※※注意※※

詳細は記載しておりませんが行為についての表現が一部あります
15歳未満の方や苦手な方は自衛をお願いいたします
こちらの内容を読まなくても次のお話以降には影響は出ないようにしています

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誰もいないと思われた非常階段だったのに何やら衣擦れの音や荒い呼吸が聞こえ、まさか…と3階に続く踊り場を見上げるとコトに及んでいる2人が目に入った
2人は行為に夢中になっているせいか私には気がつかず2人の世界に浸っており、衣擦れの音や荒い呼吸の合間に密かな水音が聞こえるのが生々しすぎて正直耳を塞ぎたくなった

2人から目を背け、行為に夢中になっている2人の目に付かないよう死角になる2階壁際の手摺りに寄りかかってこれからの事を考える

非常階段から3階に上がることを断念したとして別手段で3階に上がるにはエレベータしかないだろう
しかしエレベータ前には先ほど厳ついスタッフが2人いたのでそちらから上に行くのは難しそうだ
初めての参加だし、目立った行動はすべきではないだろう
3階に行こうと思うならこちらの非常階段からだろうけど今のままでは通り抜けるのは難しい

そんな事を考えている間に2人は更に盛り上がり大きくなった生々しい喘ぎ声や行為を想像させる音
それを聞いて今更ながら居たたまれない気持ちと共に心細さと不安が押し寄せてきた

潜入していたキャバクラ自体はごく普通のキャバクラだったのでこのような非日常的な違法行為が行われていることは潜入捜査をしていたので頭では分かっていた
しかしこの場に来るまでは本当にそうなのか…と疑う位表面上は普通だった

枕営業をしているキャストもいたので違法行為の他にそういう行為が身近であったとは思う
しかし、私は一切そういう行為などには関わらずに半年過ごしていたから気持ちが緩んでいた部分もあった

同じ潜入捜査と言えど、ヒロやれーくんの様に日々命を危険に晒す潜入先だったり、私の様に命の危険が低い潜入先もあり危険度レベルも違う

どちらも危険であることは変わりない…とは言え、私の方は彼らの様に常時ピリピリする状態では今の今まで無かったので弛んでいたと自己分析し歯噛みする

壁際の手摺りに寄りかかり、自分をギュッと抱きしめるように腕を組んで目を閉じ気持ちを落ち着けようと試みる…が目を閉じることで周囲（上）の音がかえって気になってしまい一旦トイレへ向かうことにした