【DC】Con te
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どのくらいそうしていただろう、ほんの数秒だったのかもしれないしもっと長い時間だったのかもしれない
あまりの出来事に私の中の時間感覚がおかしくなっていて特務中だということを忘れてしまいそうだった
私が落ち着くまでずっと支えていてくれたれーくんからようやく動けるまで気持ちも呼吸も落ち着いたのでそっと離れ、手に持っていたクラッチバッグを持ち直す
れーくんの長い指が私の頬に伸びてきたのに気が付き、思わず身構えてしまうとれーくんの長い指は止まって逡巡した後、触られることなく離れた
それをホッとするような寂しいようないろんな気持ちが混ざった視線で見送る
そんな自分の気持ちが分からなくて戸惑っていた
視線を彷徨わせ会場内にあった時計を見ると先ほど上山孝太郎の部屋で見つけた爆弾のタイマー時間まで残り10分程しかない事に気がついた
いつまでもここにいるわけにはいかない
とりあえず下に降りた方が良いだろう
会場の外に身体を向けるとれーくんは恐る恐るという様子でそっと私の腰に手を回して会場の外に向けて緩くエスコートしてくれる
れーくんに合わせるように足を踏み出した私だったけどまだ力が入らずフラリとふらつきれーくんに抱き留められた
着痩せするガッチリとした逞しいれーくんに支えられ心臓が跳ねる
私のライフはもうゼロに近い
早く下に降りてれーくんと2人きりという状況から解放されたかった
何とかエレベータホールにたどり着きエレベータの乗降用押しボタンを押すとエレベータのモータ音がして動いているのが分かる
階数表示パネルが無いので全部で5機あるエレベータのどれがこちらに向かっているのか分からず目のやり場に困って俯く
何故れーくんは突然私にキスをしてきたのか…私には分からなかった
私は今までヒロとれーくんとずっと一緒にいたので異性と付き合った経験がなくソレに関わる行為等の経験がこの年齢までない
仕事上でも今までハニトラで男女関係を深めた事も無く(ヒロとれーくんに阻止されてたのもあるけど)あっても先ほどの上山孝太郎や以前潜入していたキャバクラの店長のように身体を触られるまでだった
なのでハニトラを実行する…となるとそれなりの覚悟が自分自身に必要だったのである
先ほどのキスは恥ずかしながら私にとってファーストキスだった
幼なじみであるれーくんはそれを知っていると思う
なのに何故…?
ポーンという到着の音と共に目の前のエレベータの扉が左右に開く
黙って乗り込むとれーくんも一緒に乗り込む
ロビー階である”L”のボタンを押し扉が閉まるとフワッと一瞬の浮遊感の後下に降りていく感覚がする
モータ音しかしない静かな機内で階数表示パネルのデジタル表示の数字がカウントダウンされていくのをジッと見つめていたら不意に後ろから抱きしめられた
機内にはれーくんと私しかいないので犯人はれーくんだ
身体が反射的に強ばってしまっていると私の耳元に顔を近づけたれーくんが話し始めた
「突然あんなことしてごめん。あやの気持ちを考えないでごめん。何も無かったって聞いて安心して思わず…先走った」
耳元で囁かれザワッと全身が下から撫で上げられる感覚にとらわれ粟立つ
ストールは上山孝太郎の部屋に置いてきてしまっておりベアトップのワンピースは肌の露出部分が多いので粟立った肌はれーくんにきっと気付かれてる
だけど自分の意思で粟立つ肌を抑えることは出来ず強ばったままコクりと息を呑むけどれーくんは動かない
間に耐えきれず返事をしたのだけど緊張のあまりかなりどもってしまった
「び…っ、ビックリしちゃ…った…か、な」
「ごめん」
「無かった…ことに、しよ?」
「ごめん」
ポーンと音がロビー階に到着したことを知らせる
私から離れたれーくんは何事も無かったかの様に私をエスコートしてエレベータから降りた
皆が待避してるホテルの外からエレベータから降りた私たちが見えたのだろう、大慌てで透明なポリカーボネイト製のライオットシールドを携えた警官が3人、ホテル内に駆け込んでくる
身分を隠してる私たちはそのまま一般人として警官たちに保護され事情聴取のため青地に白い2本のストライプが入った人員輸送車に促された
機動隊カラーである青地に白い2本のストライプのバスは機動隊が警備や爆発物処理等で警察職員が移動する際に使用されている人員輸送車である
窓ガラスやライトの部分が金網でカバーされており物々しい見た目だけどこれは投石等の対策
この車両は警察が逮捕した容疑者や被疑者を移送する際の護送車とは違う
護送車は被疑者の逃走防止の鉄格子が窓ガラスの内側にあり、その点が護送車と人員輸送車の大きな見た目の違いになる
警官に促されるまま人員輸送車に乗り込むと防爆防護服を脱いで寛いでいた陣平と研ちゃんがこちらを見て動きが止まる
彼らが無事爆弾を解除してここに戻ってきたのだろうことが分かりホッと一安心するけど彼らはれーくんとしばらく会ってなかったし音信不通だったので私と一緒で驚いたのだろうか、揃って声も無く瞠目している
陣平は私があの部屋にいたことを研ちゃんに言わなかったのだろう、研ちゃんは私がいることにも驚いているらしく私とれーくんを代わる代わる瞠目したまま見比べている
れーくんはそんな彼らに目もくれず私をエスコートしながら警官に促されるままシートに腰掛けたので私もそれに習った
爆処コンビの視線が時々向けられる中、警官の事情聴取には安室透と名乗ったれーくんがほぼほぼ答えてくれて私も真田あやと名乗り、聴取は彼に同意してるだけで終わった
多分後でれーくんは風見さんに内々で処理するよう指示を出すんだろうと思う
事情聴取時にれーくんが名乗った名前と私の名前から聡い爆処コンビは色々察してくれてるだろうけど1度きちんと話がしたいなと思う
超個人的だけど今度ヒロやれーくん、航も一緒に6人で集まりたい
この私の願いがいつか叶う日が来たらいいなと思う
事情聴取が終わり解放された
陣平と研ちゃんの爆処コンビに後ろ髪引かれてるけど一般人として振る舞わねばならない
れーくんから差し出された手に自分のものを重ねて人員輸送車から降り、張り詰めていた車内から解放されホッと息を吐き出した
彼と触れてるところに気を向けているせいか熱を持ってる気がする
れーくんの手が急に離れたことが心細く感じられ思わずれーくんを見上げると少し困ったような顔した視線と交わる
「僕はこれから風見たちと合流するけどあやはどうする?」
「一緒に行きたい。上山孝太郎の様子も気になるし」
「分かった、一緒に行こう。車取ってくるから待ってて」
れーくんが着ていたジャケットをスマートに脱いで私に羽織らせてくれた
れーくんのぬくもりが残ったジャケットにふわりと触れたことで心臓が暴れて苦しい
駐車場に停めていたスカイラインを取りにれーくんが行ってしまい、私にジャケットを貸してくれているのでウイングカラーのシャツとカマーバンドというスタイルの良い引き締まったボディラインがくっきり出た後ろ姿が小さくなるのを見つめた
あまりの出来事に私の中の時間感覚がおかしくなっていて特務中だということを忘れてしまいそうだった
私が落ち着くまでずっと支えていてくれたれーくんからようやく動けるまで気持ちも呼吸も落ち着いたのでそっと離れ、手に持っていたクラッチバッグを持ち直す
れーくんの長い指が私の頬に伸びてきたのに気が付き、思わず身構えてしまうとれーくんの長い指は止まって逡巡した後、触られることなく離れた
それをホッとするような寂しいようないろんな気持ちが混ざった視線で見送る
そんな自分の気持ちが分からなくて戸惑っていた
視線を彷徨わせ会場内にあった時計を見ると先ほど上山孝太郎の部屋で見つけた爆弾のタイマー時間まで残り10分程しかない事に気がついた
いつまでもここにいるわけにはいかない
とりあえず下に降りた方が良いだろう
会場の外に身体を向けるとれーくんは恐る恐るという様子でそっと私の腰に手を回して会場の外に向けて緩くエスコートしてくれる
れーくんに合わせるように足を踏み出した私だったけどまだ力が入らずフラリとふらつきれーくんに抱き留められた
着痩せするガッチリとした逞しいれーくんに支えられ心臓が跳ねる
私のライフはもうゼロに近い
早く下に降りてれーくんと2人きりという状況から解放されたかった
何とかエレベータホールにたどり着きエレベータの乗降用押しボタンを押すとエレベータのモータ音がして動いているのが分かる
階数表示パネルが無いので全部で5機あるエレベータのどれがこちらに向かっているのか分からず目のやり場に困って俯く
何故れーくんは突然私にキスをしてきたのか…私には分からなかった
私は今までヒロとれーくんとずっと一緒にいたので異性と付き合った経験がなくソレに関わる行為等の経験がこの年齢までない
仕事上でも今までハニトラで男女関係を深めた事も無く(ヒロとれーくんに阻止されてたのもあるけど)あっても先ほどの上山孝太郎や以前潜入していたキャバクラの店長のように身体を触られるまでだった
なのでハニトラを実行する…となるとそれなりの覚悟が自分自身に必要だったのである
先ほどのキスは恥ずかしながら私にとってファーストキスだった
幼なじみであるれーくんはそれを知っていると思う
なのに何故…?
ポーンという到着の音と共に目の前のエレベータの扉が左右に開く
黙って乗り込むとれーくんも一緒に乗り込む
ロビー階である”L”のボタンを押し扉が閉まるとフワッと一瞬の浮遊感の後下に降りていく感覚がする
モータ音しかしない静かな機内で階数表示パネルのデジタル表示の数字がカウントダウンされていくのをジッと見つめていたら不意に後ろから抱きしめられた
機内にはれーくんと私しかいないので犯人はれーくんだ
身体が反射的に強ばってしまっていると私の耳元に顔を近づけたれーくんが話し始めた
「突然あんなことしてごめん。あやの気持ちを考えないでごめん。何も無かったって聞いて安心して思わず…先走った」
耳元で囁かれザワッと全身が下から撫で上げられる感覚にとらわれ粟立つ
ストールは上山孝太郎の部屋に置いてきてしまっておりベアトップのワンピースは肌の露出部分が多いので粟立った肌はれーくんにきっと気付かれてる
だけど自分の意思で粟立つ肌を抑えることは出来ず強ばったままコクりと息を呑むけどれーくんは動かない
間に耐えきれず返事をしたのだけど緊張のあまりかなりどもってしまった
「び…っ、ビックリしちゃ…った…か、な」
「ごめん」
「無かった…ことに、しよ?」
「ごめん」
ポーンと音がロビー階に到着したことを知らせる
私から離れたれーくんは何事も無かったかの様に私をエスコートしてエレベータから降りた
皆が待避してるホテルの外からエレベータから降りた私たちが見えたのだろう、大慌てで透明なポリカーボネイト製のライオットシールドを携えた警官が3人、ホテル内に駆け込んでくる
身分を隠してる私たちはそのまま一般人として警官たちに保護され事情聴取のため青地に白い2本のストライプが入った人員輸送車に促された
機動隊カラーである青地に白い2本のストライプのバスは機動隊が警備や爆発物処理等で警察職員が移動する際に使用されている人員輸送車である
窓ガラスやライトの部分が金網でカバーされており物々しい見た目だけどこれは投石等の対策
この車両は警察が逮捕した容疑者や被疑者を移送する際の護送車とは違う
護送車は被疑者の逃走防止の鉄格子が窓ガラスの内側にあり、その点が護送車と人員輸送車の大きな見た目の違いになる
警官に促されるまま人員輸送車に乗り込むと防爆防護服を脱いで寛いでいた陣平と研ちゃんがこちらを見て動きが止まる
彼らが無事爆弾を解除してここに戻ってきたのだろうことが分かりホッと一安心するけど彼らはれーくんとしばらく会ってなかったし音信不通だったので私と一緒で驚いたのだろうか、揃って声も無く瞠目している
陣平は私があの部屋にいたことを研ちゃんに言わなかったのだろう、研ちゃんは私がいることにも驚いているらしく私とれーくんを代わる代わる瞠目したまま見比べている
れーくんはそんな彼らに目もくれず私をエスコートしながら警官に促されるままシートに腰掛けたので私もそれに習った
爆処コンビの視線が時々向けられる中、警官の事情聴取には安室透と名乗ったれーくんがほぼほぼ答えてくれて私も真田あやと名乗り、聴取は彼に同意してるだけで終わった
多分後でれーくんは風見さんに内々で処理するよう指示を出すんだろうと思う
事情聴取時にれーくんが名乗った名前と私の名前から聡い爆処コンビは色々察してくれてるだろうけど1度きちんと話がしたいなと思う
超個人的だけど今度ヒロやれーくん、航も一緒に6人で集まりたい
この私の願いがいつか叶う日が来たらいいなと思う
事情聴取が終わり解放された
陣平と研ちゃんの爆処コンビに後ろ髪引かれてるけど一般人として振る舞わねばならない
れーくんから差し出された手に自分のものを重ねて人員輸送車から降り、張り詰めていた車内から解放されホッと息を吐き出した
彼と触れてるところに気を向けているせいか熱を持ってる気がする
れーくんの手が急に離れたことが心細く感じられ思わずれーくんを見上げると少し困ったような顔した視線と交わる
「僕はこれから風見たちと合流するけどあやはどうする?」
「一緒に行きたい。上山孝太郎の様子も気になるし」
「分かった、一緒に行こう。車取ってくるから待ってて」
れーくんが着ていたジャケットをスマートに脱いで私に羽織らせてくれた
れーくんのぬくもりが残ったジャケットにふわりと触れたことで心臓が暴れて苦しい
駐車場に停めていたスカイラインを取りにれーくんが行ってしまい、私にジャケットを貸してくれているのでウイングカラーのシャツとカマーバンドというスタイルの良い引き締まったボディラインがくっきり出た後ろ姿が小さくなるのを見つめた