【DC】Con te
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仕方ない、僕がファイリングをしてあやには帰り支度をさせよう
席を立ちファイリングしようとしていたあやの手から優しく書類を奪った
「これは僕がやるからあやは帰り支度して来い」
「…!分かった」
一瞬キョトンとした顔をしたあやがアーモンド型の目を細めて微笑み自分のデスクへ向かう
書類をまとめながらあやを見るとPCを閉じ机の下に頭を突っ込んでゴソゴソしていた
帰る準備をしているのだろう
ファイルに全ての書類をとじ終わったのでそのファイルをどうするかあやに問うと山田さんの机に置いていくという返事が来る
ファイリングする時に中身を少し見たがウチの班の案件だったのでなぜあやが…と疑問には思っていた
その山田さんは今日はお子さんの件で帰宅するという報告を夕方受けていた
父子家庭であるし仕事も大切ではあるが、仕事に関して言えば誰かに頼めるものはお願いしてでも家庭は大切にして貰いたいと個人的には思っている
職場の関係でそうできない場合もあるから尚更である
山田さんは降谷班の内部担当なのだが内部担当が一人しかいないとはいえ、たまにしか出勤しないあやに仕事を回す程なのか…一度山田さんと風見と仕事の調整を図った方が良さそうだ
そう考えながら山田さんの机上にファイルを置いた
―――
現在の降谷班は名前の通り僕が総括、僕の手足となって動くのが警視庁公安部の風見裕也と諸伏景光、内部担当は警察庁警備局警備企画課の山田恭介さんである
山田さんだけ敬称が付いているのは役職こそ僕の方が上だが山田さんは僕より12歳年上であるからだ
風見も1つ年上ではあるが、1つなので敬称は付けておらず、ヒロは幼なじみで昔から名前で呼んでいたのでそのままである
上にはまだ管理官が控えているが管理官は表向き出てこないのといくつも班を抱えているので連絡以外の基本構成はこの4人が現在の降谷班のメンバーだ
1年ほど前から僕が潜入している国際的犯罪組織、公安通称組織B案件が日本拠点だけでも想定していた以上に大きな組織であり、僕1人では行き届かない場面も顧慮し半年前からヒロも潜入して貰っていた
潜入捜査をしているので仮の身分、仮の名前で僕とヒロは普段生活している
その際にヒロは真田楓と名乗っており、僕は安室透と名乗っている
あやは現在、違法ドラッグ密売組織に潜入中であり公安通称組織D案件と呼ばれている
潜入時は真田あやと名乗っており、彼女は名字のみ仮の名前となっている(フルネーム変えた方が良いとヒロと僕がいくら言ってもガンとして受け入れなかった)
ヒロと同じ名字なのは性別が違えど2人が並べば血縁者だとすぐ分かる程似ているから仮の身分の時でも兄妹としている
潜入捜査官として本当の身分がバレない為の必要の措置だ
―――
あやの帰り支度が整い2人で事務室を出て僕が鍵を掛けてる間、あやは先にエレベータを呼びに行ってくれていたのでその後を普段より少し大股で追う
ちょうど到着したエレベータに2人で乗り込み地下駐車場階のボタンを押したあやはエレベータの表示が少なくなるのをぼんやり見上げている
そんなあやの横に立っているとふわりとプラチナムスクのかおりがした
甘く優しいあやによく似合う香水のかおりだ
ユニセックスなかおりで同じ香水をヒロも使っているが、双子と言えどミドルからラストにかけてのかおりはヒロから香るそれとあやから香るそれは違う
同じ香水でも付けている人によってかおりが変わるというのは本当なんだろう
あやのかおりを感じながら3週間程会ってなかったんだなと今更ながらに感じた
嗅覚は五感の中で最も原始的で本能的な感覚であり、人間の生存にストレートに結びついている大切な感覚だから記憶に強く残ると以前読んだ本にあったが本当だな…と実感する
このかおりはすぐあやを思い出させる
そんな事を思っている間にエレベータは指定階へ到着した
席を立ちファイリングしようとしていたあやの手から優しく書類を奪った
「これは僕がやるからあやは帰り支度して来い」
「…!分かった」
一瞬キョトンとした顔をしたあやがアーモンド型の目を細めて微笑み自分のデスクへ向かう
書類をまとめながらあやを見るとPCを閉じ机の下に頭を突っ込んでゴソゴソしていた
帰る準備をしているのだろう
ファイルに全ての書類をとじ終わったのでそのファイルをどうするかあやに問うと山田さんの机に置いていくという返事が来る
ファイリングする時に中身を少し見たがウチの班の案件だったのでなぜあやが…と疑問には思っていた
その山田さんは今日はお子さんの件で帰宅するという報告を夕方受けていた
父子家庭であるし仕事も大切ではあるが、仕事に関して言えば誰かに頼めるものはお願いしてでも家庭は大切にして貰いたいと個人的には思っている
職場の関係でそうできない場合もあるから尚更である
山田さんは降谷班の内部担当なのだが内部担当が一人しかいないとはいえ、たまにしか出勤しないあやに仕事を回す程なのか…一度山田さんと風見と仕事の調整を図った方が良さそうだ
そう考えながら山田さんの机上にファイルを置いた
―――
現在の降谷班は名前の通り僕が総括、僕の手足となって動くのが警視庁公安部の風見裕也と諸伏景光、内部担当は警察庁警備局警備企画課の山田恭介さんである
山田さんだけ敬称が付いているのは役職こそ僕の方が上だが山田さんは僕より12歳年上であるからだ
風見も1つ年上ではあるが、1つなので敬称は付けておらず、ヒロは幼なじみで昔から名前で呼んでいたのでそのままである
上にはまだ管理官が控えているが管理官は表向き出てこないのといくつも班を抱えているので連絡以外の基本構成はこの4人が現在の降谷班のメンバーだ
1年ほど前から僕が潜入している国際的犯罪組織、公安通称組織B案件が日本拠点だけでも想定していた以上に大きな組織であり、僕1人では行き届かない場面も顧慮し半年前からヒロも潜入して貰っていた
潜入捜査をしているので仮の身分、仮の名前で僕とヒロは普段生活している
その際にヒロは真田楓と名乗っており、僕は安室透と名乗っている
あやは現在、違法ドラッグ密売組織に潜入中であり公安通称組織D案件と呼ばれている
潜入時は真田あやと名乗っており、彼女は名字のみ仮の名前となっている(フルネーム変えた方が良いとヒロと僕がいくら言ってもガンとして受け入れなかった)
ヒロと同じ名字なのは性別が違えど2人が並べば血縁者だとすぐ分かる程似ているから仮の身分の時でも兄妹としている
潜入捜査官として本当の身分がバレない為の必要の措置だ
―――
あやの帰り支度が整い2人で事務室を出て僕が鍵を掛けてる間、あやは先にエレベータを呼びに行ってくれていたのでその後を普段より少し大股で追う
ちょうど到着したエレベータに2人で乗り込み地下駐車場階のボタンを押したあやはエレベータの表示が少なくなるのをぼんやり見上げている
そんなあやの横に立っているとふわりとプラチナムスクのかおりがした
甘く優しいあやによく似合う香水のかおりだ
ユニセックスなかおりで同じ香水をヒロも使っているが、双子と言えどミドルからラストにかけてのかおりはヒロから香るそれとあやから香るそれは違う
同じ香水でも付けている人によってかおりが変わるというのは本当なんだろう
あやのかおりを感じながら3週間程会ってなかったんだなと今更ながらに感じた
嗅覚は五感の中で最も原始的で本能的な感覚であり、人間の生存にストレートに結びついている大切な感覚だから記憶に強く残ると以前読んだ本にあったが本当だな…と実感する
このかおりはすぐあやを思い出させる
そんな事を思っている間にエレベータは指定階へ到着した