【DC】Con te
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◇◆◇
あやと話をした後、あやが仕事へ行くのを見送り俺はPCを立ち上げた
立ち上がったPCからブラウザを起動しコマンドを入力すると別のプログラムウィンドウが開く
この新たに開いたプログラムウィンドウから侵入すればどこの中枢に侵入しても辿られず使用できる
Norとは違い、単独で使用可能な公安部サイバーセキュリティ課のエースの自信作であり、非常にセキュリティレベルの高いプログラムである
そのウィンドウからメーラーを起動し、ライへ俺の今持っているスマホの番号とメルアドを知らせるメールを送った
ライとは共犯関係なのでこれからもマメに連絡を取る必要があったからだ
俺が今持ってるスマホはあやがキャバクラ潜入時に持っていたものだ
当時の顧客とのやりとりは全てSNSでしていたので任務終了後はSNSを削除し、またいつ潜入することになるか分からないからと解約せずにあった
元々はこのスマホにあやの位置通知の発信器が付けてあったがキャバクラ潜入終了後にあやのプライベートスマホの方に発信器を移したのでこのスマホは電源を切られそのままあやの部屋に直されていた
今後の話をしている中で連絡が取れないのは不便だからと眠っていたこのスマホの存在を思い出したあやが引っ張り出してきたのだ
「これは真田名義で契約しているものだけどヒロが持っていても不自然になる…かな?大丈夫そうなら持ってて欲しいな」
そう言ってあやは心配そうに俺にスマホを差し出したのを使わせて貰うことにしたのだ
真田あやの親戚の子としてこれから生活する俺なのだから真田あや名義のスマホを持っていても何ら不思議は無いだろう、むしろ諸伏あや名義のスマホを持っている方が問題になりそうだが、俺の真意を測りかねているあやはそのことに気が付いていないのかもしれない
メールを送信して程なくスマホが鳴る
番号は組織にいた時に何度も見た番号、ライの番号だ
「アイ、スコッチ」
組織でコードネームを与えられてから俺は組織の人間の電話に出る時は「アイ、スコッチ」と電話に出ることにしている
スコッチはスコットランドのウイスキーであり、そのスコットランドでは「はい(Yes)」を「アイ(Aye)」というので引っかけているのだ
「スコッチで間違いないな」
「なんだ、ライは疑り深いな」
「すまない、まだ声が聞き慣れないものでな」
「今後はこのスマホで連絡が付く」
「分かった。ところで伝手の方はどうなった?」
「そちらは話が付いている。大丈夫だ」
「そうか…」
「……」
言葉短かにやりとりをすると互いに無言になる
元々ライはあまり喋る方ではないし、俺も今は話す気分にはなれない
「…また連絡する」
しばしの無言の後、ライはそう言って電話を切った
俺は耳からスマホを離し、暗くなった画面を見るとそこには年齢にそぐわない渋い顔した子どもの顔が画面に映っていた
あやと話をした後、あやが仕事へ行くのを見送り俺はPCを立ち上げた
立ち上がったPCからブラウザを起動しコマンドを入力すると別のプログラムウィンドウが開く
この新たに開いたプログラムウィンドウから侵入すればどこの中枢に侵入しても辿られず使用できる
Norとは違い、単独で使用可能な公安部サイバーセキュリティ課のエースの自信作であり、非常にセキュリティレベルの高いプログラムである
そのウィンドウからメーラーを起動し、ライへ俺の今持っているスマホの番号とメルアドを知らせるメールを送った
ライとは共犯関係なのでこれからもマメに連絡を取る必要があったからだ
俺が今持ってるスマホはあやがキャバクラ潜入時に持っていたものだ
当時の顧客とのやりとりは全てSNSでしていたので任務終了後はSNSを削除し、またいつ潜入することになるか分からないからと解約せずにあった
元々はこのスマホにあやの位置通知の発信器が付けてあったがキャバクラ潜入終了後にあやのプライベートスマホの方に発信器を移したのでこのスマホは電源を切られそのままあやの部屋に直されていた
今後の話をしている中で連絡が取れないのは不便だからと眠っていたこのスマホの存在を思い出したあやが引っ張り出してきたのだ
「これは真田名義で契約しているものだけどヒロが持っていても不自然になる…かな?大丈夫そうなら持ってて欲しいな」
そう言ってあやは心配そうに俺にスマホを差し出したのを使わせて貰うことにしたのだ
真田あやの親戚の子としてこれから生活する俺なのだから真田あや名義のスマホを持っていても何ら不思議は無いだろう、むしろ諸伏あや名義のスマホを持っている方が問題になりそうだが、俺の真意を測りかねているあやはそのことに気が付いていないのかもしれない
メールを送信して程なくスマホが鳴る
番号は組織にいた時に何度も見た番号、ライの番号だ
「アイ、スコッチ」
組織でコードネームを与えられてから俺は組織の人間の電話に出る時は「アイ、スコッチ」と電話に出ることにしている
スコッチはスコットランドのウイスキーであり、そのスコットランドでは「はい(Yes)」を「アイ(Aye)」というので引っかけているのだ
「スコッチで間違いないな」
「なんだ、ライは疑り深いな」
「すまない、まだ声が聞き慣れないものでな」
「今後はこのスマホで連絡が付く」
「分かった。ところで伝手の方はどうなった?」
「そちらは話が付いている。大丈夫だ」
「そうか…」
「……」
言葉短かにやりとりをすると互いに無言になる
元々ライはあまり喋る方ではないし、俺も今は話す気分にはなれない
「…また連絡する」
しばしの無言の後、ライはそう言って電話を切った
俺は耳からスマホを離し、暗くなった画面を見るとそこには年齢にそぐわない渋い顔した子どもの顔が画面に映っていた