初恋ランプ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
事の始まりと終わりはこうだ。
あるところにお互いを悪友と呼んでいる男2人がいた。
ふたりは共にテニス部、1人はプロテニスプレーヤーに1人は医者になった。
そしてよくある約束をした、互いがいつか結婚して子どもが出来たらそのときは一緒にまたダブルスを組んで子どもと一緒にテニスをしよう、と。
しかしながら約束が果たされることはなかった。
プロテニスプレーヤーの男が日本に帰ってきたときふたりにはともに子どもがいた。
何の因果か同い年で同じ誕生日、違うのは性別だけ。
医者の男が言った、夏祭りに行こうと。
日本はアメリカより治安は良いしとふたりでお祭りを回らせることにした。
そして、帰ってきたときの子どもたちは目を真っ赤にさせて手をしっかり繋いで女の子の反対の手には大きな羊のぬいぐるみ。
男たちは困惑した、けれどふたりは意気投合したように笑い合っていた。
女の子はいつの間にか男の子のことを『おにいちゃん』と読んでいるのだ。
それを見た男の妻らは激怒した、まだ幼い子どもだけでお祭りを回らせるな、と。
それでもふたり──4人は笑い合っていた。
「もしかしたら、このふたり将来結婚したりなぁ」
「いや、うちの子は一生結婚させないからな!」
そんな軽口を叩いていた。
なんても幸福な時間。
しかし、幸福な時間は長くは続かなかった。
ひとりの男が妻と共に亡くなった、と知らせが来たのだ。
そのときの光景は今でも夢に見る。
その男の子どもは目の前に──たまたま遊びに来ていたのだ。
幸か不幸か男の子どもは難を逃れた。
帰国をし、葬式へと出向くと男の親戚らは子どもをどうするか、で口論をしていた。
そんな光景を見るに堪えかね残った男は言った。
「あいつの子は俺たちで育てる!」と。
そうして残った子どもはテニスプレイヤーの子として育てられたのです。
『………その子が、わたし、なの?』
「あぁ、そうだ」
『そんなっ』
「さっき、電話があったお前の……本当の家を取り壊すってな」
なにを言っているのか分からなかった。
いや、脳では分かっていたけれど心が理解することを拒んだ。
私の本当の家はここじゃないの。
ここは私の家じゃないの。
目の前の人が本当のお父さんじゃないの。
『ぅ、え…!』
「まつり!」
父か兄、どちらかが叫んだ。
どちらかなんて今はどうでもいい。
理解する脳と拒む心。
心臓が耳にあるみたいにドクドクとうるさく脈打つ。
『知って、たの?』
兄…と呼んでいいのかもう分からない目の前の男の子に問いかける、いつもみたいに分からない表情をしてよ。
そう願うけれども現実は残酷なもので男の子は苦しそうに「…ごめん」と、それだけ言った。
『あ、あはは…知らなかったの私だけだったんだー』
小さい頃からよく似てないね双子なのになんてよく言われた。
ただの二卵性双生児だったわけではないんだ、私ここの家の子じゃなかったんだ。
『そっかー、そうなんだ…あはは、、』
もう何が何だか分からない、私は狂ったようにいっそのこと狂ってしまえればどれだけ楽か。
ただただ、私の乾いた声だけが廊下に響いた。
.
あるところにお互いを悪友と呼んでいる男2人がいた。
ふたりは共にテニス部、1人はプロテニスプレーヤーに1人は医者になった。
そしてよくある約束をした、互いがいつか結婚して子どもが出来たらそのときは一緒にまたダブルスを組んで子どもと一緒にテニスをしよう、と。
しかしながら約束が果たされることはなかった。
プロテニスプレーヤーの男が日本に帰ってきたときふたりにはともに子どもがいた。
何の因果か同い年で同じ誕生日、違うのは性別だけ。
医者の男が言った、夏祭りに行こうと。
日本はアメリカより治安は良いしとふたりでお祭りを回らせることにした。
そして、帰ってきたときの子どもたちは目を真っ赤にさせて手をしっかり繋いで女の子の反対の手には大きな羊のぬいぐるみ。
男たちは困惑した、けれどふたりは意気投合したように笑い合っていた。
女の子はいつの間にか男の子のことを『おにいちゃん』と読んでいるのだ。
それを見た男の妻らは激怒した、まだ幼い子どもだけでお祭りを回らせるな、と。
それでもふたり──4人は笑い合っていた。
「もしかしたら、このふたり将来結婚したりなぁ」
「いや、うちの子は一生結婚させないからな!」
そんな軽口を叩いていた。
なんても幸福な時間。
しかし、幸福な時間は長くは続かなかった。
ひとりの男が妻と共に亡くなった、と知らせが来たのだ。
そのときの光景は今でも夢に見る。
その男の子どもは目の前に──たまたま遊びに来ていたのだ。
幸か不幸か男の子どもは難を逃れた。
帰国をし、葬式へと出向くと男の親戚らは子どもをどうするか、で口論をしていた。
そんな光景を見るに堪えかね残った男は言った。
「あいつの子は俺たちで育てる!」と。
そうして残った子どもはテニスプレイヤーの子として育てられたのです。
『………その子が、わたし、なの?』
「あぁ、そうだ」
『そんなっ』
「さっき、電話があったお前の……本当の家を取り壊すってな」
なにを言っているのか分からなかった。
いや、脳では分かっていたけれど心が理解することを拒んだ。
私の本当の家はここじゃないの。
ここは私の家じゃないの。
目の前の人が本当のお父さんじゃないの。
『ぅ、え…!』
「まつり!」
父か兄、どちらかが叫んだ。
どちらかなんて今はどうでもいい。
理解する脳と拒む心。
心臓が耳にあるみたいにドクドクとうるさく脈打つ。
『知って、たの?』
兄…と呼んでいいのかもう分からない目の前の男の子に問いかける、いつもみたいに分からない表情をしてよ。
そう願うけれども現実は残酷なもので男の子は苦しそうに「…ごめん」と、それだけ言った。
『あ、あはは…知らなかったの私だけだったんだー』
小さい頃からよく似てないね双子なのになんてよく言われた。
ただの二卵性双生児だったわけではないんだ、私ここの家の子じゃなかったんだ。
『そっかー、そうなんだ…あはは、、』
もう何が何だか分からない、私は狂ったようにいっそのこと狂ってしまえればどれだけ楽か。
ただただ、私の乾いた声だけが廊下に響いた。
.
