【DC】Con te
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違法ドラッグをアルコールと一緒に摂取するなど普通は自殺行為に近い
こういうドラッグはアルコールと一緒に摂取すると吸収率が通常より良くなり単体で摂取するより効果が跳ね上がる
当然私は今までドラッグを摂取したことがないのでどんなに意識を保とうとしても自分がどうなるか見当が付かなかった
しかしこのままでいても怪しまれるだけなので、取り出した最後の1錠のクスリを手に私がずっと飲むのを待っている店長を横目に見やる
そしてクスリ入りのセックス・オン・ザ・ビーチを手に取り意を決して口に運んだ
クスリの味自体はカクテルでよく分からない
粉状になっていると言ってもグラスの底で割って砕いた錠剤な上、氷で冷えてるカクテルに入れられているのでほとんど溶けず、見た目にはほとんど分からなくとも口の中では時々小さな粒状のモノを感じ不快な気持ちになる
酔ったフリをして口の横から少しこぼすことで飲む量を減らすことは出来るがどうやっても半分以上は飲まなきゃいけない
クスリに即効性があるか分からないけどクスリの現物を確保できたし一気に飲みきって身体の自由が利くうちに逃げようか…
店長の舐めるようなジットリした視線を尻目にグイッと一気にあおりクスリ入りのセックス・オン・ザ・ビーチを飲みきると店長も満足したように自身が持っていたクスリをビールと共に飲み下していた
その様子をボンヤリ見ていた私であったが、クスリに即効性があるのか、それともセックス・オン・ザ・ビーチを一気にあおったせいか…座っているのにクラリと目眩がした
視界がぐにゃりと歪み意識を持っていかれそうで全力疾走をした後の様に心臓もバクバクし始めて呼吸が苦しくなってきた
店長は私の太ももを撫でながらこちらの様子を伺っており、触られていることによる不快感が私の意識をギリギリのところで繋ぎ止める…がこれはヤバい、もうこれ以上ここにいてはヤバい
何がヤバいって今の私の状態では私自身の身の安全を守ることは困難だと推測出来るから
意識もどこまで保っていられるか自分で判断が付かなくなってきている
バクバクする心臓の上に手をやって少しでも落ち着けようと深呼吸をしてみても一向に心臓の動きは穏やかにならない
いくら酸素を取り入れても身体の中の酸素が足りない感じがする
室内のモヤった匂いが今まで以上に不快に感じ吐き気が酷くなる
不意に背もたれと自分のお尻の間に置いたクラッチバッグの中でスマホが振動しているのを感じた
そのスマホは潜入時用で夜の仕事に使っているものだから本来の身元がバレる様なデータは入ってない
しかし私に何かあった時用に発信器が仕込まれている
私が夜の仕事の時に必ずしてるブレスレットには脈拍常時測定機能があり、脈拍に異常が見られた状態で一定時間スマホを触らないとスマホが振動し続け、更に一定時間経過するとヒロに私の位置情報が通知されるのだ
これはヒロと潜入時の互いの身を守るために私はブレスレット、ヒロは時計を潜入時は必ず身につけることを約束し、潜入用のスマホ内部に発信器を付け、互いのスマホに通知されるようにしていたのである
スマホの位置通知機能はスマホの電源を切られたり壊されたりしたら位置検索は出来なくなるがこの発信器はスマホの電源を切られたりバッテリ切れになったり壊されて給電されなくても12時間は発信器自体の内臓バッテリで稼働する
このまま待てばヒロが来てくれるだろう…
でもその前に、私の意識があるうちにここから脱出しなきゃ…
朦朧としつつ店長の手を振り払い立ち上がった
しっかり堅かったはずの床がスポンジかトランポリンのようにフワフワ感じ一歩歩くごとに足を取られそうになる
身体が熱発したかのように熱く怠い
動悸も激しくて苦しい
足を一歩前に出すけど自分の身体と思えないくらい凄く重い
まるで鉛を背負ってるみたいだ
後ろからは店長が私を捕まえようと追って来ている
共にクスリを飲んだはずの店長はクスリの耐性があるのか私より遙かにしっかりしていて追いついた私の手首をつかみ勢いよく店長の方へ引き寄せた
その力に耐えられなかった私がよろけて店長に向かって勢いよく倒れ込み、倒れ込まれると思ってなかっただろう店長は不意を突かれ床に後頭部を思い切り打ち付ける
店長の上に倒れ込んだ拍子に私の右の靴が脱げてどっかに吹っ飛んだ
頭を強かに打ち付けた店長の上に転がった私はダメージがほぼ無かったので彼より先に身体を起こす
身体を起こす際に付いた私の手元には先ほど靴の中に隠したクスリが転がっている
靴が脱げた時に転がったんだろう
これだけはなんとしても持ち帰って分析して貰わなきゃいけない
クスリを拾い上げ持っていたクラッチバッグを開けようとするけど手が震えてなかなか開けられず手間取ってしまう
逃げなきゃいけないのでこれ以上時間を掛ける訳にもいかず、仕方なしにクラッチバッグの隙間からクスリを中に滑り込ませた
本当はハンカチにくるんで保護して持ち帰りたいけど今の私にはそこまで出来そうにない
とにかくこのクスリは大切な物証だ、持って帰る!
このクスリだけは死守しなければ!
店長は脳しんとうでも起こしたのか未だフラフラとしているので片足となったヒールが邪魔になった私は左の靴を脱いで力一杯店長に投げつけると店長の顎にパカンといい音がしてヒットし店長は声も無く再び倒れ込んだ
厳つい2人のスタッフがいたからエレベータは使えない…と非常階段の扉に向かった
脚を縺れさせ転がるように階段を駆け下りフラフラした足取りで建物の外に飛び出す
今までのリノリウムのツルッとした床と違い、でこぼこで小石が落ちてたりするアスファルトはパンストだけの足に痛い
自分の感覚ではスポンジのようにフワフワした路面に感じるけど実際はしっかりとしたアスファルトなので一歩毎に靴を履いていない私の足に痛みが走る
気を抜くと意識を持っていかれそうなので今はこの痛みのお陰で意識を保ててありがたい
しばらく走り続け、追われてる気配もないので小道に入り立ち止まると力が抜け一気にガクンと膝から崩れ落ちた
膝を強かに打ち付けたけど痛みは感じない
いつの間にか痛覚も麻痺していたようだ
アスファルトに付いた手の下も未だスポンジのようにフワフワしている
身体は走ってアルコールとクスリが回ったのか、それとも追われてないことに気が抜けたのか今はもう思うように動かなかった
身体の自由が利かないまま証拠であるクスリの入ったクラッチバッグと共に熱い自分の身体を抱きしめていたらじわじわと目の前が真っ暗になり意識を失った…
ヒロ…助け…て……
◇◆◇
こういうドラッグはアルコールと一緒に摂取すると吸収率が通常より良くなり単体で摂取するより効果が跳ね上がる
当然私は今までドラッグを摂取したことがないのでどんなに意識を保とうとしても自分がどうなるか見当が付かなかった
しかしこのままでいても怪しまれるだけなので、取り出した最後の1錠のクスリを手に私がずっと飲むのを待っている店長を横目に見やる
そしてクスリ入りのセックス・オン・ザ・ビーチを手に取り意を決して口に運んだ
クスリの味自体はカクテルでよく分からない
粉状になっていると言ってもグラスの底で割って砕いた錠剤な上、氷で冷えてるカクテルに入れられているのでほとんど溶けず、見た目にはほとんど分からなくとも口の中では時々小さな粒状のモノを感じ不快な気持ちになる
酔ったフリをして口の横から少しこぼすことで飲む量を減らすことは出来るがどうやっても半分以上は飲まなきゃいけない
クスリに即効性があるか分からないけどクスリの現物を確保できたし一気に飲みきって身体の自由が利くうちに逃げようか…
店長の舐めるようなジットリした視線を尻目にグイッと一気にあおりクスリ入りのセックス・オン・ザ・ビーチを飲みきると店長も満足したように自身が持っていたクスリをビールと共に飲み下していた
その様子をボンヤリ見ていた私であったが、クスリに即効性があるのか、それともセックス・オン・ザ・ビーチを一気にあおったせいか…座っているのにクラリと目眩がした
視界がぐにゃりと歪み意識を持っていかれそうで全力疾走をした後の様に心臓もバクバクし始めて呼吸が苦しくなってきた
店長は私の太ももを撫でながらこちらの様子を伺っており、触られていることによる不快感が私の意識をギリギリのところで繋ぎ止める…がこれはヤバい、もうこれ以上ここにいてはヤバい
何がヤバいって今の私の状態では私自身の身の安全を守ることは困難だと推測出来るから
意識もどこまで保っていられるか自分で判断が付かなくなってきている
バクバクする心臓の上に手をやって少しでも落ち着けようと深呼吸をしてみても一向に心臓の動きは穏やかにならない
いくら酸素を取り入れても身体の中の酸素が足りない感じがする
室内のモヤった匂いが今まで以上に不快に感じ吐き気が酷くなる
不意に背もたれと自分のお尻の間に置いたクラッチバッグの中でスマホが振動しているのを感じた
そのスマホは潜入時用で夜の仕事に使っているものだから本来の身元がバレる様なデータは入ってない
しかし私に何かあった時用に発信器が仕込まれている
私が夜の仕事の時に必ずしてるブレスレットには脈拍常時測定機能があり、脈拍に異常が見られた状態で一定時間スマホを触らないとスマホが振動し続け、更に一定時間経過するとヒロに私の位置情報が通知されるのだ
これはヒロと潜入時の互いの身を守るために私はブレスレット、ヒロは時計を潜入時は必ず身につけることを約束し、潜入用のスマホ内部に発信器を付け、互いのスマホに通知されるようにしていたのである
スマホの位置通知機能はスマホの電源を切られたり壊されたりしたら位置検索は出来なくなるがこの発信器はスマホの電源を切られたりバッテリ切れになったり壊されて給電されなくても12時間は発信器自体の内臓バッテリで稼働する
このまま待てばヒロが来てくれるだろう…
でもその前に、私の意識があるうちにここから脱出しなきゃ…
朦朧としつつ店長の手を振り払い立ち上がった
しっかり堅かったはずの床がスポンジかトランポリンのようにフワフワ感じ一歩歩くごとに足を取られそうになる
身体が熱発したかのように熱く怠い
動悸も激しくて苦しい
足を一歩前に出すけど自分の身体と思えないくらい凄く重い
まるで鉛を背負ってるみたいだ
後ろからは店長が私を捕まえようと追って来ている
共にクスリを飲んだはずの店長はクスリの耐性があるのか私より遙かにしっかりしていて追いついた私の手首をつかみ勢いよく店長の方へ引き寄せた
その力に耐えられなかった私がよろけて店長に向かって勢いよく倒れ込み、倒れ込まれると思ってなかっただろう店長は不意を突かれ床に後頭部を思い切り打ち付ける
店長の上に倒れ込んだ拍子に私の右の靴が脱げてどっかに吹っ飛んだ
頭を強かに打ち付けた店長の上に転がった私はダメージがほぼ無かったので彼より先に身体を起こす
身体を起こす際に付いた私の手元には先ほど靴の中に隠したクスリが転がっている
靴が脱げた時に転がったんだろう
これだけはなんとしても持ち帰って分析して貰わなきゃいけない
クスリを拾い上げ持っていたクラッチバッグを開けようとするけど手が震えてなかなか開けられず手間取ってしまう
逃げなきゃいけないのでこれ以上時間を掛ける訳にもいかず、仕方なしにクラッチバッグの隙間からクスリを中に滑り込ませた
本当はハンカチにくるんで保護して持ち帰りたいけど今の私にはそこまで出来そうにない
とにかくこのクスリは大切な物証だ、持って帰る!
このクスリだけは死守しなければ!
店長は脳しんとうでも起こしたのか未だフラフラとしているので片足となったヒールが邪魔になった私は左の靴を脱いで力一杯店長に投げつけると店長の顎にパカンといい音がしてヒットし店長は声も無く再び倒れ込んだ
厳つい2人のスタッフがいたからエレベータは使えない…と非常階段の扉に向かった
脚を縺れさせ転がるように階段を駆け下りフラフラした足取りで建物の外に飛び出す
今までのリノリウムのツルッとした床と違い、でこぼこで小石が落ちてたりするアスファルトはパンストだけの足に痛い
自分の感覚ではスポンジのようにフワフワした路面に感じるけど実際はしっかりとしたアスファルトなので一歩毎に靴を履いていない私の足に痛みが走る
気を抜くと意識を持っていかれそうなので今はこの痛みのお陰で意識を保ててありがたい
しばらく走り続け、追われてる気配もないので小道に入り立ち止まると力が抜け一気にガクンと膝から崩れ落ちた
膝を強かに打ち付けたけど痛みは感じない
いつの間にか痛覚も麻痺していたようだ
アスファルトに付いた手の下も未だスポンジのようにフワフワしている
身体は走ってアルコールとクスリが回ったのか、それとも追われてないことに気が抜けたのか今はもう思うように動かなかった
身体の自由が利かないまま証拠であるクスリの入ったクラッチバッグと共に熱い自分の身体を抱きしめていたらじわじわと目の前が真っ暗になり意識を失った…
ヒロ…助け…て……
◇◆◇