【DC】Con te
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レセプションパーティの主催者である上山孝太郎の挨拶が終わり、皆歓談に興じていた
このパーティは立食形式で皆自由に会場内を移動しており、あちこちから色んな話が聞こえてくる
私は1人、東都タワーが見えるフィックス窓の側にあるテーブルにいた
先ほどまで私とずっと一緒にいてくれたれーくんは上山孝太郎のパートナーの女性に誘われるまま会場入り口側の壁に移動していった
多分上山孝太郎のパートナーはれーくんを気に入ったのだろう
上山孝太郎と共に会場入りする時に会場を一望し、れーくんに目を止めてニッコリ微笑んでいたから
れーくんはそれに対して小さく会釈をしていたけど、お互い初見のはずなので彼女がれーくんを一目で気に入ったのだろうと思う
40代半ばくらいだろうと思われる上山孝太郎のパートナーは私よりも若そうだ
2人が並ぶと親子ほどの年齢差があるように見える彼女は同性の私から見てもとても華やかで綺麗な女性だった
チリッと心が痛むのは何故か…
その理由は考えない様にして上山孝太郎のパートナーからの情報収集をしているだろうれーくんとは別に私も情報収集をしなくては…と、彼から視線を外した
「失礼、お1人ですか?」
テーブルから自分のグラスを持ち上げようとした時、右後ろから声が掛かる
誰に声を掛けているのかなと周りを見回すも私の周りに1人でいる人はおらず、自分に対してだと気がついた
口元に笑みを浮かべゆっくり声のした方へ振り返る
ワイングラスを手にこちらを見ているのは先ほど皆の前で挨拶をしていた上山孝太郎だった
「えぇ」
「私もパートナーとはぐれましてね、良かったら少しお話しませんか?」
「喜んで」
上山孝太郎は私の横へ移動し、手にしていたワイングラスをテーブルに置く
そして側を通りすがったボーイさんが持っていたトレンチからシャンパングラスを2個取り上げ、自身の左手に持っていた方を私に差し出したのでお礼を言い受け取る
「それでは今日の貴女との出会いに乾杯」
ちょっと寒いなと思わせる音頭と共にこちらに掲げてきているグラスへ、受け取ったグラスを軽く当て上山孝太郎からわざと一瞬遅らせシャンパンをクチに運んだ
「国会議員の上山先生とお話が出来るなんて夢を見ているようです」
「私は貴女の様な美しい女性と出会えたことが幸運です」
上山孝太郎からなめ回す様な視線を感じる
あぁ、気をつけないと鳥肌が立ちそう
歯が浮く台詞に背筋がザワザワする
流石無類の女好きと言われるだけある…
そう思っていることを気づかれぬ様それまで片手で持っていたシャンパングラスを両手で支え、照れたフリして俯く
すると上山孝太郎はそっと私の左肩に手を回し、私の右の耳へクチを寄せて囁いてきた
「ここは少々騒がしいので良かったら下のフロアに部屋を取ってるのでそこで静かに飲み直しませんか?」
こんなに早くアクションを起こすもの?
驚きで勢いよく顔を上げたいところであったが、そんなことをしては上山孝太郎に不信に思われてしまう
潜入捜査だと気取られてはならないし、余裕のある女性を演じなければならない
この場合、ハニトラに移行すべきだと分かっているけど、れーくんの方はどうだろう?
まだ上山孝太郎のパートナーといるのだろうか?
私がハニトラをすることについてれーくんは否定的だと思う
最終打ち合わせ時にもハニトラについては一切触れなかった
彼のことだから意図的にハニトラの話をしなかったのだ
私がそういう経験ほとんどないのを幼なじみのれーくんは知ってるからそうならないよう気を遣ってくれているのかもしれない
しかし失敗出来ない仕事で必要な事なら覚悟しなければならない事もあると思う
目を背けてばかりはいられない
先ほどれーくんがいた辺りに視線を投げてみるけどれーくんと上山孝太郎のパートナーの姿は見えない
彼は彼で情報収集をしているのだろう
もしかしたら彼は彼でハニトラをしているのかもしれない
そう考えるとチリッと胸がヒリついた
れーくんの目が無いところでハニトラに移行して上山孝太郎を留めおけても資金横流しのデータをれーくんが入手出来るかどうかは分からない
彼が今上山孝太郎のパートナーとどこで何をしているか分からないからである
上山孝太郎はずいぶん用心深い人物だと聞いており、資金横流しのデータが入ってるだろうタブレットかPCは部屋に持ち込んでいるだろうと推測されるので私が隙を見てデータ確保した方が良さそうと判断する
その為にはこの誘いには乗った方が良さそうだ
会場外に待機しているだろう風見さんに今の状況を伝えよう…と左足に盗聴器を付けているので右のつま先をトントンとしてモールス信号を送る
・-・・ ・・-・- ・-- -・・- ・・-- ・ ・-- ・
(かみやまの へやへ)
風見さんならこれで伝わるはず
盗聴器の良いところは相手にこちらの状況を伝えられることだけど残念なところは向こうの様子が一切分からないところ
向こうがどう動くかはこちらで考え判断しなくてはならない
事前打ち合わせをしているし、風見さんたちはこの場合もケースとして想定済みだろうと思うけどれーくんは私がハニトラをすることに否定的でこの場合どういう動きになるか私には話してくれなかったので判断が付かない
この後の動きについては風見さんたちにお任せして私は私の出来ることをしようと決し、手に持っていたシャンパンをひとくちクチに運び、うっそりと微笑む
それを肯定と捉えたのだろう上山孝太郎は、厭らしい手付きで私の腰に手を添え会場外へ促すので手にしていたシャンパングラスをテーブルに置いてれーくんの姿が見えない会場を後にした
あぁ上山孝太郎の手をねじり上げたい!
腰に当てられてる手がサワサワと動いて時々お尻に降りてきたりストールで覆っている下の広く開いてる背中を直に撫でられたり…と不快感この上無い
厭らしく触る手を振り落としたいし身体も強ばりそうだけど心を無にして幼なじみ譲りのポーカーフェイスを貼り付けた
このパーティは立食形式で皆自由に会場内を移動しており、あちこちから色んな話が聞こえてくる
私は1人、東都タワーが見えるフィックス窓の側にあるテーブルにいた
先ほどまで私とずっと一緒にいてくれたれーくんは上山孝太郎のパートナーの女性に誘われるまま会場入り口側の壁に移動していった
多分上山孝太郎のパートナーはれーくんを気に入ったのだろう
上山孝太郎と共に会場入りする時に会場を一望し、れーくんに目を止めてニッコリ微笑んでいたから
れーくんはそれに対して小さく会釈をしていたけど、お互い初見のはずなので彼女がれーくんを一目で気に入ったのだろうと思う
40代半ばくらいだろうと思われる上山孝太郎のパートナーは私よりも若そうだ
2人が並ぶと親子ほどの年齢差があるように見える彼女は同性の私から見てもとても華やかで綺麗な女性だった
チリッと心が痛むのは何故か…
その理由は考えない様にして上山孝太郎のパートナーからの情報収集をしているだろうれーくんとは別に私も情報収集をしなくては…と、彼から視線を外した
「失礼、お1人ですか?」
テーブルから自分のグラスを持ち上げようとした時、右後ろから声が掛かる
誰に声を掛けているのかなと周りを見回すも私の周りに1人でいる人はおらず、自分に対してだと気がついた
口元に笑みを浮かべゆっくり声のした方へ振り返る
ワイングラスを手にこちらを見ているのは先ほど皆の前で挨拶をしていた上山孝太郎だった
「えぇ」
「私もパートナーとはぐれましてね、良かったら少しお話しませんか?」
「喜んで」
上山孝太郎は私の横へ移動し、手にしていたワイングラスをテーブルに置く
そして側を通りすがったボーイさんが持っていたトレンチからシャンパングラスを2個取り上げ、自身の左手に持っていた方を私に差し出したのでお礼を言い受け取る
「それでは今日の貴女との出会いに乾杯」
ちょっと寒いなと思わせる音頭と共にこちらに掲げてきているグラスへ、受け取ったグラスを軽く当て上山孝太郎からわざと一瞬遅らせシャンパンをクチに運んだ
「国会議員の上山先生とお話が出来るなんて夢を見ているようです」
「私は貴女の様な美しい女性と出会えたことが幸運です」
上山孝太郎からなめ回す様な視線を感じる
あぁ、気をつけないと鳥肌が立ちそう
歯が浮く台詞に背筋がザワザワする
流石無類の女好きと言われるだけある…
そう思っていることを気づかれぬ様それまで片手で持っていたシャンパングラスを両手で支え、照れたフリして俯く
すると上山孝太郎はそっと私の左肩に手を回し、私の右の耳へクチを寄せて囁いてきた
「ここは少々騒がしいので良かったら下のフロアに部屋を取ってるのでそこで静かに飲み直しませんか?」
こんなに早くアクションを起こすもの?
驚きで勢いよく顔を上げたいところであったが、そんなことをしては上山孝太郎に不信に思われてしまう
潜入捜査だと気取られてはならないし、余裕のある女性を演じなければならない
この場合、ハニトラに移行すべきだと分かっているけど、れーくんの方はどうだろう?
まだ上山孝太郎のパートナーといるのだろうか?
私がハニトラをすることについてれーくんは否定的だと思う
最終打ち合わせ時にもハニトラについては一切触れなかった
彼のことだから意図的にハニトラの話をしなかったのだ
私がそういう経験ほとんどないのを幼なじみのれーくんは知ってるからそうならないよう気を遣ってくれているのかもしれない
しかし失敗出来ない仕事で必要な事なら覚悟しなければならない事もあると思う
目を背けてばかりはいられない
先ほどれーくんがいた辺りに視線を投げてみるけどれーくんと上山孝太郎のパートナーの姿は見えない
彼は彼で情報収集をしているのだろう
もしかしたら彼は彼でハニトラをしているのかもしれない
そう考えるとチリッと胸がヒリついた
れーくんの目が無いところでハニトラに移行して上山孝太郎を留めおけても資金横流しのデータをれーくんが入手出来るかどうかは分からない
彼が今上山孝太郎のパートナーとどこで何をしているか分からないからである
上山孝太郎はずいぶん用心深い人物だと聞いており、資金横流しのデータが入ってるだろうタブレットかPCは部屋に持ち込んでいるだろうと推測されるので私が隙を見てデータ確保した方が良さそうと判断する
その為にはこの誘いには乗った方が良さそうだ
会場外に待機しているだろう風見さんに今の状況を伝えよう…と左足に盗聴器を付けているので右のつま先をトントンとしてモールス信号を送る
・-・・ ・・-・- ・-- -・・- ・・-- ・ ・-- ・
(かみやまの へやへ)
風見さんならこれで伝わるはず
盗聴器の良いところは相手にこちらの状況を伝えられることだけど残念なところは向こうの様子が一切分からないところ
向こうがどう動くかはこちらで考え判断しなくてはならない
事前打ち合わせをしているし、風見さんたちはこの場合もケースとして想定済みだろうと思うけどれーくんは私がハニトラをすることに否定的でこの場合どういう動きになるか私には話してくれなかったので判断が付かない
この後の動きについては風見さんたちにお任せして私は私の出来ることをしようと決し、手に持っていたシャンパンをひとくちクチに運び、うっそりと微笑む
それを肯定と捉えたのだろう上山孝太郎は、厭らしい手付きで私の腰に手を添え会場外へ促すので手にしていたシャンパングラスをテーブルに置いてれーくんの姿が見えない会場を後にした
あぁ上山孝太郎の手をねじり上げたい!
腰に当てられてる手がサワサワと動いて時々お尻に降りてきたりストールで覆っている下の広く開いてる背中を直に撫でられたり…と不快感この上無い
厭らしく触る手を振り落としたいし身体も強ばりそうだけど心を無にして幼なじみ譲りのポーカーフェイスを貼り付けた