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神の誕生

神の誕生


桜の木は理想の花を咲かせるために自分の体を削ぎ落とす。それにより見た目の美しさに磨きがかかるだけでなく、生長の促進や病害虫の繁殖の予防も出来き桜が健康にもなるのだ。人々は美しい桜を見る欲望のためにだけにここまで手間をかけるのだ。傍から見るとたかが花で……っと思う人もいる。だがそれでも自分の理想を叶えるために剪定をしている。まあ私にとってはそれがクローンだった。今の体は四百三体目だ。

なぜ私がこんなこと私はいずれ不老不死になり人類の文明が滅亡するのを見届けたいと思っている。だが今の私は病気や寿命で死ぬことはないが、かなり大きな傷を負うと死んでしまう。死んでしまったら文明が滅ぶのを見届けなくなってしまう。なので私は応急処置としてクローンを何体か作ったのである。これにより死んでしまっても、即座に死んだ私の眼鏡に記録された記憶を次の私に上書きすることが出来るのだ。我ながら自分天才だなっと自己自賛してしまう。そして少しずつ不死に近ずいていくように改造していく。これなら不老不死になるのもそう遠くない話だろう。そして死んだ私の肉体はポケットにいるまめねこが食べてくれるので死体はそうそうに見つからない。まめねこは死骸を好んで食べる傾向があるので助かります。そして人に死んだのを見られていたらその人の記憶をチョキチョキするので大丈夫なんですね〜。今日もまた二十九歳(一回目)として過ごす。だがもうそんな日々は終わる。不老不死の薬が出来たのだ。

この薬の名前はフォビドゥン・フルーツにでもしましょうかね。意味は禁断の果実。食べてはいけない禁断の果実なのだが、ほとんどの人がリンゴと答えるが実はまだこれがなんの実かはわかっていない。イチジクかもしれないしバナナかもしれないのだ。この薬も飲んだらどんな副作用があるかは飲まないとわからないのだ。それでも私は飲む。不老不死になるためだったらなんだってやってきた。不老不死の研究で学会だって追放された。どんなに軽蔑されても私は理想を求めた。そしてようやく大きな一歩を踏むことが出来る。不老不死になったら友人に自慢でもしますか。みんなどんな反応するか楽しみですね〜。ドキドキする鼓動を落ち着かせいく。そして薬を手に取って飲もうとしたときスルッと落ちてしまったがまめねこがすぐさま拾ってくれたおかげで無くさないで済んだ。今度こそ薬を口の中に入れて体内に潜り込んでいった。


私は記憶喪失になり何者かに拾われた。私の名前……覚えていない。ただ私よく周りの人から神と崇められている。私の名前は神なのかもしれない。自分のことは思い出せないが、自分のリソウの未来の方向へと進んで行っている。私を神だと崇めた人たちでリソウの世界を作るために。そうそれはエデン計画だ。この腐った世界を正すために私は秘密結社Ripe applesを作った。完璧な才能の人物だけ残し才能の無い者を消していく。そうしていけばこの世界はもっとレベルが上がりリソウ的な社会になる。Ripe applesの団員は日常に潜みどんどん世界をお掃除していく。だがそんな我々を邪魔するやつらが出てきたのだ。
その名前はLEILAレイラというらしい。
よくわからんが綺麗になっていくこの世界を汚すやつらは許さない。
私は手を強く握りしめた。


[完]
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