プロローグ的な何か
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時刻は正午を過ぎた昼時。
自分の執務室で仕事をしていると、ふと、あの人の匂いがして。
数分前に部下が此処へ来たのを、私は思い出した。
どうやら一緒に入室していたらしい。全く、そんなことをしなくてもいいのに。
相変わらず悪戯好きなのは変わらないな。
「セトさん、居るのは分かっていますよ」
周りから見れば大きい独り言のように聞こえるだろう。
だがこれは違う。これは呼びかけだ。
姿も音も消して佇んでいる、悪戯好きの幻獣への呼びかけ。
魔力を感じ取れなくとも分かる。私は、彼女の匂いで存在を認知できる。
「……お前にはすぐバレるな。やっぱり匂いで分かってんの?」
誰も座っていない筈のソファから声が飛んでくる。
突如パッと煙と星が舞い、魔法が解ける。その中心に居るのは、私の愛しい人。
ええそうです、と言えば返ってくる罵倒。人に気持ち悪いは失礼ですよ、セトさん。
「まぁいいか。とりあえず電話寄越される前に来たよ。今日も会いたがってんだろうなーって思って、ね」
ふふんとした顔が可愛らしい。そして図星であることにも少し苛つく。
できることなら毎日会いたいですよ。何なら同棲したいくらいです。
「じゃあ私仮眠室で寝るから。終わったら起こしてね」
そう言い残して、セトさんは仮眠室の向こうへ姿を消した。
「…………」
……やはりセトさんの居ない空間は嫌だ。実に虚しい。
早く今やらなければいけない仕事を片付けてしまおう。そしてあの人との貴重な二人だけの時間を過ごそう。……彼奴等が来る前に。
私はそう思いながら、再び目の前の書類に手を付けた。
時刻は正午を過ぎた昼時。タイムリミットまで、あと1時間。
自分の執務室で仕事をしていると、ふと、あの人の匂いがして。
数分前に部下が此処へ来たのを、私は思い出した。
どうやら一緒に入室していたらしい。全く、そんなことをしなくてもいいのに。
相変わらず悪戯好きなのは変わらないな。
「セトさん、居るのは分かっていますよ」
周りから見れば大きい独り言のように聞こえるだろう。
だがこれは違う。これは呼びかけだ。
姿も音も消して佇んでいる、悪戯好きの幻獣への呼びかけ。
魔力を感じ取れなくとも分かる。私は、彼女の匂いで存在を認知できる。
「……お前にはすぐバレるな。やっぱり匂いで分かってんの?」
誰も座っていない筈のソファから声が飛んでくる。
突如パッと煙と星が舞い、魔法が解ける。その中心に居るのは、私の愛しい人。
ええそうです、と言えば返ってくる罵倒。人に気持ち悪いは失礼ですよ、セトさん。
「まぁいいか。とりあえず電話寄越される前に来たよ。今日も会いたがってんだろうなーって思って、ね」
ふふんとした顔が可愛らしい。そして図星であることにも少し苛つく。
できることなら毎日会いたいですよ。何なら同棲したいくらいです。
「じゃあ私仮眠室で寝るから。終わったら起こしてね」
そう言い残して、セトさんは仮眠室の向こうへ姿を消した。
「…………」
……やはりセトさんの居ない空間は嫌だ。実に虚しい。
早く今やらなければいけない仕事を片付けてしまおう。そしてあの人との貴重な二人だけの時間を過ごそう。……彼奴等が来る前に。
私はそう思いながら、再び目の前の書類に手を付けた。
時刻は正午を過ぎた昼時。タイムリミットまで、あと1時間。
