【DC】Con te
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「…あや」
幼い頃から毎日何度も聞いてきた私を呼ぶ声
それは成長するにつれ呼ばれる声は低くなったけど私にとっては大切な自分の半身の声だった
その半身から発せられる名前は頭で理解するより私の本能というかゲノムの方が先に認識してる心地よい声
「あや」
再度名前を呼ばれた…という意識はあったけど未だふわふわと微睡んでいた私の頭を撫でる手
この手は私のとてもよく知っている手で自分自身の手の次によく見たり触ったりする安心する手
あまりの気持ちよさにまた意識が深いところに落ちていきそうになったところで思い切り鼻を摘ままれ飛び起きた
「いたっ」
不快感をそのままに摘ままれた鼻を撫でながら身体を起こし胡乱げに見やると楽しそうな顔をして私の半身は見下ろしていた
「起こしてるのにいつまでも起きないからだろ?また寝ようとしてるし」
「だからって鼻摘まむ事ないと思うんだけど?」
横になっていたソファから起き上がり、手を伸ばすとそのまま手を引き立ち上がらせてくれる私の半身、景光
私より5分、この世に早く生まれた彼は私の双子の兄だ
私たちは所謂二卵性双生児で生まれ、家庭の事情でもう1人の兄と離れ双子の片割れであるヒロと親戚へ引き取られた
ヒロと同じ学校に通い、同じ進路を選択し、そこで知り合った仲間たちと共に互いを励まし合い現在同じ職業に従事している
職場の配置の関係で彼と離れた時はとても寂しくもあり、悲しくもあったが部署の関係で何かと顔を合わせることも多く今でもこうして一緒に住んでいる
童顔に見えるのを嫌っている彼はいつの頃からか顔の輪郭付近に無精ヒゲを生やしているが童顔であることには変わらないと私は思うし、私たちの幼なじみ程年齢不詳には見えないと思っている
身内の贔屓目かもしれないけど
「あやこれから仕事だろ?」
そう話す半身の顔を見上げ、彼の後ろにある掛け時計を確認して慌てた
出勤時間まで1時間無い!
「ヒロ!なんでもっと早く起こしてくれなかったの!今日は私服の日なのにっ」
バタバタと自室に駆け込み来ていた部屋着をベッドの上に放り投げ下着姿でクローゼットの前に仁王立ちして今日の服を選んでいるとヒロが入ってきた
物心つく前から家族であり一緒にいるせいか互いに下着姿でも気にしていない
「今はまだ大丈夫だけど今晩は冷え込むみたいだから薄着だと寒いよ。上に羽織るもの持って行けよ?」
そう言いながらヒロがクローゼットから選んで手渡してくれたのは半袖膝丈、ホワイトのIラインワンピースにアイスグレーのサマーカーティガン、大きな一粒ゴールドパールのロングネックレス
「時間無いんだろ、急いで準備しろよ。送ってってやるから」
そう言いながらバッグも服装に合わせてチョイスしてくれて昨日使っていたバッグから荷物を入れ替えてくれている
私も急いでIラインワンピースを足下に下ろして足を通し肩まで上げヒロに背を向けると背中のチャックを上げてくれた
「ヒロありがと」
「急げ、髪と化粧間に合うか?」
「髪お願い、化粧だけでいっぱいいっぱいかも」
「りょーかい」
ヒロが荷物を入れ替えたバッグを閉める
パンストを履き終えドレッサー前に腰を下ろすとヒロの手が櫛やヘアアクセサリーの入ってるドレッサーの引き出しを開けて櫛を取り出し私の髪を梳かしてくれる
その気持ちよさに思わず準備の手が止まりそうになるけどその誘惑を我慢して化粧を始めた
鏡越しにヒロの様子が見え、手際よく髪をハーフアップにまとめてくれている
ヒロは子供の頃から私の髪をよくアレンジしてくれていたから今日の様な時は本当に助かっている
普段なら美容室にセットに行くけど先ほども言ったとおり今日は私服の日なのでいつもの様にガッチガチにセットするよりもナチュラルヘアがベスト
「ほいっ、いっちょ上がり。車まわしてくるから準備終わったら外に出てこいよ」
「ヒロ大好きっ!」
私の言葉に返事する為か片手をヒラヒラ振りながらヒロは部屋を出て行ったので私も急いで化粧の続きを再開する
普段より濃いめで血色良く見せる化粧はこの部屋では浮いて見えるけど職場ではこのくらいでもまだ薄いと言われているがこれ以上濃くするのは自分的にかなり抵抗があったりする
イヤリングボックスからヒロの選んでくれたゴールドパールネックレスに合うようゴールドパールのイヤリングを手に取りヒロが準備してくれたバッグと共に家の鍵を掛けてエレベータで降りる間にイヤリングを付ける
夜の仕事時に必ず身につけているブレスレットが耳元でシャランと鳴った
エレベータを降りエントランスに出るとヒロの車が見えた
幼い頃から毎日何度も聞いてきた私を呼ぶ声
それは成長するにつれ呼ばれる声は低くなったけど私にとっては大切な自分の半身の声だった
その半身から発せられる名前は頭で理解するより私の本能というかゲノムの方が先に認識してる心地よい声
「あや」
再度名前を呼ばれた…という意識はあったけど未だふわふわと微睡んでいた私の頭を撫でる手
この手は私のとてもよく知っている手で自分自身の手の次によく見たり触ったりする安心する手
あまりの気持ちよさにまた意識が深いところに落ちていきそうになったところで思い切り鼻を摘ままれ飛び起きた
「いたっ」
不快感をそのままに摘ままれた鼻を撫でながら身体を起こし胡乱げに見やると楽しそうな顔をして私の半身は見下ろしていた
「起こしてるのにいつまでも起きないからだろ?また寝ようとしてるし」
「だからって鼻摘まむ事ないと思うんだけど?」
横になっていたソファから起き上がり、手を伸ばすとそのまま手を引き立ち上がらせてくれる私の半身、景光
私より5分、この世に早く生まれた彼は私の双子の兄だ
私たちは所謂二卵性双生児で生まれ、家庭の事情でもう1人の兄と離れ双子の片割れであるヒロと親戚へ引き取られた
ヒロと同じ学校に通い、同じ進路を選択し、そこで知り合った仲間たちと共に互いを励まし合い現在同じ職業に従事している
職場の配置の関係で彼と離れた時はとても寂しくもあり、悲しくもあったが部署の関係で何かと顔を合わせることも多く今でもこうして一緒に住んでいる
童顔に見えるのを嫌っている彼はいつの頃からか顔の輪郭付近に無精ヒゲを生やしているが童顔であることには変わらないと私は思うし、私たちの幼なじみ程年齢不詳には見えないと思っている
身内の贔屓目かもしれないけど
「あやこれから仕事だろ?」
そう話す半身の顔を見上げ、彼の後ろにある掛け時計を確認して慌てた
出勤時間まで1時間無い!
「ヒロ!なんでもっと早く起こしてくれなかったの!今日は私服の日なのにっ」
バタバタと自室に駆け込み来ていた部屋着をベッドの上に放り投げ下着姿でクローゼットの前に仁王立ちして今日の服を選んでいるとヒロが入ってきた
物心つく前から家族であり一緒にいるせいか互いに下着姿でも気にしていない
「今はまだ大丈夫だけど今晩は冷え込むみたいだから薄着だと寒いよ。上に羽織るもの持って行けよ?」
そう言いながらヒロがクローゼットから選んで手渡してくれたのは半袖膝丈、ホワイトのIラインワンピースにアイスグレーのサマーカーティガン、大きな一粒ゴールドパールのロングネックレス
「時間無いんだろ、急いで準備しろよ。送ってってやるから」
そう言いながらバッグも服装に合わせてチョイスしてくれて昨日使っていたバッグから荷物を入れ替えてくれている
私も急いでIラインワンピースを足下に下ろして足を通し肩まで上げヒロに背を向けると背中のチャックを上げてくれた
「ヒロありがと」
「急げ、髪と化粧間に合うか?」
「髪お願い、化粧だけでいっぱいいっぱいかも」
「りょーかい」
ヒロが荷物を入れ替えたバッグを閉める
パンストを履き終えドレッサー前に腰を下ろすとヒロの手が櫛やヘアアクセサリーの入ってるドレッサーの引き出しを開けて櫛を取り出し私の髪を梳かしてくれる
その気持ちよさに思わず準備の手が止まりそうになるけどその誘惑を我慢して化粧を始めた
鏡越しにヒロの様子が見え、手際よく髪をハーフアップにまとめてくれている
ヒロは子供の頃から私の髪をよくアレンジしてくれていたから今日の様な時は本当に助かっている
普段なら美容室にセットに行くけど先ほども言ったとおり今日は私服の日なのでいつもの様にガッチガチにセットするよりもナチュラルヘアがベスト
「ほいっ、いっちょ上がり。車まわしてくるから準備終わったら外に出てこいよ」
「ヒロ大好きっ!」
私の言葉に返事する為か片手をヒラヒラ振りながらヒロは部屋を出て行ったので私も急いで化粧の続きを再開する
普段より濃いめで血色良く見せる化粧はこの部屋では浮いて見えるけど職場ではこのくらいでもまだ薄いと言われているがこれ以上濃くするのは自分的にかなり抵抗があったりする
イヤリングボックスからヒロの選んでくれたゴールドパールネックレスに合うようゴールドパールのイヤリングを手に取りヒロが準備してくれたバッグと共に家の鍵を掛けてエレベータで降りる間にイヤリングを付ける
夜の仕事時に必ず身につけているブレスレットが耳元でシャランと鳴った
エレベータを降りエントランスに出るとヒロの車が見えた
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