【DC】Con te
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◇◆◇
私が自分の意識をきちんと取り戻したのはヒロとれーくんに助けられてから2日後のことだった
それまでクスリとアルコールを同時摂取した事により意識が混濁した状態だったとヒロから聞いた
クスリの影響で怪我していても痛みを感じずにいたけど、正常に意識が戻った今はふとした時に痛みがある
ヒロからもれーくんからも、もっと良い方法があっただろうとこっぴどく叱られた
れーくんから「これからは単独潜入禁止!」という言葉も含め2時間の説教を頂き、ただひたすらに小さく身を縮こめていた
ヒロに至っては私を抱きしめながら叱るので、叱られてる私もヒロを抱きしめ返して…と、端から見たら本当に私が叱られてるのかよく分からない状況だったと思う
叱るヒロの気持ちがとても伝わってきて私はグズグズに泣いてしまった
私の意識が混濁している間に私が潜入していたD案件はれーくんによって一斉摘発されたと聞かされた
無事任務完了した諸伏班は解散、諸伏班の面々は現在進行形の案件班へそれぞれ編入され、後の事務処理等は追々各々で…という事になったそうだ
私は降谷班に組み込まれることとなったらしい
ヒロから聞いたところによると私の今回の失態(と私は思っている)はヒロとれーくんによって徹底的に隠蔽され、ここまでの報告書は全て私の名前で上がっていると聞き2人には頭が上がらなかった
靴を履かずアスファルトを走ったせいで足の裏も怪我していた為、歩くこともままならず特務前日までヒロとれーくんによって仕事を強制的に休まされていた
色々な面で助かった反面、元気になってくると暇で仕方が無い
家で仕事が出来れば良いのだけど情報漏洩や守秘義務等の問題で仕事関係の書類は基本的に案件班のトップしか持ち出せない
今の私は降谷班の一員なので持ち出す資格が無いのだ
そんな暇を持て余していた特務前日にれーくんがうちへ来てパーティ衣装を揃えるから…と外に連れ出してくれた
足は無理せずにいたお陰でほぼ痛みも無く、明日の特務にも支障が無さそう
あいにくの曇り空だったけど久しぶりに外の空気を感じることが出来て私は嬉しかった
れーくんに連れられた公安御用達のブティックで私のイブニングドレスを先に選ぶことになり、れーくんが真剣な顔して店員さんとやりとりしている
夜間パーティの正装は女性のドレスは選びがいがあっても男性のタキシードの場合、選択肢はほぼ無いに等しい
その為、ドレス選びに余念が無いのかもしれない
ドレスを着るのは私なのにすっかり置いてけぼりでれーくんと店員さんはやりとりしている
暇を持て余した私は試着室にあるスツールに座り、所在なくスマホをいじると研ちゃんと陣平共通のSNSグループからメッセージが届いていた
お店に行ったらお店自体が閉まっていたけど任務は終わったのかという問いかけの内容
その件に関する返信はしても良いかなと思い、一旦返信文を打ち込んだけど送信前に指が止まる
あのお店で会えていたのは特別だったのだと思い出したからだった
彼らは私が連絡したからと言って誰かに漏らすとは考えられないけど、今ここで連絡を取ったら潜入してから今までそういうことをずっと我慢してきているヒロやれーくんに申し訳が立たないし、私自身もケジメが付かない
特別なあの環境から通常に戻った今、彼らとはいつまたやりとりできるだろう…と寂しく感じつつ返信文を削除しメッセージ画面を閉じる
既読は付いてる筈なので私が確認した事は2人にも伝わるだろうし、状況も聡い2人に察して貰えると信じよう…
どこにも持って行けない気持ちを吐き出すように小さく一つ息を吐く
人の気配と衣擦れの音がするので顔を上げるとれーくんがドレスを手に戻ってきたところだった
選んできたのは秘色でサテン地の背中と胸元が大きく開いたフルレングスでベアトップのイブニングドレス
ハイウエストでキュッと絞られた部分に大きなリボンがあり、そこから裾に掛けて艶やかなフリルが広がっていて少し濃い色のベルベット地の裏地が絶妙な按配で見えており良いアクセントになっている
ドレスの肌の露出を抑えるためか薄群青色のレースのストール、ストール留めは杜若色のファーに白銀色の低めのヒールとおそろいのクラッチバッグも用意してくれてる辺り、れーくんはとても気が利くしセンスも良いと思う
本音を言うと私の個人的な好みならマーメイドラインのドレスだけど今は怪我しているのと潜入する時は色々身につけるモノがあったりするのであまり身体にピタリとするデザインは着られない
そんなことを考えながら試着してカーテンを開けると試着室の前で待ち構えていたれーくんが嬉しそうに顔をほころばせ頷いた
どうやら彼のお気に召したようだ
れーくんは自分用にタキシードを新調し、小物に胡粉色のチーフと黒オニキスのカフリンクスに黒のカマーバンドで夜間パーティの正装一式である
男性用の夜間パーティの正装は基本的にモノクロで統一しなくてはならないので個性は出にくい分、素の良さが際立つと言える
れーくんなら同じ装いをした人たちの間に入っても一際目立つことだろう
お店に来た時の服に着替えた私がタキシードを試着するのに試着室に入ったれーくんに声をかけて試着室前で仁王立ちで待ち構えていたのに、しばらくして試着室かられーくんが姿を見せた時はお店に来た時と同じ服だった
タキシード姿は明日まで見せてくれないみたいで、れーくんはこういうところがちょっと意地悪だと思う
私が自分の意識をきちんと取り戻したのはヒロとれーくんに助けられてから2日後のことだった
それまでクスリとアルコールを同時摂取した事により意識が混濁した状態だったとヒロから聞いた
クスリの影響で怪我していても痛みを感じずにいたけど、正常に意識が戻った今はふとした時に痛みがある
ヒロからもれーくんからも、もっと良い方法があっただろうとこっぴどく叱られた
れーくんから「これからは単独潜入禁止!」という言葉も含め2時間の説教を頂き、ただひたすらに小さく身を縮こめていた
ヒロに至っては私を抱きしめながら叱るので、叱られてる私もヒロを抱きしめ返して…と、端から見たら本当に私が叱られてるのかよく分からない状況だったと思う
叱るヒロの気持ちがとても伝わってきて私はグズグズに泣いてしまった
私の意識が混濁している間に私が潜入していたD案件はれーくんによって一斉摘発されたと聞かされた
無事任務完了した諸伏班は解散、諸伏班の面々は現在進行形の案件班へそれぞれ編入され、後の事務処理等は追々各々で…という事になったそうだ
私は降谷班に組み込まれることとなったらしい
ヒロから聞いたところによると私の今回の失態(と私は思っている)はヒロとれーくんによって徹底的に隠蔽され、ここまでの報告書は全て私の名前で上がっていると聞き2人には頭が上がらなかった
靴を履かずアスファルトを走ったせいで足の裏も怪我していた為、歩くこともままならず特務前日までヒロとれーくんによって仕事を強制的に休まされていた
色々な面で助かった反面、元気になってくると暇で仕方が無い
家で仕事が出来れば良いのだけど情報漏洩や守秘義務等の問題で仕事関係の書類は基本的に案件班のトップしか持ち出せない
今の私は降谷班の一員なので持ち出す資格が無いのだ
そんな暇を持て余していた特務前日にれーくんがうちへ来てパーティ衣装を揃えるから…と外に連れ出してくれた
足は無理せずにいたお陰でほぼ痛みも無く、明日の特務にも支障が無さそう
あいにくの曇り空だったけど久しぶりに外の空気を感じることが出来て私は嬉しかった
れーくんに連れられた公安御用達のブティックで私のイブニングドレスを先に選ぶことになり、れーくんが真剣な顔して店員さんとやりとりしている
夜間パーティの正装は女性のドレスは選びがいがあっても男性のタキシードの場合、選択肢はほぼ無いに等しい
その為、ドレス選びに余念が無いのかもしれない
ドレスを着るのは私なのにすっかり置いてけぼりでれーくんと店員さんはやりとりしている
暇を持て余した私は試着室にあるスツールに座り、所在なくスマホをいじると研ちゃんと陣平共通のSNSグループからメッセージが届いていた
お店に行ったらお店自体が閉まっていたけど任務は終わったのかという問いかけの内容
その件に関する返信はしても良いかなと思い、一旦返信文を打ち込んだけど送信前に指が止まる
あのお店で会えていたのは特別だったのだと思い出したからだった
彼らは私が連絡したからと言って誰かに漏らすとは考えられないけど、今ここで連絡を取ったら潜入してから今までそういうことをずっと我慢してきているヒロやれーくんに申し訳が立たないし、私自身もケジメが付かない
特別なあの環境から通常に戻った今、彼らとはいつまたやりとりできるだろう…と寂しく感じつつ返信文を削除しメッセージ画面を閉じる
既読は付いてる筈なので私が確認した事は2人にも伝わるだろうし、状況も聡い2人に察して貰えると信じよう…
どこにも持って行けない気持ちを吐き出すように小さく一つ息を吐く
人の気配と衣擦れの音がするので顔を上げるとれーくんがドレスを手に戻ってきたところだった
選んできたのは秘色でサテン地の背中と胸元が大きく開いたフルレングスでベアトップのイブニングドレス
ハイウエストでキュッと絞られた部分に大きなリボンがあり、そこから裾に掛けて艶やかなフリルが広がっていて少し濃い色のベルベット地の裏地が絶妙な按配で見えており良いアクセントになっている
ドレスの肌の露出を抑えるためか薄群青色のレースのストール、ストール留めは杜若色のファーに白銀色の低めのヒールとおそろいのクラッチバッグも用意してくれてる辺り、れーくんはとても気が利くしセンスも良いと思う
本音を言うと私の個人的な好みならマーメイドラインのドレスだけど今は怪我しているのと潜入する時は色々身につけるモノがあったりするのであまり身体にピタリとするデザインは着られない
そんなことを考えながら試着してカーテンを開けると試着室の前で待ち構えていたれーくんが嬉しそうに顔をほころばせ頷いた
どうやら彼のお気に召したようだ
れーくんは自分用にタキシードを新調し、小物に胡粉色のチーフと黒オニキスのカフリンクスに黒のカマーバンドで夜間パーティの正装一式である
男性用の夜間パーティの正装は基本的にモノクロで統一しなくてはならないので個性は出にくい分、素の良さが際立つと言える
れーくんなら同じ装いをした人たちの間に入っても一際目立つことだろう
お店に来た時の服に着替えた私がタキシードを試着するのに試着室に入ったれーくんに声をかけて試着室前で仁王立ちで待ち構えていたのに、しばらくして試着室かられーくんが姿を見せた時はお店に来た時と同じ服だった
タキシード姿は明日まで見せてくれないみたいで、れーくんはこういうところがちょっと意地悪だと思う