【DC】Con te
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エレベータで48階に戻った私が会場に入った途端、左腕をガシッと掴まれ、恐る恐る掴んだ相手を見るとれーくんで周りの空気を凍らせられそうなほど冷たい目をして私を大きな柱の陰に引っ張り込まれた
「今までどこで何していた?」
感情が乗っておらず、いつもより低い声に乗せられた冷ややかな言葉に咄嗟に声が出なかった
今までこんな話し方をれーくんにされた事は無かった
息を飲んでれーくんを見つめ返す
ホテルスタッフが大声でホテルの外に避難するように誘導する声が聞こえ、パーティ会場は騒然となっている中、れーくんと私だけ時間が止まったかのようにその場で見つめ合っていた
どれだけの時間そうしていたか分からない
周りがかなり静かになったのにれーくんの視線はずっと外されることなく私を見つめ続け、このままでは埒があかないと私が折れることで口火を切る
「透さん、避難しなきゃ…」
「…本当に避難しなきゃならないのか?」
「え…?」
「あやがここに戻ってきたってことは避難しなくても大丈夫なんじゃないのか?」
「………」
「あや、何か知ってるんだろう?」
「………」
「俺に話すんだ」
目を眇めてこちらを見るれーくんが初めて怖いと感じた
私の腕を掴んでいる力が少し強まる
利き腕を抑えられているけど私なら普通の人が相手の場合抜けることは容易だ
でもれーくんから抜けることは困難だろう
もちろんれーくんは意図的に私の利き腕を掴んでいるのだと思う
そう結論付けた私は途方に暮れ泣きそうな情けない顔をしてれーくんを見上げた
気が付くと会場内の人員の避難はほぼ済んでしまったようで人の気配はほとんどなくなっている
私たちは柱の陰にいるのでホテルスタッフたちも見落としているのだろう、48階会場内全員避難完了という声が聞こえ静かになった
多分この階層にはもう私たちしかいないだろう
階下では陣平と研ちゃんの爆処ダブルエースが爆弾解体にあたってくれてるので爆発する可能性はほぼないと信じられる
そう考えるとれーくんの言うとおり避難しなくても大丈夫というのは大げさな話でも間違った話でも無いと言えるかもしれない
れーくんをじっと見上げても冷ややかな視線で見下ろしてくるれーくんの表情はピクリとも動かない
誰もおらず静かな中、互いの呼吸と遠くで空調の音がするだけ
思わず目を下に逸らすと左腕の拘束が外れてれーくんの手が離れる
ホッとしてれーくんに掴まれていたところが心許なく感じて右手で擦ろうとした瞬間、顔の右にドンッと勢いよく手を付かれた
耳元と頬、首筋に一瞬遅れてふわりと空気が動くのを感じる
所謂壁ドンである
ヒッと怯みそうになり思わず下げていた目線をれーくんに向けると秘色の瞳の中の瞳孔が開いておりれーくんが憤っていることが分かった
「何があったか言うんだ。あやが言わないなら風見に吐かせるよ」
そう言いながら右手を私の顎へ動かしクィと上げる
反らすことも出来なくなった目線はれーくんの目を見るしか出来ない
風見さんと一緒にいたことは話してないけどここでわざわざ風見さんの名前を出したのは盗聴器を通して風見さんが私の状況を確認していたことを知っているからの言葉だろう
視線が冷ややかだったれーくんは軽く溜息を吐き目を閉じた
形の良い唇を引き結び眉間のシワを緩ませる
数秒して目を開けたれーくんは声音を少しだけ柔らかく語りかけてきた
「僕が上山のパートナーと外す直前にあやは上山に声を掛けられていたね?」
「……うん」
「ハニトラはあやに伝えた作戦に入ってなかったはずだけど?」
「……」
「どこに行ってた?何があった?」
「…………」
答えられず黙っているとクィと上げられた顔にれーくんの顔が近づいてくる
これ以上近づかれると鼻や唇が触れそうで思わず身を堅くして構える
今までこんな風にれーくんと接近したことはなかった、ここまで接近したことはなかった
れーくんの秘色の瞳の中の開いた瞳孔に吸い込まれそうになり足下が一瞬ふらつくとれーくんに抱き留められる
れーくんの強い視線からようやく解放され、気が抜けて一気に脱力すると呼応するように少し強めに抱きしめられた
視線から解放されて張り詰めていた神経が少しほぐれたのか抱きしめられてるれーくんの温かさにホッとしたのか先ほどよりずっとれーくんとは距離が近いのに少し頭が回るようになる
私がここで言わなかったとしても風見さん経由なり、報告書なりで何があったかはれーくんにはすぐバレるのでここで言わずにいる理由が無いだろう
ぽつりぽつりと言葉を紡いだ
「透さんの姿が見えなくなってから…47階にある上山孝太郎の部屋へ…行ってました」
「うん」
「上山孝太郎が浴室に行った隙に…物証になるデータを手に入れました」
「うん」
「その後上山孝太郎の部屋で爆弾を見つけ風見さんと爆処の2人に来て貰いました」
「うん」
「爆弾は陣平と研ちゃんが解体してくれてます」
「うん」
「上山孝太郎は浴室で意識不明になってて救急車で警察病院に…」
「うん」
「風見さんに現場から離れるように言われてっ」
「うん」
「透さんと合流しなきゃと戻って…きました」
ぎゅっと抱きしめられるれーくんの腕の力が少し強くなる
それに答えるようにそれまでずっとスカートを握りしめてた私の両手をそっとれーくんの背中に回す
「上山に何もされなかった?」
「…ちょっと触られた…だけ…」
本当は二の腕やらにキスされたりしてるけど何となく言えなくて言葉を濁すとれーくんは抱きしめていた手を緩め私を自由にしたかと思うと再度私の顎をクィとして視線を交わらせる
れーくんの目からは先ほどの冷ややかさは消え、形の良い口元もゆるりと緩ませていた
彼が納得してくれただろうことにはホッとする…でも階下には爆弾がある
陣平と研ちゃんが解体してくれてるけど私たちは避難しないのかなと思い口を開こうとしたら再び私を抱きしめたれーくんに突然唇を塞がれた
突然の事に驚き目を瞠ってれーくんを見つめるけど彼は目を閉じているし私を抱き留めてる手は緩まず、逆に益々強くなる
れーくんの後ろに回していた手を彼の胸元に持っていってグイグイ押してみるけどれーくんの力には敵わなくてピクリとも動いてくれない
突然の事に驚いて呼吸が出来なくなっていた私は息が苦しくなって思わず閉じていた口を開くとぬるりとしたものが口の中に入ってきた
今まで触れたことも感じたこともないソレに口内を撫で回され舌を絡められ、挙げ句呼吸もろくに出来なくてどうしたら良いかも分からない
れーくんにされるがままにされ肌の裏側がざわめくような感覚に襲われる
身体の力が抜け、れーくんを押しのけようとしていた手はいつの間にか彼のジャケットの襟を掴んでいた
全身の肌が粟立つ
呼吸が出来ず酸欠で生理的に浮かんでいた涙が目尻から一雫流れた
流れた涙が頬を伝い私の顎を抑えてるれーくんの指に触れると蠱惑的な光を宿した秘色の目が薄く開き、私の下唇をれーくんの唇で咥えた後、名残惜しそうに離れていった
突然のキスで酸欠になったのとあまりの驚きに気がつくと私は足に力が入らなくなっており意図せずれーくんに寄りかかりゼィゼィと荒い呼吸で酸素を求める
そんな私を受け止め私の首元に顔を埋めたれーくんがごめんと聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた
「今までどこで何していた?」
感情が乗っておらず、いつもより低い声に乗せられた冷ややかな言葉に咄嗟に声が出なかった
今までこんな話し方をれーくんにされた事は無かった
息を飲んでれーくんを見つめ返す
ホテルスタッフが大声でホテルの外に避難するように誘導する声が聞こえ、パーティ会場は騒然となっている中、れーくんと私だけ時間が止まったかのようにその場で見つめ合っていた
どれだけの時間そうしていたか分からない
周りがかなり静かになったのにれーくんの視線はずっと外されることなく私を見つめ続け、このままでは埒があかないと私が折れることで口火を切る
「透さん、避難しなきゃ…」
「…本当に避難しなきゃならないのか?」
「え…?」
「あやがここに戻ってきたってことは避難しなくても大丈夫なんじゃないのか?」
「………」
「あや、何か知ってるんだろう?」
「………」
「俺に話すんだ」
目を眇めてこちらを見るれーくんが初めて怖いと感じた
私の腕を掴んでいる力が少し強まる
利き腕を抑えられているけど私なら普通の人が相手の場合抜けることは容易だ
でもれーくんから抜けることは困難だろう
もちろんれーくんは意図的に私の利き腕を掴んでいるのだと思う
そう結論付けた私は途方に暮れ泣きそうな情けない顔をしてれーくんを見上げた
気が付くと会場内の人員の避難はほぼ済んでしまったようで人の気配はほとんどなくなっている
私たちは柱の陰にいるのでホテルスタッフたちも見落としているのだろう、48階会場内全員避難完了という声が聞こえ静かになった
多分この階層にはもう私たちしかいないだろう
階下では陣平と研ちゃんの爆処ダブルエースが爆弾解体にあたってくれてるので爆発する可能性はほぼないと信じられる
そう考えるとれーくんの言うとおり避難しなくても大丈夫というのは大げさな話でも間違った話でも無いと言えるかもしれない
れーくんをじっと見上げても冷ややかな視線で見下ろしてくるれーくんの表情はピクリとも動かない
誰もおらず静かな中、互いの呼吸と遠くで空調の音がするだけ
思わず目を下に逸らすと左腕の拘束が外れてれーくんの手が離れる
ホッとしてれーくんに掴まれていたところが心許なく感じて右手で擦ろうとした瞬間、顔の右にドンッと勢いよく手を付かれた
耳元と頬、首筋に一瞬遅れてふわりと空気が動くのを感じる
所謂壁ドンである
ヒッと怯みそうになり思わず下げていた目線をれーくんに向けると秘色の瞳の中の瞳孔が開いておりれーくんが憤っていることが分かった
「何があったか言うんだ。あやが言わないなら風見に吐かせるよ」
そう言いながら右手を私の顎へ動かしクィと上げる
反らすことも出来なくなった目線はれーくんの目を見るしか出来ない
風見さんと一緒にいたことは話してないけどここでわざわざ風見さんの名前を出したのは盗聴器を通して風見さんが私の状況を確認していたことを知っているからの言葉だろう
視線が冷ややかだったれーくんは軽く溜息を吐き目を閉じた
形の良い唇を引き結び眉間のシワを緩ませる
数秒して目を開けたれーくんは声音を少しだけ柔らかく語りかけてきた
「僕が上山のパートナーと外す直前にあやは上山に声を掛けられていたね?」
「……うん」
「ハニトラはあやに伝えた作戦に入ってなかったはずだけど?」
「……」
「どこに行ってた?何があった?」
「…………」
答えられず黙っているとクィと上げられた顔にれーくんの顔が近づいてくる
これ以上近づかれると鼻や唇が触れそうで思わず身を堅くして構える
今までこんな風にれーくんと接近したことはなかった、ここまで接近したことはなかった
れーくんの秘色の瞳の中の開いた瞳孔に吸い込まれそうになり足下が一瞬ふらつくとれーくんに抱き留められる
れーくんの強い視線からようやく解放され、気が抜けて一気に脱力すると呼応するように少し強めに抱きしめられた
視線から解放されて張り詰めていた神経が少しほぐれたのか抱きしめられてるれーくんの温かさにホッとしたのか先ほどよりずっとれーくんとは距離が近いのに少し頭が回るようになる
私がここで言わなかったとしても風見さん経由なり、報告書なりで何があったかはれーくんにはすぐバレるのでここで言わずにいる理由が無いだろう
ぽつりぽつりと言葉を紡いだ
「透さんの姿が見えなくなってから…47階にある上山孝太郎の部屋へ…行ってました」
「うん」
「上山孝太郎が浴室に行った隙に…物証になるデータを手に入れました」
「うん」
「その後上山孝太郎の部屋で爆弾を見つけ風見さんと爆処の2人に来て貰いました」
「うん」
「爆弾は陣平と研ちゃんが解体してくれてます」
「うん」
「上山孝太郎は浴室で意識不明になってて救急車で警察病院に…」
「うん」
「風見さんに現場から離れるように言われてっ」
「うん」
「透さんと合流しなきゃと戻って…きました」
ぎゅっと抱きしめられるれーくんの腕の力が少し強くなる
それに答えるようにそれまでずっとスカートを握りしめてた私の両手をそっとれーくんの背中に回す
「上山に何もされなかった?」
「…ちょっと触られた…だけ…」
本当は二の腕やらにキスされたりしてるけど何となく言えなくて言葉を濁すとれーくんは抱きしめていた手を緩め私を自由にしたかと思うと再度私の顎をクィとして視線を交わらせる
れーくんの目からは先ほどの冷ややかさは消え、形の良い口元もゆるりと緩ませていた
彼が納得してくれただろうことにはホッとする…でも階下には爆弾がある
陣平と研ちゃんが解体してくれてるけど私たちは避難しないのかなと思い口を開こうとしたら再び私を抱きしめたれーくんに突然唇を塞がれた
突然の事に驚き目を瞠ってれーくんを見つめるけど彼は目を閉じているし私を抱き留めてる手は緩まず、逆に益々強くなる
れーくんの後ろに回していた手を彼の胸元に持っていってグイグイ押してみるけどれーくんの力には敵わなくてピクリとも動いてくれない
突然の事に驚いて呼吸が出来なくなっていた私は息が苦しくなって思わず閉じていた口を開くとぬるりとしたものが口の中に入ってきた
今まで触れたことも感じたこともないソレに口内を撫で回され舌を絡められ、挙げ句呼吸もろくに出来なくてどうしたら良いかも分からない
れーくんにされるがままにされ肌の裏側がざわめくような感覚に襲われる
身体の力が抜け、れーくんを押しのけようとしていた手はいつの間にか彼のジャケットの襟を掴んでいた
全身の肌が粟立つ
呼吸が出来ず酸欠で生理的に浮かんでいた涙が目尻から一雫流れた
流れた涙が頬を伝い私の顎を抑えてるれーくんの指に触れると蠱惑的な光を宿した秘色の目が薄く開き、私の下唇をれーくんの唇で咥えた後、名残惜しそうに離れていった
突然のキスで酸欠になったのとあまりの驚きに気がつくと私は足に力が入らなくなっており意図せずれーくんに寄りかかりゼィゼィと荒い呼吸で酸素を求める
そんな私を受け止め私の首元に顔を埋めたれーくんがごめんと聞こえるか聞こえないかくらいの声で呟いた