まっくろくろのおさとういっこ
ねえ、君はずうっとあたしの横にいてくれるよね?
一生愛して添い遂げてくれるよね?
病めるときも、健やかなるときも――
♡ ♡ ♡
「ねーえ、もっといっしょにいようよ! 理人くん、あたしのこと嫌い?」
「いや、嫌いじゃないけど……。もう終電やばいんだよ、な?」
「またうちに泊まればいいじゃん。あたしのベッド貸してあげるから!」
「……わかったよ。どうせ今から駅走っても間に合わねえし」
「ほんと!? ありがとう!」
君がしばらく連絡くれなくて心配してたのに、君はいっつも冷たいなぁ。まったくもう。
スマホの電池が切れちゃうくらいずうっとスマホを見て、ずうっと連絡待って、なんかひどいことしちゃったかなってもやもやしてる間にあたしもすり減っちゃったよ。
罰として、君が充電してね? 充電器かーして。
「ねえねえ、誰にメールしてるの?」
「彼女 。繁忙期だから会社に泊まりだって言っとけばバレねぇだろ」
「ふーん……。ねえ、いっしょにお風呂入る?」
「メール送ったら一人で入る」
お前のせいで帰れなくなった、って言いたげな顔でスマホ見てるけど、ほんとはそんなこと思ってないんでしょ? あんな子といるよりあたしといる方が楽しいもんね?
あたし、あのときに決めたの。君にあたしの青春あげようって。君ならあたしのことずうっと隣で大事にしてくれるって思ったから。だってそうでしょ? 君はあたしのこと大好きだもん。あたしに言う「大好き」だけが本物でしょ?
だから、あたしはずうっと君といっしょにいたいの。お金も時間もぜーんぶ君にあげたんだもん、君に恋人がいようがいなかろうが君が生きてようが死んでようが、ずうっと君といたいの。だって好きなんだもん。愛してるんだもん。
あ、もちろん君も同じくらいの愛をくれなきゃだめだよ? 誰にも渡せないくらいすっごい愛を、どこか誰にも見つからないくらい沈んだところで、あたしだけに見せてね。あたしだけのものだもん、人に見られるような浅いところじゃ絶対だめ。
もちろん、思い出はぜーんぶぎゅってして、深いところで大事にしまっておくの。
「一番風呂いただきました。お次どうぞ」
「はーい! ねえねえ、入れといた入浴剤どうだった?」
「黄色だった」
「そうなの、柚子の入浴剤入れてみたの! いい匂いだったでしょ?」
「さっさと風呂入ってこいよ」
お風呂場の鏡に映ってるあたしの顔は、ぐちゃぐちゃにしたいくらい可愛くない。ママに似て変な顔。
だから嫌われるの。ママがパパに捨てられたみたいに。
だから一人なの。参観日に書いたママの作文を読んでも誰も聞いてくれなかったみたいに。
だから嘘っぽい灯り が似合うの。お宝とお金とキラキラした嘘しかもらえなかったかぐや姫ちゃんみたいに。
だけどいつだって死にたくてしかたないの。お昼の太陽を冷たく見ることしかできないんだもん。
なのに君が愛してくれたの。ひとりぼっちが嫌いになっちゃった。
ねえ、ちゃんと責任取ってくれるよね? ずうっと赤い糸で繋がっててくれるでしょ?
「ただいま! お風呂柚子の匂いだったね!」
「いや、髪乾かせよ。ドライヤーは?」
「洗面台のところだよ?」
「ならさっさと持ってきて乾かせよ」
「めんどくさい」
「……ドライヤー持ってこい。やってやる」
「ほんと!? ありがとう!」
「喜ぶな。びしょびしょ頭でうろつかれんのが嫌なだけだよ」
「やっぱり理人くん優しいよね! 愛してる!」
「はいはい。愛してる愛してる」
一生愛して添い遂げてくれるよね?
病めるときも、健やかなるときも――
♡ ♡ ♡
「ねーえ、もっといっしょにいようよ! 理人くん、あたしのこと嫌い?」
「いや、嫌いじゃないけど……。もう終電やばいんだよ、な?」
「またうちに泊まればいいじゃん。あたしのベッド貸してあげるから!」
「……わかったよ。どうせ今から駅走っても間に合わねえし」
「ほんと!? ありがとう!」
君がしばらく連絡くれなくて心配してたのに、君はいっつも冷たいなぁ。まったくもう。
スマホの電池が切れちゃうくらいずうっとスマホを見て、ずうっと連絡待って、なんかひどいことしちゃったかなってもやもやしてる間にあたしもすり減っちゃったよ。
罰として、君が充電してね? 充電器かーして。
「ねえねえ、誰にメールしてるの?」
「
「ふーん……。ねえ、いっしょにお風呂入る?」
「メール送ったら一人で入る」
お前のせいで帰れなくなった、って言いたげな顔でスマホ見てるけど、ほんとはそんなこと思ってないんでしょ? あんな子といるよりあたしといる方が楽しいもんね?
あたし、あのときに決めたの。君にあたしの青春あげようって。君ならあたしのことずうっと隣で大事にしてくれるって思ったから。だってそうでしょ? 君はあたしのこと大好きだもん。あたしに言う「大好き」だけが本物でしょ?
だから、あたしはずうっと君といっしょにいたいの。お金も時間もぜーんぶ君にあげたんだもん、君に恋人がいようがいなかろうが君が生きてようが死んでようが、ずうっと君といたいの。だって好きなんだもん。愛してるんだもん。
あ、もちろん君も同じくらいの愛をくれなきゃだめだよ? 誰にも渡せないくらいすっごい愛を、どこか誰にも見つからないくらい沈んだところで、あたしだけに見せてね。あたしだけのものだもん、人に見られるような浅いところじゃ絶対だめ。
もちろん、思い出はぜーんぶぎゅってして、深いところで大事にしまっておくの。
「一番風呂いただきました。お次どうぞ」
「はーい! ねえねえ、入れといた入浴剤どうだった?」
「黄色だった」
「そうなの、柚子の入浴剤入れてみたの! いい匂いだったでしょ?」
「さっさと風呂入ってこいよ」
お風呂場の鏡に映ってるあたしの顔は、ぐちゃぐちゃにしたいくらい可愛くない。ママに似て変な顔。
だから嫌われるの。ママがパパに捨てられたみたいに。
だから一人なの。参観日に書いたママの作文を読んでも誰も聞いてくれなかったみたいに。
だから
だけどいつだって死にたくてしかたないの。お昼の太陽を冷たく見ることしかできないんだもん。
なのに君が愛してくれたの。ひとりぼっちが嫌いになっちゃった。
ねえ、ちゃんと責任取ってくれるよね? ずうっと赤い糸で繋がっててくれるでしょ?
「ただいま! お風呂柚子の匂いだったね!」
「いや、髪乾かせよ。ドライヤーは?」
「洗面台のところだよ?」
「ならさっさと持ってきて乾かせよ」
「めんどくさい」
「……ドライヤー持ってこい。やってやる」
「ほんと!? ありがとう!」
「喜ぶな。びしょびしょ頭でうろつかれんのが嫌なだけだよ」
「やっぱり理人くん優しいよね! 愛してる!」
「はいはい。愛してる愛してる」
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