【DC】Con te
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◇◆◇
背中と鳩尾の鈍痛に意識が浮上した
目をそろりと開くと攻撃的な目映い光が直撃する
まるで太陽のようだった
その光を遮ろうと手を動かす…が、動かない
金縛り?
「…ん…っ」
思わず声を上げると私の顔を覗き込む顔が2つ
どちらも見覚えはなかった
「目覚めたようです」
年長者らしき男性が言う
「やっと目が覚めたのね、ネズミさん。あなたはどこから迷い込んだのかしら?」
コツコツとパンプスの音がして私の顔を覗き込む女性―エルディアブロ―
「さっきまであなたのお相手をしたバーボンも居たのよ?だけどあなたがあまりにも起きないし、電話が来て行っちゃったわ」
「あ、なた、たちは…い、っ体…何?…組し、きって何、の…こと?」
「あなたさっきも”組織”って言葉に引っかかってたわね…」
呂律が上手く回らずもどかしい
バーボンから食らったダメージで動かなくなるほど私の身体はヤワじゃ無い
なのに指一本動かせず呂律が回らないのはなぜ…?何かされた?
眉根を寄せたエルディアブロは年長者らしき男性の方を向き言った
「教授、自白剤ある?」
「筋弛緩剤の効果が切れるまでは使えません」
「私も暇じゃないの。自白させて用済みになったらこの子、あなたの好きにしていいわ。モルモットにでも何でもしてちょうだい。だから今すぐ自白剤を使って」
「…!分かりました」
年長者らしき男性は教授…?
もしかして組織が治験に出したという教授はこの人?
この人がヴェレーノ教授?
筋弛緩剤?
そのせいで私の身体は動かせないの?呂律が回らないの?
教授は薬品庫から個装されたシリンジと透明なアンプルを取り出した
慣れた手付きでアンプルから薬液をシリンジに吸い上げる
「この薬液は私が独自に開発した自白剤です。チオペンタールをベースに数種のクスリを配合しています。投薬後、すぐ効果の発現が見られるのが特徴です」
準備をしながら生き生きとした目でクスリについて語る教授
対称的に面倒くさそうな顔をしているエルディアブロ
「ただ、このクスリはまだ動物実験しかしておりません。人体に投与するのは今回が初めてです」
その教授の言葉に私は戦慄する
そんなクスリをこれから私は投与されるの?
逃げようと身体を動かそうとするけど自分の意思ではピクリとも動かない
クスリを即投与されるのかと思いきやデータを取るためだろう、血圧計とパルスオキシメーターを装着される感触は感じられるのに未だ身体は動かせなかった
「心電図も付けたいところですが、今回は急がれてるみたいですし次回の機会にしましょう。後は投与前に採血したら始められます」
ニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべた教授
「サッサと始めて。私暇じゃないの」
ふぅと溜息を吐いたエルディアブロの言葉を合図に、左の腕から採血針を、続いて右の手の甲から自白剤入りの注射針が私の身体に刺さる
右手の甲が熱くなり、ゆっくりと全ての薬液が私の身体に注入された頃には身体中が熱くなっていた
「…あ…ぁ、ぁあ…っ」
身を捩りたくても身体が動かない
お腹と背中の鈍痛に加え内側から燃えるような熱さと気持ち悪さ、意識は朦朧としてきた
不快感で身体中を掻きむしりたいのに、動かせない身体はそれを許さなかった
「…そろそろ頃合いです」
「分かったわ」
「筋弛緩剤の効果はそろそろ切れます。意識がはっきりしてないと思うので話しかける際は身体を揺すって意識を向けてからにしてください」
…遠く、遠くから声が聞こえる
視界は白く眩しい世界に包まれていて見えない
身体を揺すられる
…私は寝たいの。邪魔しないで…
「あなた、何者?」
「…あや…」
「何しにここに来たの?」
「教授…に会い、に…」
「何故?」
何も考えられないのに、矢継ぎ早に質問される
何故ほっといてくれないの?
寝たい、早く意識を手放したい…
私のことはほっといて…
身体を揺すられ意識を引き戻されそうになるけど、それよりも強い力で私の意識は深いところに落ちていった……
「教授に、会えば、知れる…から」
◇◆◇
背中と鳩尾の鈍痛に意識が浮上した
目をそろりと開くと攻撃的な目映い光が直撃する
まるで太陽のようだった
その光を遮ろうと手を動かす…が、動かない
金縛り?
「…ん…っ」
思わず声を上げると私の顔を覗き込む顔が2つ
どちらも見覚えはなかった
「目覚めたようです」
年長者らしき男性が言う
「やっと目が覚めたのね、ネズミさん。あなたはどこから迷い込んだのかしら?」
コツコツとパンプスの音がして私の顔を覗き込む女性―エルディアブロ―
「さっきまであなたのお相手をしたバーボンも居たのよ?だけどあなたがあまりにも起きないし、電話が来て行っちゃったわ」
「あ、なた、たちは…い、っ体…何?…組し、きって何、の…こと?」
「あなたさっきも”組織”って言葉に引っかかってたわね…」
呂律が上手く回らずもどかしい
バーボンから食らったダメージで動かなくなるほど私の身体はヤワじゃ無い
なのに指一本動かせず呂律が回らないのはなぜ…?何かされた?
眉根を寄せたエルディアブロは年長者らしき男性の方を向き言った
「教授、自白剤ある?」
「筋弛緩剤の効果が切れるまでは使えません」
「私も暇じゃないの。自白させて用済みになったらこの子、あなたの好きにしていいわ。モルモットにでも何でもしてちょうだい。だから今すぐ自白剤を使って」
「…!分かりました」
年長者らしき男性は教授…?
もしかして組織が治験に出したという教授はこの人?
この人がヴェレーノ教授?
筋弛緩剤?
そのせいで私の身体は動かせないの?呂律が回らないの?
教授は薬品庫から個装されたシリンジと透明なアンプルを取り出した
慣れた手付きでアンプルから薬液をシリンジに吸い上げる
「この薬液は私が独自に開発した自白剤です。チオペンタールをベースに数種のクスリを配合しています。投薬後、すぐ効果の発現が見られるのが特徴です」
準備をしながら生き生きとした目でクスリについて語る教授
対称的に面倒くさそうな顔をしているエルディアブロ
「ただ、このクスリはまだ動物実験しかしておりません。人体に投与するのは今回が初めてです」
その教授の言葉に私は戦慄する
そんなクスリをこれから私は投与されるの?
逃げようと身体を動かそうとするけど自分の意思ではピクリとも動かない
クスリを即投与されるのかと思いきやデータを取るためだろう、血圧計とパルスオキシメーターを装着される感触は感じられるのに未だ身体は動かせなかった
「心電図も付けたいところですが、今回は急がれてるみたいですし次回の機会にしましょう。後は投与前に採血したら始められます」
ニヤリと薄気味悪い笑みを浮かべた教授
「サッサと始めて。私暇じゃないの」
ふぅと溜息を吐いたエルディアブロの言葉を合図に、左の腕から採血針を、続いて右の手の甲から自白剤入りの注射針が私の身体に刺さる
右手の甲が熱くなり、ゆっくりと全ての薬液が私の身体に注入された頃には身体中が熱くなっていた
「…あ…ぁ、ぁあ…っ」
身を捩りたくても身体が動かない
お腹と背中の鈍痛に加え内側から燃えるような熱さと気持ち悪さ、意識は朦朧としてきた
不快感で身体中を掻きむしりたいのに、動かせない身体はそれを許さなかった
「…そろそろ頃合いです」
「分かったわ」
「筋弛緩剤の効果はそろそろ切れます。意識がはっきりしてないと思うので話しかける際は身体を揺すって意識を向けてからにしてください」
…遠く、遠くから声が聞こえる
視界は白く眩しい世界に包まれていて見えない
身体を揺すられる
…私は寝たいの。邪魔しないで…
「あなた、何者?」
「…あや…」
「何しにここに来たの?」
「教授…に会い、に…」
「何故?」
何も考えられないのに、矢継ぎ早に質問される
何故ほっといてくれないの?
寝たい、早く意識を手放したい…
私のことはほっといて…
身体を揺すられ意識を引き戻されそうになるけど、それよりも強い力で私の意識は深いところに落ちていった……
「教授に、会えば、知れる…から」
◇◆◇