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ゆうひちゃんからの返信は、あれから無い。体調は大丈夫なんやろうか?
「体調大丈夫やったら、今週末会えへんか?」
送ったもののメッセージを読んだ形跡は見られない。金曜日の昼に電話をかけてみたが、ゆうひちゃんの声は聞くことはできへんかった。
土曜日の朝方に、ゆうひちゃんからメッセージが届いていた。
ゆうひ:ごめんなさい。忙しすぎて気がつきませんでした
「体調大丈夫か?」と返信すると、大丈夫です。と、少し経ってからメッセージが届いた。
少し様子を見るか… いや、でも…
目を閉じて、キャバクラで遠目から見た彼女の姿を思い出す。
側におれんかった事で、こないに後悔するとはな…。
彼女が今忙しいのはきっと嘘やない。電話はなるべくせず、メッセージを送ってみる事にした。
今度こそ、韓来どや?:真島吾朗
久々にゆうひちゃんとメシ行きたいわー!:真島吾朗
あの居酒屋、新しいメニュー追加されたんやて!
今度の週末どや?:真島吾朗
と、様子を見ながら送ったものの。返って来るメッセージは「色々あって、残業確定してまして…ごめんなさい」と、申し訳なさそうに返って来る。
彼女から送られてくるメッセージを眺めて決めた。
ゆうひちゃんに会いに行こう。
月末の華金─
ゆうひちゃんの会社前に向かう。会社入り口から少し離れた所から、退社する人達を眺めているがゆうひちゃんは出て来る様子がない。
やっぱり、忙しいんやなー。
タバコに火を付けて、電気が付いて窓を眺める。
どの階なんやろなー。
2時間程待ったが、やっぱり出て来ない。電気が付いている階は1つになった。きっと、あそこにゆうひちゃんがいるに違いない。
携帯を取り出して、ゆうひちゃんへ電話をかける。何回目かのコールで、久々にゆうひちゃんの声が聞こえた。
「もしもし」
「ゆうひちゃん…」
ゆうひちゃんの疲れた声が聞こえて来た。やっぱり仕事忙しいんやなー。
「す、すみません。全然都合がつけられなくて…」
「今日も、残業なんか?」
「はい、まだ会社です」
「みたいやなー」
「へ?」
「俺、今。ゆうひちゃんの会社前におるんやけど。電気付いてるから、ゆうひちゃんおるんかなー?と思って電話してみたんや」
「…へ?」
「少しだけでも会えへんか?」
自分の我儘だと承知で、聞いてみた。
「ぇーっと…」
「やっぱり、忙しいんか?」
「それとも…
俺の事嫌いになったんか?」
自分でも驚くぐらい、思った以上に悲しい声が出てしまった。
「今、降りますね」
──────────
降りて来た彼女を見て、驚いた。
「…ゆうひちゃん、その髪」
「あー… やっぱり、似合ってないですか、ね?」
頭を撫でた時から長くて綺麗な髪だと思っていた彼女の髪がショートヘアーになっていた。
「… いや。そんな事ないで。ビックリしただけや」
「ハンサムショートに、挑戦してみたんです」
困った顔で話彼女を見て、やっぱり何かあったんだと察した。
彼女に近づいて、頭を撫でる。
「ま、真島さん?」
「なんか、あったんやな」
「ぇ、あ…の」
「仕事忙しいんも、何かあったの紛らわす為やないんか?」
ゆうひちゃんの困った顔が、曇ったのを見逃さなかった。
「ゆうひちゃん…あの日、なんかあったんやないか?」