【DC】Con te
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◇◆◇
あれからキャメル捜査官とスターリング捜査官が買ってきてくれた子ども服に着替え、ライにマンションの近くまで送って貰った
明け方に近い時間だったせいで人通りも無く、ライに自宅を知られるのが憚られたので大人の足で徒歩5分程の距離にある公園で降ろして貰う
別れ際、ライからクスリの件は後ほど連絡すると言われ、それに了承した俺はライの車が見えなくなってから誰にもつけられてないか気を張りながら自宅マンションに向けて歩き出す
大人の足で5分の距離は、子どもの身体である俺では15分かかり、マンションにたどり着いた時には車から降りた時よりもずいぶんと外が明るくなっていた
自宅の窓を見上げた時、電気が消えていたのであやは寝ているのだろうと静かに自宅に滑り込んだが、玄関で靴を脱ぐ時にあやの靴が無いことに気が付く
もしかしたら徹夜で仕事をしていて帰ってないのかもしれない
脱いだ靴を揃え静かにリビングに入る
やはり人の気配は無い
確認のため閉まっているあやの部屋のドアを音のしないようにそっと開ける
ほのかにあやの残り香はするけどあやの気配はない
部屋に入り電気をつけて様子を伺うも急の出張でもないようだ
あやには脈拍常時測定機能で俺の異常は通知されていると思っていたが、もしかしたらスマホを撃ち抜いた時に発信器が壊れてしまった可能性もあり得る
この場合考えられるのは2パターンだ
ひとつは俺にあったことを既に知ってるパターン
ライはバーボン以外の人間が現場に来たとは言ってなかったので死亡確認をしたバーボンであるゼロとあやが途中で合流し、状況を知ったパターン
こちらなら知らせたゼロと一緒にいる可能性が高い
もうひとつは何も知らないパターン
スマホと共に発信器が壊れてあやは何も知らずにいるパターン
こちらなら庁舎で徹夜仕事をしている可能性が高い
あやは基本的に仕事以外で外泊をしたりしない
現在に至るまで長期に渡り潜入捜査をしている俺の身を常に案じてくれているので俺が無事であることを確認すべく自宅に帰る
俺もそれを理解しているので無事であることを知らせるために仕事以外で基本的に外泊はしない
食事も他人の作ったものや決まった店以外は何が混入されるか分からないという職務上の理由で身分を明かしていない店以外で食べることは出来ず、基本はコンビニ飯か自分たちで作ったものを食べている
職務上、体調不良になることは好ましくないので食を怠る訳にはいかず、普段はコンビニ飯ではなくあやが作ってくれたものを2人とも3食キッチリ食べる
それらの理由があり徹夜で仕事をしなくてはならない時、俺の場合はプラス組織の仕事で帰れない時以外、俺たち兄妹は基本的に家に帰っている
あやに連絡を取りたくても自分のスマホは撃ち抜いてしまった上、ゼロが持っていったと聞いているので俺の手元にはない
もう1台持っていた組織用のスマホは尻ポッケに入れていたせいでライとの乱闘時に落として壊れてしまっていた
連絡はスマホで済ませていたので自宅に固定回線は引いておらず、公衆電話も考えたが今のこの身長では電話に手が届かないだろう
この姿で今すぐ登庁しようにも車は運転出来ないし、この時間にタクシーを拾おうにも今の俺が手を上げてもいたずらだと思われ停まって貰えないだろう
下手すると迷子として通報されかねない
そう考えると公共交通機関が動き出すのを待つのが最善策か
ソファに座り腕を組み、どうやってあやと連絡を付けようかと悩んでいる間に俺は寝てしまったようだった
ガンッ!と堅いものがフローリングに落ちる音で目が覚めバッと反射的に身構えると目玉が落ちそうなくらい目を見開いているあやがいた
そんなあやにどうやっておれが諸伏景光だと証明しようかと頭の中で必死に考えていたのに、あやにはこの姿で言葉を発さずとも俺だと確信出来たようで涙ながらに抱きしめられた
俺より小さいあやは普段あやがリビング寝落ちししても抱きかかえてベッドに連れて行けたが今の俺はあやの腕の中にすっぽり収まってしまう
その事実に戸惑いつつも泣きじゃくるあやを宥めるため己の小さな紅葉のような手で大きなあやの頭をいつものように撫でる
その時、ふわりとあやから香ったコンディショナーの香りがいつもと違った
あやは職場に泊まりこむ時も家で使っているものと同じシャンプーとコンディショナーを用意しているので職場に泊まったのならいつもの香りになるはずだ
今更ながらに気が付いたがいつも使っている俺と同じ香水も付けていない
そして、服を着ているのでとても見えにくい位置ではあるが鎖骨の辺りに鬱血痕がチラリと見えた
隠す素振りも無いのであや自身は気が付いてないのだろう
このあやの態度は昨晩の俺にあったことを知っているようだ
その上での外泊となると――
――そう思った時に浮かんだのは幼なじみで親友のゼロの顔だった
◇◆◇
あれからキャメル捜査官とスターリング捜査官が買ってきてくれた子ども服に着替え、ライにマンションの近くまで送って貰った
明け方に近い時間だったせいで人通りも無く、ライに自宅を知られるのが憚られたので大人の足で徒歩5分程の距離にある公園で降ろして貰う
別れ際、ライからクスリの件は後ほど連絡すると言われ、それに了承した俺はライの車が見えなくなってから誰にもつけられてないか気を張りながら自宅マンションに向けて歩き出す
大人の足で5分の距離は、子どもの身体である俺では15分かかり、マンションにたどり着いた時には車から降りた時よりもずいぶんと外が明るくなっていた
自宅の窓を見上げた時、電気が消えていたのであやは寝ているのだろうと静かに自宅に滑り込んだが、玄関で靴を脱ぐ時にあやの靴が無いことに気が付く
もしかしたら徹夜で仕事をしていて帰ってないのかもしれない
脱いだ靴を揃え静かにリビングに入る
やはり人の気配は無い
確認のため閉まっているあやの部屋のドアを音のしないようにそっと開ける
ほのかにあやの残り香はするけどあやの気配はない
部屋に入り電気をつけて様子を伺うも急の出張でもないようだ
あやには脈拍常時測定機能で俺の異常は通知されていると思っていたが、もしかしたらスマホを撃ち抜いた時に発信器が壊れてしまった可能性もあり得る
この場合考えられるのは2パターンだ
ひとつは俺にあったことを既に知ってるパターン
ライはバーボン以外の人間が現場に来たとは言ってなかったので死亡確認をしたバーボンであるゼロとあやが途中で合流し、状況を知ったパターン
こちらなら知らせたゼロと一緒にいる可能性が高い
もうひとつは何も知らないパターン
スマホと共に発信器が壊れてあやは何も知らずにいるパターン
こちらなら庁舎で徹夜仕事をしている可能性が高い
あやは基本的に仕事以外で外泊をしたりしない
現在に至るまで長期に渡り潜入捜査をしている俺の身を常に案じてくれているので俺が無事であることを確認すべく自宅に帰る
俺もそれを理解しているので無事であることを知らせるために仕事以外で基本的に外泊はしない
食事も他人の作ったものや決まった店以外は何が混入されるか分からないという職務上の理由で身分を明かしていない店以外で食べることは出来ず、基本はコンビニ飯か自分たちで作ったものを食べている
職務上、体調不良になることは好ましくないので食を怠る訳にはいかず、普段はコンビニ飯ではなくあやが作ってくれたものを2人とも3食キッチリ食べる
それらの理由があり徹夜で仕事をしなくてはならない時、俺の場合はプラス組織の仕事で帰れない時以外、俺たち兄妹は基本的に家に帰っている
あやに連絡を取りたくても自分のスマホは撃ち抜いてしまった上、ゼロが持っていったと聞いているので俺の手元にはない
もう1台持っていた組織用のスマホは尻ポッケに入れていたせいでライとの乱闘時に落として壊れてしまっていた
連絡はスマホで済ませていたので自宅に固定回線は引いておらず、公衆電話も考えたが今のこの身長では電話に手が届かないだろう
この姿で今すぐ登庁しようにも車は運転出来ないし、この時間にタクシーを拾おうにも今の俺が手を上げてもいたずらだと思われ停まって貰えないだろう
下手すると迷子として通報されかねない
そう考えると公共交通機関が動き出すのを待つのが最善策か
ソファに座り腕を組み、どうやってあやと連絡を付けようかと悩んでいる間に俺は寝てしまったようだった
ガンッ!と堅いものがフローリングに落ちる音で目が覚めバッと反射的に身構えると目玉が落ちそうなくらい目を見開いているあやがいた
そんなあやにどうやっておれが諸伏景光だと証明しようかと頭の中で必死に考えていたのに、あやにはこの姿で言葉を発さずとも俺だと確信出来たようで涙ながらに抱きしめられた
俺より小さいあやは普段あやがリビング寝落ちししても抱きかかえてベッドに連れて行けたが今の俺はあやの腕の中にすっぽり収まってしまう
その事実に戸惑いつつも泣きじゃくるあやを宥めるため己の小さな紅葉のような手で大きなあやの頭をいつものように撫でる
その時、ふわりとあやから香ったコンディショナーの香りがいつもと違った
あやは職場に泊まりこむ時も家で使っているものと同じシャンプーとコンディショナーを用意しているので職場に泊まったのならいつもの香りになるはずだ
今更ながらに気が付いたがいつも使っている俺と同じ香水も付けていない
そして、服を着ているのでとても見えにくい位置ではあるが鎖骨の辺りに鬱血痕がチラリと見えた
隠す素振りも無いのであや自身は気が付いてないのだろう
このあやの態度は昨晩の俺にあったことを知っているようだ
その上での外泊となると――
――そう思った時に浮かんだのは幼なじみで親友のゼロの顔だった
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