【DC】Con te
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シャワーの音が聞こえてきたところで私は胸元に隠していた記憶媒体がそこにあるか確認しながら書斎スペースへ向かい、電源の入りっぱなしのノートPCにザッと目を通す
スクリーンセーバーを解除してみるとロックもかかっておらず、簡単にデスクトップが表示される
そのデスクトップには一般的なアイコンしかない
探っていると”Spende”と記載されたデータが入っているフォルダを見つけた
Spendeとはドイツ語で献金という意味である
普通こんな分かりやすいファイル名するか…と呆れながらもデータを展開すると献金に関するデータでビンゴだ
しかしこれだけでは心配なのでPCのデータを丸ごとコピーさせて頂こう
先ほど胸元にあることを確認した記録媒体を抜き出しPCにセットしてコピーを開始
この記録媒体はデータコピーした痕跡が残らないようにしながらも高速データコピーが出来る公安部サイバーセキュリティ課エース様ご自慢の代物だ
データが記憶媒体に吸い上げられていってる様子を可視化したバーが動くのを眺めながら先ほどから引っかかっていることに思考を巡らす
上山孝太郎は用心深いと聞いていたがこうして懐に飛び込んでみると用心深さが全く感じられない
普通なら出会って1時間と経ってない初対面の私を機密データの入ったPCにロックもかけず起動しっぱなしのこの部屋に1人置いていくなんて本当に用心深い人物ならあり得ないし、PCのデータもドイツ語とは言え”献金”という言葉をモロに使っている
余程抜けてる人なのか…最大手フロント企業の最高役員なのに迂闊すぎる
それにいくらこの部屋が上山孝太郎のプライベートルームとして確保されているかと言っても外にSPが1人だけで室内にいないということにも疑問を感じる
私に逃げられるとは思ってないのだろうか
上山孝太郎ほどの人物ならば室内にもSPがいてもおかしくはないはず
会場でもパートナーと離れた後は1人だったが、いくら気さくな議員を装っていたとしても上山孝太郎クラスならパーティ会場内でも最低2人はSPを付けているのが普通である
本人が拒んだのならば分からないでも無いけど事前情報と現確の状況が色々噛み合わない気がする
もう一つ疑問なのが会場に一緒に来たパートナーの女性だ
れーくんを一目で気に入ったのは分からなくもないけど上山孝太郎を無視してれーくんとどっかに行ってしまった事にも疑問を感じるし、上山孝太郎の方もパートナーの女性の事を気に掛けてないみたいだ
もしかして私たちの潜入がバレて引き離す作戦なんだろうか?
記憶媒体へのデータコピーが完了したので記憶媒体をPCより抜きクラッチバッグの二重底にした最奥へ直す
これで証拠は確保出来たので聞いてくれてるだろう風見さんに声を掛けた
「証拠確保」
盗聴器に向けて声に出すとただの独り言のようだと思い1人苦笑する
風見さんたちはどうしているだろうか?
私はこのままここにいて良いのか、証拠確保したからこの場から逃げた方が良いのか…
れーくんが打ち合わせ時にその辺の話をワザとはぐらかしたので判断が付かない
勝手な行動をして皆に迷惑を掛けるわけにはいかないので一応このままいた方が風見さんたちもこちらの状況を把握出来て良いだろう
まだシャワーの音がしているので時間を確認すると上山孝太郎がシャワーに向かってからかれこれ35分が経っていた
いくら致す前とは言え男性が30分以上もシャワーを浴びてるというのは長すぎないだろうか?
データコピーや思考を巡らせたりした中でも上山孝太郎の気配やシャワーの音への警戒は怠っていなかったので気配を殺せる人じゃないならまだシャワーを浴びているはず
様子を見に行くべき…?
うーむと悩み視線を下に向けるとソファの下に何かあるのが見えた
ホテルの客室は通常日々宿泊客が入れ替わるのでソファの下にモノがあるということは前に宿泊した客の忘れ物かもしれない
これだけ立派なホテルだからスタッフもしっかり教育受けてそうなのに客室清掃時この遺留品に気がつかなかったのだろうか
不思議に思いつつソファに歩み寄り下を覗いてみたら白無地の紙袋のようだった
なんかイヤな予感がする
そっとソファの下から引っ張り出し紙袋を開いて中を見ると縦横20センチくらいのほぼ正方形の四角いBOX
BOXに付いてる赤いLEDがチカチカしており、そのすぐ側にあるタイマーが動いてるのが見えた
「上山孝太郎の客室で爆弾と思わしきものを発見!」
考えるより先に盗聴器に向かって声を発していた
これは爆弾?
何でこんなところにあるの?
爆弾ってことは振動を与えたらいけないタイプかもしれない
まずはカバーを外してどのようなタイプの爆弾か特定しなければならない
ドライバーやハサミやカッターなどの工具も持ってないので解体するのは手間取るけどいざという時は私がやるしか無いだろう
残り時間は1:00:32と表示されているのでこれが本物の爆弾であるならば約60分後に爆発する可能性が高い
残り時間から考えても早急に対応せねばならない
もう盗聴器を介するというまどろっこしいことはしていられない
クラッチバッグからスマホを引っ張り出しれーくんに電話するけど電波の届かないところか電源を切ってるという無機質なアナウンスが流れ、思わず舌打ちして電話を切り風見さんへ電話する
ワンコールの途中で風見さんが電話に出てくれる
「あやさん!状況は盗聴器から確認済みです!機動隊の爆発物処理班に出動要請しています」
「風見さんありがとう!残り時間は約60分です」
「了解しました。至急向かわせます!」
「ところで風見さん、降谷くんと連絡が取れないんだけど今どうしてます?」
「降谷さんは…」
「…ごめん、私が聞いといて申し訳ないけど上山孝太郎の身柄確保に動くので一旦切ります。1人こちらに回してください」
「了解しました」
風見さんが珍しく口籠もった
時間があまり無いこともあるし上山孝太郎や爆弾の件もあるので遮ってこちらの伝えたい事だけ伝えて電話を切る
口籠もられた理由が気になるけどそれより任務に集中する方が大事
色々考えたいし気になるけど頭から一旦れーくんのことは追い出した
スクリーンセーバーを解除してみるとロックもかかっておらず、簡単にデスクトップが表示される
そのデスクトップには一般的なアイコンしかない
探っていると”Spende”と記載されたデータが入っているフォルダを見つけた
Spendeとはドイツ語で献金という意味である
普通こんな分かりやすいファイル名するか…と呆れながらもデータを展開すると献金に関するデータでビンゴだ
しかしこれだけでは心配なのでPCのデータを丸ごとコピーさせて頂こう
先ほど胸元にあることを確認した記録媒体を抜き出しPCにセットしてコピーを開始
この記録媒体はデータコピーした痕跡が残らないようにしながらも高速データコピーが出来る公安部サイバーセキュリティ課エース様ご自慢の代物だ
データが記憶媒体に吸い上げられていってる様子を可視化したバーが動くのを眺めながら先ほどから引っかかっていることに思考を巡らす
上山孝太郎は用心深いと聞いていたがこうして懐に飛び込んでみると用心深さが全く感じられない
普通なら出会って1時間と経ってない初対面の私を機密データの入ったPCにロックもかけず起動しっぱなしのこの部屋に1人置いていくなんて本当に用心深い人物ならあり得ないし、PCのデータもドイツ語とは言え”献金”という言葉をモロに使っている
余程抜けてる人なのか…最大手フロント企業の最高役員なのに迂闊すぎる
それにいくらこの部屋が上山孝太郎のプライベートルームとして確保されているかと言っても外にSPが1人だけで室内にいないということにも疑問を感じる
私に逃げられるとは思ってないのだろうか
上山孝太郎ほどの人物ならば室内にもSPがいてもおかしくはないはず
会場でもパートナーと離れた後は1人だったが、いくら気さくな議員を装っていたとしても上山孝太郎クラスならパーティ会場内でも最低2人はSPを付けているのが普通である
本人が拒んだのならば分からないでも無いけど事前情報と現確の状況が色々噛み合わない気がする
もう一つ疑問なのが会場に一緒に来たパートナーの女性だ
れーくんを一目で気に入ったのは分からなくもないけど上山孝太郎を無視してれーくんとどっかに行ってしまった事にも疑問を感じるし、上山孝太郎の方もパートナーの女性の事を気に掛けてないみたいだ
もしかして私たちの潜入がバレて引き離す作戦なんだろうか?
記憶媒体へのデータコピーが完了したので記憶媒体をPCより抜きクラッチバッグの二重底にした最奥へ直す
これで証拠は確保出来たので聞いてくれてるだろう風見さんに声を掛けた
「証拠確保」
盗聴器に向けて声に出すとただの独り言のようだと思い1人苦笑する
風見さんたちはどうしているだろうか?
私はこのままここにいて良いのか、証拠確保したからこの場から逃げた方が良いのか…
れーくんが打ち合わせ時にその辺の話をワザとはぐらかしたので判断が付かない
勝手な行動をして皆に迷惑を掛けるわけにはいかないので一応このままいた方が風見さんたちもこちらの状況を把握出来て良いだろう
まだシャワーの音がしているので時間を確認すると上山孝太郎がシャワーに向かってからかれこれ35分が経っていた
いくら致す前とは言え男性が30分以上もシャワーを浴びてるというのは長すぎないだろうか?
データコピーや思考を巡らせたりした中でも上山孝太郎の気配やシャワーの音への警戒は怠っていなかったので気配を殺せる人じゃないならまだシャワーを浴びているはず
様子を見に行くべき…?
うーむと悩み視線を下に向けるとソファの下に何かあるのが見えた
ホテルの客室は通常日々宿泊客が入れ替わるのでソファの下にモノがあるということは前に宿泊した客の忘れ物かもしれない
これだけ立派なホテルだからスタッフもしっかり教育受けてそうなのに客室清掃時この遺留品に気がつかなかったのだろうか
不思議に思いつつソファに歩み寄り下を覗いてみたら白無地の紙袋のようだった
なんかイヤな予感がする
そっとソファの下から引っ張り出し紙袋を開いて中を見ると縦横20センチくらいのほぼ正方形の四角いBOX
BOXに付いてる赤いLEDがチカチカしており、そのすぐ側にあるタイマーが動いてるのが見えた
「上山孝太郎の客室で爆弾と思わしきものを発見!」
考えるより先に盗聴器に向かって声を発していた
これは爆弾?
何でこんなところにあるの?
爆弾ってことは振動を与えたらいけないタイプかもしれない
まずはカバーを外してどのようなタイプの爆弾か特定しなければならない
ドライバーやハサミやカッターなどの工具も持ってないので解体するのは手間取るけどいざという時は私がやるしか無いだろう
残り時間は1:00:32と表示されているのでこれが本物の爆弾であるならば約60分後に爆発する可能性が高い
残り時間から考えても早急に対応せねばならない
もう盗聴器を介するというまどろっこしいことはしていられない
クラッチバッグからスマホを引っ張り出しれーくんに電話するけど電波の届かないところか電源を切ってるという無機質なアナウンスが流れ、思わず舌打ちして電話を切り風見さんへ電話する
ワンコールの途中で風見さんが電話に出てくれる
「あやさん!状況は盗聴器から確認済みです!機動隊の爆発物処理班に出動要請しています」
「風見さんありがとう!残り時間は約60分です」
「了解しました。至急向かわせます!」
「ところで風見さん、降谷くんと連絡が取れないんだけど今どうしてます?」
「降谷さんは…」
「…ごめん、私が聞いといて申し訳ないけど上山孝太郎の身柄確保に動くので一旦切ります。1人こちらに回してください」
「了解しました」
風見さんが珍しく口籠もった
時間があまり無いこともあるし上山孝太郎や爆弾の件もあるので遮ってこちらの伝えたい事だけ伝えて電話を切る
口籠もられた理由が気になるけどそれより任務に集中する方が大事
色々考えたいし気になるけど頭から一旦れーくんのことは追い出した