ハッピーエンド?
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『っくしゅ!』
目覚ましの音ではなく私自身のくしゃみで目を覚ました。
寝ぼけ眼で目で目を擦りながら、いつもの癖で手探りでスマホを探しているとガックンとした感覚。
盛大な音と全身に巡る痛み。
『っーー、あーまたやっちったぁ』
痛みのおかげで自分に何が起こったか全て理解した。
そうそう、昨日の夜は涼太くんの帰りを待ってソファーで寝落ちしてしまったのだ。
そして、ソファーから落ちた、我ながらどんくさいなと思いながら掛け時計に目をやるーーー約6時半。
えーと、昨日はドラマが終わった後までは覚えているから。
『5時間くらい寝ちゃったのか』
そして、急に体がブルっと震える。
さ、寒い。
流石に冬の初めは冷える、せめて毛布でも掛けとけば良かったな、と思いながら。
『そうだ、涼太くん。
帰って、、きてたのね』
リビングには涼太くんの脱ぎ散らかした服がお風呂へと続いていた、まるで抜け殻みたいに。
よっと立ち上がって洋服を拾い上げる。
涼太くんお風呂入ったのか、タオルとパジャマは洗面所に置いておいたから良かったけど。
お風呂のお湯の温度大丈夫だったかな?
そんなこと思いながら全て拾い上げた洋服を洗濯機に入れてスタートボタンを押す。
ゴウンゴウンと洗濯機が回り始めたのを確認してリビングへと戻った。
『涼太くん、起きた?』
寝室からリビングに頭をかきながらあるいてくる涼太くん。
でも、私は少し嫌な予感がしてソレは的中した。
「朝っぱらからあんなでっかい音して起きない奴いないっしょ」
『あ、ごごめん…なさい』
「そんなことよりさっさと朝飯作っといて、オレは顔洗ってくるから」
『う、うん。
目玉焼きは半熟それとも硬め?』
椅子に引っかかっていたエプロンを付けながら聞くと、また不機嫌な顔のままの涼太くん。
「半熟に決まってんじゃん」
『分かった!』
そう言葉を交わし私たちはそれぞれの場所へ。
私は冷蔵庫の中身をみて、涼太君の好きなウィンナーが残っていることを思い出して目玉焼きと一緒に焼いた。
あとは、サラダを作って彩りにトマトを入れてトーストを焼き始めた。
「げっ、今日は朝ごはんパン?」
『え、そうだけど』
「はぁー俺今日はご飯の気分だったのに」
『え、そうだったごめん
今からお米炊、』
炊くよ、と言いかけてまた涼太君のため息が聞こえた。
それは、もういいと言われているのと同義。
『ご、ごめんね?
明日は両方用意しとくから』
「んーー」
ちょっとだけ不機嫌が治った涼太くんにホッとしながら出来上がった朝食を食卓に並べる。
と、同時に涼太くんはもさもさとテレビを見ながら食べ始めていた。
『あ、あのね!
あの、涼t、、』
「あーもう!うっさい!
テレビの音聞こえなかった」
『あ…ご、ごごめ』
「そういうのもいいから、寝室からスマホとってきて」
『あ、うん…』
伝えたい、大切なことあったのになぁ。
タイミング逃しちゃった、ホント私って鈍くさいな。
反省しつつ寝室にある涼太くんのスマホを手に取った。
『あ、なんかメッセージが……っ!?』
「スマホ見つかった?
早く持ってきてよ。
オレもう出かける時間だから」
『え、ええとーーーはいっ』
スマホを渡すと涼太くんは何も言わずに出かけてしまった。
また、まただ。
大切なことも伝えたいことも何にも言えなかった。
そうだ、今日は涼太くんの好きなご飯にしよう。
そうすればきっと、あれ?あれれれ?
涼太くんが残したたくさんの朝ごはんの残りを頬張っていたら。
勝手に涙が出てきた。
ぐい、と袖で涙を拭くが止まらない。
なんでだろう?
それはきっと大切なことを伝えられなかったことと。
涼太くんのスマホのメッセージを見てしまったからだ。
ハートマークいっぱいの“昨日は楽しかったよ♡”のメッセージを見てしまったからだ。
きっともう涼太くんはそのメッセージを見てるんだろう。
そんで、どんな顔をしながらどんな返信をするんだろう。
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