【DC】Con te
お名前設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
非常階段の扉を開けホールに戻るとムワッとした不快な匂いに包まれ足が竦む
モヤってる室内は先ほどより匂いがキツくなった気がして咽せそうだ
しばらく竦んだ足を動かすことが出来ず壁の側で気分が落ち着くのを待つが不快感は無くならない
左手でデコルテを擦り、右手に持っているクラッチバッグを握り直しトイレへ足を向けようとしたら急に肩を叩かれて驚きのあまり竦み上がり変な声が出た
「ひゃっ!」
潜入捜査官である私が人の気配に気がつけなくなるほど、ここの空気は短時間で人の集中力を散漫にさせる効果がもしかしたらあるのかもしれない
気配を感じることが出来ずにいたことに愕然としてしまった…がそれを顔に出さないようポーカーフェイスを貼り付け振り返ると店長が今まで見せたことないニヤニヤと下卑た笑いを浮かべてそこにおり、私の肩を叩いた手は私の二の腕をガッチリと掴んでいた
普通の人なら簡単に逃げられないだろうけど現役潜入捜査官の私なら抜けることは可能である
しかし今日で潜入捜査が終わるわけではないので事を荒げるわけにもいかないし、まだ証拠も状況把握も済んでいない
店長は毎回この慰労会に参加していて色々詳しいと思われるのでまずは彼から情報収集をした方が良さそうと判断した
「店長、どうされました?」
「夕衣ちゃんトイレは済んだよね?あっちで一緒に飲もうか」
「…はい」
「君とは一度飲んでみたかったんだ」
店長に二の腕を捕まれたまま、引きずられるように連れて行かれた先は部屋の角にあるボックス席
2人掛けのソファがテーブルを挟んで2つ、4人用のボックス席で壁に面してない方のソファの背に沿っていくつも並ぶ観葉植物がパーティション代わりの様に人目を阻んでいる
店内あちこちに人がいるのにここだけ人がいないのが異様な雰囲気で足を止めると店長が振り返り、少し強めに私の腕を引き誘導する
「夕衣ちゃんここどうぞ」
相変わらずの下卑た笑いを浮かべて店長に座らされた席は壁際の奥
逃げられないように女性を奥に座らそうとする魂胆が見え見えで不快感がじわじわ湧き上がる
しかし虎穴に入らずんば虎児を得ずだ…と意を決して座り、手に持っていたクラッチバッグはソファの背もたれと自分のお尻の間に置いた
モヤってる室内は相変わらずであり、私の身体や意識をどこまで保ち続けられるか分からないので出来れば短期決戦で情報か証拠を掴みたいところ
湧き上がる不快感を払拭するように気持ちを切り替える
ソファに腰を下ろすと私の隣の通路側の席には当然のように店長が座る
向かい側に座ってくれたらいいのに隣というのがまた逃がさないという彼の邪まな気持ちが透けて見える気がする
せっかく気持ちを切り替えたのに気を抜くと不快感がまた顔を出しそうだ
店長が片手を上げるとウェイターがカクテルを持ってきた
シルバートレイの上に乗っているカクテルは所謂レディキラーと呼ばれるものばかり
そんなレディキラーカクテルたちが色とりどりに並んでいた
スクリュードライバー、ロングアイランドアイスティー、モスコミュール、セックス・オン・ザ・ビーチ…ロングカクテルだからと油断しているとあっという間に酔い潰れてしまう、飲み口がとても良いのにアルコール度数が高いカクテルたちである
ゼロであり潜入捜査官である私は酒に弱いわけではないがこの不快な匂いがするこの場で今はあまり強い酒は飲みたくないのが本音である
しかしここで飲まないわけにもいかず、仕方なくロングアイランドアイスティーをチョイスした
アルコール度数25%を越える強いカクテルだ
店長は自分用にビールを別に持ってこさせており、こちらにはアルコール度数の高い酒しか選択させなかったのに自身はアルコール度数の低い酒を選ぶという彼の邪まな気持ちを更に感じて覆い隠していた不快感が湧き上がる
しかしそれを顔に出すことなくニコリと幼なじみ譲りの人好きのするポーカーフェイスを貼り付けた
モヤってる室内は先ほどより匂いがキツくなった気がして咽せそうだ
しばらく竦んだ足を動かすことが出来ず壁の側で気分が落ち着くのを待つが不快感は無くならない
左手でデコルテを擦り、右手に持っているクラッチバッグを握り直しトイレへ足を向けようとしたら急に肩を叩かれて驚きのあまり竦み上がり変な声が出た
「ひゃっ!」
潜入捜査官である私が人の気配に気がつけなくなるほど、ここの空気は短時間で人の集中力を散漫にさせる効果がもしかしたらあるのかもしれない
気配を感じることが出来ずにいたことに愕然としてしまった…がそれを顔に出さないようポーカーフェイスを貼り付け振り返ると店長が今まで見せたことないニヤニヤと下卑た笑いを浮かべてそこにおり、私の肩を叩いた手は私の二の腕をガッチリと掴んでいた
普通の人なら簡単に逃げられないだろうけど現役潜入捜査官の私なら抜けることは可能である
しかし今日で潜入捜査が終わるわけではないので事を荒げるわけにもいかないし、まだ証拠も状況把握も済んでいない
店長は毎回この慰労会に参加していて色々詳しいと思われるのでまずは彼から情報収集をした方が良さそうと判断した
「店長、どうされました?」
「夕衣ちゃんトイレは済んだよね?あっちで一緒に飲もうか」
「…はい」
「君とは一度飲んでみたかったんだ」
店長に二の腕を捕まれたまま、引きずられるように連れて行かれた先は部屋の角にあるボックス席
2人掛けのソファがテーブルを挟んで2つ、4人用のボックス席で壁に面してない方のソファの背に沿っていくつも並ぶ観葉植物がパーティション代わりの様に人目を阻んでいる
店内あちこちに人がいるのにここだけ人がいないのが異様な雰囲気で足を止めると店長が振り返り、少し強めに私の腕を引き誘導する
「夕衣ちゃんここどうぞ」
相変わらずの下卑た笑いを浮かべて店長に座らされた席は壁際の奥
逃げられないように女性を奥に座らそうとする魂胆が見え見えで不快感がじわじわ湧き上がる
しかし虎穴に入らずんば虎児を得ずだ…と意を決して座り、手に持っていたクラッチバッグはソファの背もたれと自分のお尻の間に置いた
モヤってる室内は相変わらずであり、私の身体や意識をどこまで保ち続けられるか分からないので出来れば短期決戦で情報か証拠を掴みたいところ
湧き上がる不快感を払拭するように気持ちを切り替える
ソファに腰を下ろすと私の隣の通路側の席には当然のように店長が座る
向かい側に座ってくれたらいいのに隣というのがまた逃がさないという彼の邪まな気持ちが透けて見える気がする
せっかく気持ちを切り替えたのに気を抜くと不快感がまた顔を出しそうだ
店長が片手を上げるとウェイターがカクテルを持ってきた
シルバートレイの上に乗っているカクテルは所謂レディキラーと呼ばれるものばかり
そんなレディキラーカクテルたちが色とりどりに並んでいた
スクリュードライバー、ロングアイランドアイスティー、モスコミュール、セックス・オン・ザ・ビーチ…ロングカクテルだからと油断しているとあっという間に酔い潰れてしまう、飲み口がとても良いのにアルコール度数が高いカクテルたちである
ゼロであり潜入捜査官である私は酒に弱いわけではないがこの不快な匂いがするこの場で今はあまり強い酒は飲みたくないのが本音である
しかしここで飲まないわけにもいかず、仕方なくロングアイランドアイスティーをチョイスした
アルコール度数25%を越える強いカクテルだ
店長は自分用にビールを別に持ってこさせており、こちらにはアルコール度数の高い酒しか選択させなかったのに自身はアルコール度数の低い酒を選ぶという彼の邪まな気持ちを更に感じて覆い隠していた不快感が湧き上がる
しかしそれを顔に出すことなくニコリと幼なじみ譲りの人好きのするポーカーフェイスを貼り付けた