ハッピーエンド?
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涼太くんは日に日に帰ってくるのが遅くなった。
遅くなった日は良い日で帰ってこない日の方が多い。
前はお仕事忙しいんだな、思ていた。
でも今は違う、あのハートメッセージを見た日から。
今日は本当に仕事なのだろうか?
もしかしたらあのメッセージの相手と一緒なのではないだろうか?
そわそわして時計はもう12時を回っているのに全く眠気が来ない。
やっと眠れたとしても涼太くんが私にしか見せないあの優しい笑顔を私ではない誰かに向けている夢がでてしまって。
眠りたくても眠れない。
『…め、でっう』
涼太くんが帰ってきたときに笑顔で言えるように練習をすることにした。
『えい、が…めでとう』
嬉しいことなのに、喜ばしいことなのに。
素直に喜べない私はなんて心が狭い妻なんだろう。
“おめでとう”たったこれだけなのに本人がいないのに言えない。
言えないどころか、涙が流れて止まらない。
おめでとう、映画ずっと出たいっていってたもんね。
おめでとうおめでとう、心の中で何度も練習を繰り返す。
それなのにおめでとうを繰り返すたびに心臓をナイフで切りつけられているみたいに痛い。
この痛みは私の心の狭さから来ているモノなのだろう。
涼太くんが帰ってきたとき言えるかな?
ちゃんと『おめでとう、本当に良かったね』って。
そう思ったときにスマホが鳴った。
相手は涼太くん。
とてもとても嫌な予感がしたけど出ないわけにはいかない。
『もしもし涼太くん?
どうしたの?』
「今日、帰らないから」
『えっ、』
「なんか不都合でもあるんスか?」
『だって、今日は…』
と、言いかけたとき。
涼太くんの声の後ろから甘ったるい女の人の声がした。
ヒュと喉が鳴いた。
「……そういうことだから。
帰らないから、じゃあ」
『あ、涼太くん涼太くん!』
いくら名前を言おうと、叫ぼうと。
もう返事は来ないことは分かっていたのに。
手の力が抜けてスマホがスルリと落ちた。
『涼太くん、うっ…』
忘れてる忘れてたんだ。
テーブルには頑張って作ったたくさんのごちそう。
映画出演のお祝いでもあり。
『結婚、記念日だった…のになぁ』
ポロリ、と一粒の涙が頬を伝った。
遅くなった日は良い日で帰ってこない日の方が多い。
前はお仕事忙しいんだな、思ていた。
でも今は違う、あのハートメッセージを見た日から。
今日は本当に仕事なのだろうか?
もしかしたらあのメッセージの相手と一緒なのではないだろうか?
そわそわして時計はもう12時を回っているのに全く眠気が来ない。
やっと眠れたとしても涼太くんが私にしか見せないあの優しい笑顔を私ではない誰かに向けている夢がでてしまって。
眠りたくても眠れない。
『…め、でっう』
涼太くんが帰ってきたときに笑顔で言えるように練習をすることにした。
『えい、が…めでとう』
嬉しいことなのに、喜ばしいことなのに。
素直に喜べない私はなんて心が狭い妻なんだろう。
“おめでとう”たったこれだけなのに本人がいないのに言えない。
言えないどころか、涙が流れて止まらない。
おめでとう、映画ずっと出たいっていってたもんね。
おめでとうおめでとう、心の中で何度も練習を繰り返す。
それなのにおめでとうを繰り返すたびに心臓をナイフで切りつけられているみたいに痛い。
この痛みは私の心の狭さから来ているモノなのだろう。
涼太くんが帰ってきたとき言えるかな?
ちゃんと『おめでとう、本当に良かったね』って。
そう思ったときにスマホが鳴った。
相手は涼太くん。
とてもとても嫌な予感がしたけど出ないわけにはいかない。
『もしもし涼太くん?
どうしたの?』
「今日、帰らないから」
『えっ、』
「なんか不都合でもあるんスか?」
『だって、今日は…』
と、言いかけたとき。
涼太くんの声の後ろから甘ったるい女の人の声がした。
ヒュと喉が鳴いた。
「……そういうことだから。
帰らないから、じゃあ」
『あ、涼太くん涼太くん!』
いくら名前を言おうと、叫ぼうと。
もう返事は来ないことは分かっていたのに。
手の力が抜けてスマホがスルリと落ちた。
『涼太くん、うっ…』
忘れてる忘れてたんだ。
テーブルには頑張って作ったたくさんのごちそう。
映画出演のお祝いでもあり。
『結婚、記念日だった…のになぁ』
ポロリ、と一粒の涙が頬を伝った。
