見開きながら勢いそのままにガクガクと肩を揺さぶられる。
「保科と風呂に入ったとはなんだ!!キミ!ボクと言うものがいながら!!!!!」
「おっ…わっ!ちょっと、揺さぶらないで!でる!でる!昨日食べたご飯が出る…消化できなかった分が出る!!」
聞きづてならない言葉が二つほど聞こえたが今はそれどころじゃない。 この揺さぶりをどうにかしなければ。本当に出る。
なかなか返事をしない私に、さすがの鳴海もやばいと思ったのか揺らす手を止める。
「うっ…お嫁に行けなくなるところだった…」
「嫁の貰い手は決まってる、だから心配するな」
しれっと爆弾発言をしている鳴海に思わず、頬を染めそうになるも、先程の言葉を思い出す。
「宗四郎とお風呂に入ったって何?誰が言ったの?」
「な!!!おまえ!!アイツのことを名前呼びなのにボクのことは…!!!…アイツが亜白と話していたんだ」
いけない、幼なじみだとしても別部隊の副隊長だ。本人の前でも保科副隊長と呼んでいるのに寝起きだからか気が抜けたな。
「あぁ、保科副隊長、ですね、で、お風呂ですか?いつの話してるんですかね、物心つく前までは親が仲良かったのでついでって言って入れてもらったこともありましたけど…もしかして、揶揄われました?」
「ぐっ…!!!!!でも、入ったことには変わりないだろ…」
苦虫を噛み潰したように漏らされた言葉には言いようのない感情が含まれていそうだ。 さて、どうしたものか…。 ゲームにばかり明け暮れているものだから、色恋ごとは二の次かと思っていたがどうやら違ったらしい。
「隊長、よく考えてください。私はここに配属されてから討伐に明け暮れ、暇があれば長谷川副隊長と共に事務作業をしています。隊長の仕事の。立川基地に行く暇もないのにいつ保科副隊長とお風呂になんか入るんですか、そもそも付き合ってもいないのであり得ません」
一言で言い切ればはっと、目を開きながら鳴海は確かにそうか、納得したようにも見える。 まって、そんなことの確認のためにこんなに早くきたのか?と怒りが湧きそうになるが、ゲームよりも私への興味が優ったことに少しだけ優越感が湧いた。 ふと、鳴海を見ればギジリとベッドの端へと腰掛けた。少し近づけば触れそうな距離だ。 なんて、ぼんやりと考えていたら、とても真剣な表情で鳴海言葉を紡いだ。
「ボクは自分が思っていたよりもなまえ、キミのことを好いているようだ。だからボクと付き合え。」
「きょ、拒否権は…?」
「あるわけないだろ…」
ニヤリと笑った鳴海に押し倒されるままベッドに横になればこのまま二度寝をしゃれ込むらしい。
「扉は壊れた、今日からはボクの部屋で寝ることだな。覚悟しておけよ、離してやらんからな」
どうやらこれからも鳴海弦という人間から離れられないらしい。 やぶさかではないなと、思いながら私は目を閉じた。
「な、なに?!?!敵襲?!?!」
ガバリと身体を起こせば、どんどんと扉が叩かれる。 ノックなんて可愛いものではない。
ここ東京都江東区防衛隊有明りんかい基地は防衛隊第一部隊が拠点としている大規模基地だ。 一隊員にも急な討伐に備え仮眠室として個別の部屋が設けられていた。もちろん、隊長などの役職持ちに比べたらこじんまりとした部屋ではあるが、討伐の疲れを癒すには十分すぎる部屋だ。 その扉がいまだに叩きつけられているのだ。
「ひぃ…怖すぎる、ほんとなに」
壁にかけられた時計を見やれば6時10分を過ぎたところだ。
「なまえ!!!!!いることは分かっている!!!早く扉を開けろ!!!!!」
どうやら、敵襲でもなんでもなく、なまえの部屋に訪れているのは我らが隊長鳴海弦、その人だ。 こんなにも早く鳴海が起きていることにも驚きを隠せないが、なぜ自分の部屋へきているのかも分からなかった。
第一部隊に配属される前には鳴海弦と言う人間に尊敬の念も抱いていた。 自分と歳も変わらないはずなのに才能に溢れ、目を見張る速さで階級を上げ隊長に昇りつめたのだから。 ただ、怪獣討伐に全てのステータスを振り分けたような人間なのだ。 討伐以外の時間は全てゲームに注ぎ込む。 長谷川副隊長が親猫とように引きずっていく姿をよく目にする。 そんな姿ばかり見ていたら尊敬の念も少しの恋心もどこかに置いてきてしまった。
「このまま出たくない、居留守は無理…だけど諦めてどっか行かないかな…」
そんななまえの願いも虚しく扉は無常にも開かれるのだった。予想を超える形で。
バギィッ!!!!!!!!!!
びくっ!と肩を揺らして思わず目を瞑る。 頭の片隅で扉が破壊されたな、勘違いだといいな、と現実逃避もままならないまま見やれば肩で息をしながらずんずんとこちらに来る。鳴海。 扉は悲しいかな上部の蝶番は外れぐらぐらと揺れている。
「いるじゃないか!!!!!!なぜ開けない!!!」
「や、いたとしても開けたくないぐらいの勢いだったよね?鳴海…隊長だとしてもこんな朝早くに人の部屋に訪ねてくるもんじゃないよ?あと扉壊さないで」
「ぐっ…元はと言えばさっさと開けていればこんなことにはならなかったのだ…」
悪いと思っているらしいが、謝る気も認める気もないらしい。 このままでは話が進まないと思い、そっと息をつきながら何のために来たのか聞けば前髪に隠れた瞳を見開きながら勢いそのままにガクガクと肩を揺さぶられる。
「保科と風呂に入ったとはなんだ!!キミ!ボクと言うものがいながら!!!!!」
「おっ…わっ!ちょっと、揺さぶらないで!でる!でる!昨日食べたご飯が出る…消化できなかった分が出る!!」
聞きづてならない言葉が二つほど聞こえたが今はそれどころじゃない。 この揺さぶりをどうにかしなければ。本当に出る。
なかなか返事をしない私に、さすがの鳴海もやばいと思ったのか揺らす手を止める。
「うっ…お嫁に行けなくなるところだった…」
「嫁の貰い手は決まってる、だから心配するな」
しれっと爆弾発言をしている鳴海に思わず、頬を染めそうになるも、先程の言葉を思い出す。
「宗四郎とお風呂に入ったって何?誰が言ったの?」
「な!!!おまえ!!アイツのことを名前呼びなのにボクのことは…!!!…アイツが亜白と話していたんだ」
いけない、幼なじみだとしても別部隊の副隊長だ。本人の前でも保科副隊長と呼んでいるのに寝起きだからか気が抜けたな。
「あぁ、保科副隊長、ですね、で、お風呂ですか?いつの話してるんですかね、物心つく前までは親が仲良かったのでついでって言って入れてもらったこともありましたけど…もしかして、揶揄われました?」
「ぐっ…!!!!!でも、入ったことには変わりないだろ…」
苦虫を噛み潰したように漏らされた言葉には言いようのない感情が含まれていそうだ。 さて、どうしたものか…。 ゲームにばかり明け暮れているものだから、色恋ごとは二の次かと思っていたがどうやら違ったらしい。
「隊長、よく考えてください。私はここに配属されてから討伐に明け暮れ、暇があれば長谷川副隊長と共に事務作業をしています。隊長の仕事の。立川基地に行く暇もないのにいつ保科副隊長とお風呂になんか入るんですか、そもそも付き合ってもいないのであり得ません」
一言で言い切ればはっと、目を開きながら鳴海は確かにそうか、納得したようにも見える。 まって、そんなことの確認のためにこんなに早くきたのか?と怒りが湧きそうになるが、ゲームよりも私への興味が優ったことに少しだけ優越感が湧いた。 ふと、鳴海を見ればギジリとベッドの端へと腰掛けた。少し近づけば触れそうな距離だ。 なんて、ぼんやりと考えていたら、とても真剣な表情で鳴海言葉を紡いだ。
「ボクは自分が思っていたよりもなまえ、キミのことを好いているようだ。だからボクと付き合え。」
「きょ、拒否権は…?」
「あるわけないだろ…」
ニヤリと笑った鳴海に押し倒されるままベッドに横になればこのまま二度寝をしゃれ込むらしい。
「扉は壊れた、今日からはボクの部屋で寝ることだな。覚悟しておけよ、離してやらんからな」
どうやらこれからも鳴海弦という人間から離れられないらしい。 やぶさかではないなと、思いながら私は目を閉じた。